昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

【Take it fast !】(母と女)

2011-02-23 20:23:55 | 小説
口をはさもうとする真面目派を制すると、
ヒネクレ派は続けた。
「そいつ、
俺みたいなひねくれた奴は嫌いなんだ。
どっちかというと、
行動派タイプがいいんだナ。
といって、
俺を遠ざけるわけでもない。
話は良くしてる。
嫌いな筈なのに、
だ。」
「フーン。
わかるような気がする。
結局、
若いというか、
幼いというか、
そんな所だろうナ。
多分我々が、
母親に対して抱いてる感情に近いんだろう。
母親には、
“女”という意識を持たないよナ。
それがわかるのは、
もっと大人になってからだろう。」
「そういえば・・。
お前のお母さん、
駆け落ちしたんだったナ。
ということは、
無理矢理に
“女”であることを、
意識させられたんだ。
中二だったっけ?」
「うん、
中二の冬さ。
でも、
その前から雰囲気はあった、
何となく。
父親との間もギクシャクしてたみたいだし。
やっぱ、
化粧も派手目になってたような気もするし。
だからかな、
男のような女子に弱いんだ。
女を意識させない女の子に。」


最新の画像もっと見る

コメントを投稿