昭和の恋物語り

小説をメインに、時折よもやま話と旅行報告をしていきます。

わたしの見た、おフランス・パリcity (旅行記) 五十一 [ムーラン・ルージュ編]

2013-08-06 19:20:34 | よもやま話

かぶりつきの席に案内されました。というより、かぶりつきに行けるように、一番前に進み出たのですけど。
ステージの右手側で、踊り子さんたちが現れる所です。

ステージ上では、カルテットの軽演奏が始まっていました。
リズム感溢れる曲が流れていますが、曲名はさっぱりです。

ほどなく、給仕がやってきました。ドリンクの確認のようです。
「シャンパン? コーラ? ジュース?」

シャンパンは、ハーフボトル一本を二人で。ジュースとコーラは、二杯出るとのこと。
当然ながら、シャンパンはパスです。

同席した三人に対して
「互いのドリンクを、一杯ずつ交換しませんか?」と提案しました。

アルコール系はだめなようで、すぐに「そうしましょう」と。
同僚のおばさんたちのお知恵拝借! です。

まずは、男性歌手の登場です。軽いリズム感のある曲で、スタートのようです。
フランス語では、まるでちんぷんかんです。同じ分からぬ曲なら、シャンソンでも聴かせて欲しいものですよ。

シャンソンなら分かるのか? ですって?…そんなもん、分かりません! 
分かりませんが、せっかくのおフランスなんです。雰囲気だけでも味わいたいじゃないですか。

二曲ほど歌った後に、ひと際大きな拍手が上がりました。
何ごとか! と顔を上げると、深いスリットの入ったロングドレスを着た女性歌手が現れました。

豊かなバストが、こぼれんばかりです。そこかしこから指笛が鳴り響きます。
スケベですね、男どもは。洋の東西を問わず、胸元の大きくえぐれたドレスが大好きなようです。
はいはい、わたしもです。否定はしません、鼻の下がグーンと伸びていたでしょうから。

彼女の軽い会釈の後、中断していたバンドの演奏が始まりました。
左から右へと視線を移しながら、ゆっくりと指を動かしていきます。

ブロンドの髪が、照明によってキラキラと輝いています。
白い肌にブロンドは、やはり美しいですね。

年齢は、いくつでしょう? 二十代…あの色気なら、三十代でしょうかねえ。
それとも、もっと上? いや、待て待て。

西欧人は、早く肌が荒れるとか。少し遠目だけれど、ここから(五メートルか?)見た限りでは、まだ艶やかな肌に見えるぞ。

ま、いいです。とにかく料理を食べることに専念しましょう。ジュースと野菜系の料理が運ばれてきました。
ジュースで喉を潤して、と。うん? 薄いぞ、こりゃ。100% じゃないな。

野菜も、原型が留まっていないし…そういえば、ホテルでのバイキングも、ジャガイモはすりつぶした物だったし。
肉じゃなくて、今度は魚かい…。煮魚は、好きじゃないんだけどな。

コーラはコーラだよな、と思ったら、なんだか……おフランスはこれ? 味は、確かにコーラだけど。なんだかこれも薄く感じるような…。

「一流シェフの料理を堪能して下さい」なんて言われたけれど、やっぱり、固いフランスパン同様、味が合いません。

セレブは固いパンを好むんですよね、強面のおじさん。
いつもマフラーをクルクル巻きでしている強面のおじさんが、あるテレビ番組で言ってましたもん。

ステージ中央前は、オープンスペースになっていました。
興が乗ってきたらしく、男女入り乱れてのダンスが始まりました。

面白かったのは、男性の求愛行動に対して、女性がお断りポーズ状態だったことです。
どうも、先日に見かけた男女のカップルといい、今夜のカップルといい、今イチのカップルしか会えませんでした。

男性が体をすり寄せていくのですが、女性が逃げ腰です。
これ以上しつこくすると、また「バチッ!」かも? 
熱愛カップルは、こんな場所には来ないのでしょうか。寂しいです。

ごめんなさい、また忘れてました。
「写真撮影しませんか?」と、女性カメラマンが席を回っていました。

外人さんたちは、ステージ中央前のオープンスペースで撮って貰っています。
歌手も心得たもので、要求があれば応えているようでした。

再度の男性歌手の登場です。デュエットが始まりました。
で、その後は交互に歌っていきます。

シャンソンを聴いてみたいんだけど…ですが、ポップス系が多いみたいです。
我々と対極側の席が大盛り上がりです。アメリカ人でしようか? 

何やらメモらしき物を受け取っていますが、リクエストでしょうか。
してみようか……でも、言葉が通じないだろうし、またまたチップを要求されるわけで。
ガイドさんに聞いておけば良かったのかも。

おっ! なんだか聞き覚えのあるメロディーが聞こえます。
♪Thees boots are made for wallking♪

そうそう、この曲は知ってます。ちょいと昔に(いえ、はるか昔ですね。ごめんなさい)西郷輝彦さんが歌ってました。邦題は、「にくい貴女」だったと思いますよ。

ちょっと待って下さい。またまた、聞き覚えのあるメロディーです。
これって……いや、間違いないぞ。歌手がこちら側に少し近付いてきてる。

それに、我々にしっかりと視線を向けているよ。
そうだよ、そうだよ、これって、あの曲だよ。フランス語で歌っているから分からなかったんだ。

森山良子さんの息子の、なんて言ったっけ? そう! 直太朗だ。
「さくら」っていう曲じゃないか? 他の三人確認してみたところ、首をかしげているけれども。

間違いない、絶対だ。だって、しっかりと我々日本人席に視線を向けてるもん。
思わず、両手を高く上げて、拍手しちゃいましたよ。
おぉ、嬉しそうに、頷いてくれた。やっぱり、そうだったんだ。



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