レモンの夕立ち (last) 2011-02-02 20:59:41 | 小説 丸みを帯び始めたアコの肩を、 力を込めて抱いています。 緩めることなく、 しっかりと抱き寄せています。 まだ中学生じゃないか、 でも、 もう中学生なのです。 二人とも、 無言のままです。 町の騒音も、 雨の中に消えています。 二人の呼吸音だけが、 耳に届いています。 二人とも、 無言のままです。 行き交う人たちも、 雨の中に消えています。 もう、 二人だけしか居ませんでした。 夏の日の夕立ちです、 レモンの夕立ちです。 #小説 « 僕の女王様は妹 (百五十) | トップ | 僕の女王様は妹 (百五十一) »
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