「あっと驚く、タメゴロー!」
古いですかねえ、この流行語は。
昨日ですが、同僚の若いお兄ちゃんのことです。
リフトマンなんですが、ヘルメットにマスク姿なんです。
これで首にタオルなんか巻いていたら、完璧に…。
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今、彼に抱きしめられていることで、由香里の心は愉悦感でいっぱいになった。
ふわふわとした、宙に浮いている感覚におそわれている。
彼がゆっくりと体を左右に動かすと、ゆりかごで揺られている思いがする。
幼い頃、母親があやしてくれた、あの至福の時を感じていた。
そして性急過ぎた己に、気付いた。
「ありがと…せんせえ…」
思いもかけず、由香里の口からこぼれた。
ひと晩だけとはいえ、両親そろっての不在はは . . . 本文を読む
「いや、いやっ、子ども扱いしないで! それに、たけしさん以上にステキな男性なんて、どこにも居ない! たけしさんが好きなの、どうしようもなく好きなの。それに、麻由美への対抗心なんかじゃない。 . . . 本文を読む
哀しさで一杯になった由香里の目から、大つぶの涙がこぼれた。
彼の胸に顔をうずめながら、由香里は声を殺して泣いた。
その涙が彼の胸に染みとおる。
彼の心に、由香里に対する憐憫の情がわいてきた。 . . . 本文を読む