12日(土)。昨夕,仕事の反省会と称してHCビル地下のKで、S監査役、E部長、T君、K君(つまりいつものメンバー)と飲みました ただし、私は7時から初台の東京オペラシティコンサートホールで東京交響楽団のオペラシティシリーズ第67回定期演奏会があるので,30分だけという約束です プログラムは①シベリウス「フィンランディア」、②ニールセン「ヴァイオリン協奏曲」、③シベリウス「交響曲第1番ホ短調」の3曲。指揮はフィンランド生まれのサンツトゥ=マティアス・ロウヴァリ、ヴァイオリン独奏はノルウェー生まれのヴィルデ・フラングです
5時半終業予定が,仕事の打ち合わせが伸びたため,他のメンバーに加わったのは5時50分になってしまいました ”これでは10分しか飲んでいる時間がない”と思い,エイヤッと決断して1曲目の「フィンランディア」を諦めることにしました お店ではビールと日本酒を飲みましたが,私だけ”仕上げ蕎麦”を先に用意してもらいました.飲みながら,2曲目の開始時刻を7時20分と予測,そこから逆算して6時40分にお店を出ました
会場に着いたのは7時15分,計算どおり1曲目の演奏が残り5分位のところでした.「さて,これで2曲目から聴けるぞ」と思っていたら,アテンダントの女性から「本日,ヴァイオリン協奏曲を演奏する予定だったフラングは,体調不良により演奏できなくなりました.10分間の休憩後,交響曲を演奏します.ご希望の方には払い戻しをします」と言われました この日はフラングを聴きたくて緻密な時間調整をして急いで来たのにガックリです
〔5月号のプログラムの表紙はグスタフ・クリムトの
アッタ―湖畔の山番小屋,ヴァイセンバッハ〕
10分間の休憩時間の間に気を取り直して,シベリウス「交響曲第1番ホ短調」を聴きました この曲は1899年4月26日にヘルシンキで初演されて大成功を収め,シベリウスの名前を世界に轟かせることになりました.短調特有の悲しみを湛えた,なぜか日本人に親しみやすい曲です 27歳のマティアス・ロウヴァリは,情熱的に若々しい音楽づくりを見せ,東響から豊かな音楽を引き出していました
アンコールにこの交響曲の第3楽章「スケルツォ」をもう1度演奏,さかんな拍手とブラボーを受けていました.
帰りがけに,払い戻しの手続きのためロビーに設置された受付デスクに寄って,住所,氏名,連絡先を書いた紙をチケットの半券とともに楽団の人に渡しました.楽団にとっても聴衆にとっても不本意ですが,しかたありません 楽団事務局の話を漏れ聞くところによると,フラングは30分前に「演奏できない」と言ってきたそうです.ということは,会場あるいは会場近くまでは来ていたということです.こういうことがあると,事務局の人は大変だろうな,と同情します.”うまくいって当たり前”の世界ですから
(それにしても,もっと綺麗に撮れないのかよ,そのケータイ?)