人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

批評家の役割について~丸谷才一氏「吉田秀和さんを悼む」

2012年05月30日 06時50分24秒 | 日記

5月30日(水).昨夕はコンサートも飲み会もなく,久々にまっすぐ家に帰れました 帰りがけに何気にバスの車体を見ると Non step bus と書かれていました.お年寄りや身障者の人が乗りやすいようにステップのないバスですね さて,ここでいきなり問題です これを一文字変えるだけで特急バスにしてください 優しすぎたかな?答えはこのブログの最後に・・・・・

 

  閑話休題  

 

昨日の朝日夕刊の文芸・批評欄に作家・丸谷才一氏が「われわれは彼によって創られた 吉田秀和さんを悼む」と題する文章を書いています

「批評家は2つのことをしなければならない.第一にすぐれた批評文を書くこと.そして第二に文化的風土を準備すること.この2つをおこなって,はじめて完全な批評家となる.・・・・・吉田秀和はこの両面を備えていた たとえば桐朋学園音楽科一つとっても,彼の存在がなければ,小澤征爾も東京カルテットも今井信子も高橋悠治も中村紘子も,あのような花やかな成果をあげられたかどうか疑わしい・・・・とにかく文章がうまかった.内容があって新味のある意見,知的で清新で論理的な文章を,情理兼ね備わった形で書くことにかけては,近代日本の評論家中,随一だったのではないか・・・・われわれクラシック音楽の愛好者は彼によって創られた

”2つのこと”のうち「批評文を書くこと」だけの批評家は掃いて捨てるほど存在します 中には年間何回もコンサートを聴きに行っていないのに,りっぱな批評文を書いている人もいるかもしれません もう10年以上前のことだったと思いますが,ある高名な音楽評論家が年末の回顧に「今年は90数回コンサートに通った」と書いていました.その年に110回以上コンサートに通った私は,プロの評論家でも生演奏を聴くのが100回にも満たないのか,大したことないなと思いました ”問題は回数じゃない.内容だよ”とおっしゃるかも知れませんが,プロだったらより多くナマで演奏を聴いて,”取り上げるに値する演奏”を書くべきだと思います 私はプロではありませんので,聴いたすべての演奏会を取り上げて,書きたいことを書きます

  

  も一度閑話休題  

 

10月6日(土)午後3時からすみだトりフォニーホールで開かれる「オール・アバウト・ハインツ・ホリガー」公演のチケットを買いました 曲目は①シューマン「交響曲第2番」,②モーツアルト「オーボエ協奏曲ハ長調K.314],③ホリガー「音のかけら」,④ラヴェル「ラ・ヴァルス」の4曲.指揮とオーボエをホリガーが担当し,新日本フィルが演奏します

これは,第一にホリガーによるモーツアルトのオーボエ協奏曲を聴きたくて買ったようなものです 指揮者としてのホリガーはまったくの未知数です もちろん作曲家としてのホリガーも ただ,シューマンの交響曲第2番の指揮は案外面白いのではないか,と期待しています

 

          

 

〔冒頭のクイズの答え〕

 Non stop bus  やっぱり簡単でしたね.正解者には賞賛の嵐の詰め合わせセットをお贈りします

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