人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

ハン・ガン著「すべての、白いものたちの」を読む ~ 2024年ノーベル文学賞受賞作家による65の物語 / 東京フィルから「2025シーズン 定期演奏会」の年間チケット届く

2024年12月17日 00時12分49秒 | 日記

17日(火)。東京フィルから「2025シーズン定期演奏会」の年間チケット(8枚)が送られてきました🎫 このうち3月14日(金)の第2回サントリー定期(19時開演)については、同じ日の14時から新日本フィルの「扉シリーズ」があるので、できるだけハシゴを避けたいことから3月9日(日)15時からのオーチャード定期に振り替えようと思います

     

ということで、わが家に来てから今日で3626日目を迎え、ロシアが大幅なインフレに直面し、露中央銀行はインフレ抑止のため急きょ政策金利を引き上げており、複数のロシアの独立系メディアは、食料品店などでバターの盗難が相次いでいると報じた  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     プーチンはロシア国民が忍耐強いことを知ってるから 物価対策より戦争遂行を選ぶ

         

昨日、夕食に「ビーフシチュー」と「生野菜とモッツアレラチーズのサラダ」を作りました 寒い夜はカレーかシチューか鍋ですね

     

         

数年前、知人から中古デジタルカメラ「Nikon  COOLPIX  P90」をタダであげると言われたのですが、気がひけるので5000円で買い取りました まったく使用しないまま箪笥の奥に放置しておいたのですが、使う予定がないので昨日、駒込の中古品買取店Tに持っていきました しかし、本来付いているはずの附属バッテリーがありません もともと無い状態で買い取ったのか、買い取ってから紛失したのか、一度も使用しなかったので思い出せません これでは 売れてもせいぜい1000円くらいだろうと思いながらダメ元で持参しました 結果は「バッテリーが付いていれば2000円だが、無いので買い取れない」ということでした どうせ持ち帰っても不燃ゴミとして出すしかないので、「半導体材料不足の解消に少しでも役立ててほしい」として無料で引き取ってもらいました ヴィンテージでもない ごく普通の機材の買取はこんなものです

     

         

ハン・ガン著「すべての、白いものたちの」(河出文庫)を読み終わりました ハン・ガン(韓江)は1970年、韓国・光州生まれ。2005年、「菜食主義者」で李箱文学賞を、同作で2016年にアジア語圏初のブッカー国際賞を受賞 他の著書に小説「少年が来る」、「回復する人間」などがある 2024年、ノーベル文学賞受賞

     

本書は2018年に河出書房新社から刊行された単行本に若干の修正を行い、「『すべての、しろいものたちの』への補足」(斎藤真理子)と「解説 恢復と自己貸与」(平野啓一郎)を加え、文庫化したものです

1「私」、2「彼女」、3「すべての、白いものたちの」の3章から構成されています

これについて「『すべての、しろいものたちの』への補足」(斎藤真理子)を読むと、次のことが分かります

『すべての、しろいものたちの』の原タイトルは「白い」という形容詞の連帯活用形であり、「白い鳥」「白い犬」から「鳥」「犬」を除いた部分であること

そして、1「私」では「私=ハン・ガン」が、生まれて間もなく死んだ姉について語り、「今、あなたに、私が、白いものをあげるから」と呼びかけて姉に自分の人生を渡す 次の2「彼女」では「私」から命を譲り受けた「彼女=姉」がワルシャワの街を歩き、そこで見た白いものについて語る 3「すべての、白いものたちの」では、再び主体が「私」に戻り、姉に惜別の挨拶を贈る儀式を行い、再びこの生を生きていくことを誓う・・・という内容であること

この作品を読んでいて感じるのは、「小説」というよりも「詩」あるいは「エッセイ」のようだ、ということです ストーリーが連綿と続いていくのではなく、172ページの中に65もの物語が展開していることからも分かるように、一つ一つの物語が断片的で完結しているように感じます そして、共通して底に流れているのは「悲しみ」であるように思います これについては、著者が「作家の言葉」の中で次のように書いています

「私の母国語で白い色を表す言葉に『ハヤン(まっしろな)』と『ヒン(しろい)』がある 綿あめのようにひたすら清潔な白『ハヤン』とは違い、『ヒン』は、生と死の寂しさをこもごもたたえた色である 私が書きたかったのは『ヒン』についての本だった。その本は、私の母が産んだ最初の赤ん坊の記憶から書き起こされるのでなくてはならないと、あのようにして歩いていたある日、思った

作家・平野啓一郎は「解説 恢復と自己貸与」の中で、「本作の短い各章は、どれほど痛切であろうとも美しく、読者はそれらを存分に享受し得るであろうが、読後には、謎めいた深い余韻が残る」と書いていますが、何となく分かるような気がします

         

昨日のtoraブログの訪問者数が2,972 IP、閲覧数が7,436PV、gooブログ全体におけるランキングが37位(3,195,579ブログ中)と、いずれも自己新記録を達成しました どうやら12月13日に取り上げた反田恭平著「終止符のない人生」の反響が大きかったようです インフルエンサーのどなたかがリツイートしてくれたのではないかと思います どなたか存じませんが、ありがとうございました

     

     

コメント
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