2日(月)。わが家に来てから今日で3611日目を迎え、ウクライナへの侵攻を続ける一方で、北朝鮮との軍事的な協力を進めるロシアは、2025年5月にモスクワで開催される軍事パレードに北朝鮮軍を招待した というニュースを見て感想を述べるモコタロです
ロシアに派遣された北朝鮮の兵士たちは 戦死してパレードには参加できないだろう
昨日、NHKホールでNHK交響楽団12月度Aプロ定期演奏会(2日目)を聴きました プログラムは①ワーグナー「トリスタンとイゾルデ」 より「 前奏曲と愛の死」、②R.シュトラウス:歌曲「ばらの花輪」、③同「なつかしいおもかげ」、④同「森の喜び」、⑤同「心安らかに」、⑥同「あすの朝」、⑦シェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド 作品5」です 演奏は②~⑥のソプラノ独唱=クリスティアーネ・カルク、指揮=ファビオ・ルイージです
オケは16型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び コンマスは郷古廉です
1曲目はワーグナー:楽劇「トリスタンとイゾルデ」 より「 前奏曲と愛の死」です この楽劇はリヒャルト・ワーグナー(1813-1883)が1857年から59年にかけて作曲、前奏曲は1860年1月にパリで、全曲は1865年6月にミュンヘンで初演されました
ルイージは冒頭のチェロによる「トリスタン和音」の演奏で”間”をゆったりと取りますが、チェロのアンサンブルが美しく響きます 中盤からテンポアップしてクライマックスを築きあげるところはルイージならではです オーボエ、フルート、イングリッシュ・ホルンの演奏が冴えていました
2曲目から6曲目はリヒャルト・.シュトラウス(1864-1949)の歌曲です ①「ばらの花輪」(クロプシュトゥック詩)、③「なつかしいおもかげ」(ビアバウム詩)、④「森の喜び」(デーメル詩)、⑤「心安らかに」(同)、⑥「あすの朝」(マッケイ詩)で、いずれも世紀転換期の詩人たちの詩に曲を付けています
ソプラノ独唱のクリスティアーネ・カルクはドイツ・バイエルン州生まれのソプラノです ザルツブルク・モーツアルテウムで学び、在学中の2006年にザルツブルク音楽祭にデビューを果たしました 現在 パリ・オペラ座、メトロポリタン歌劇場をはじめ世界各国のオペラ劇場で活躍するほか、歌曲にも力を入れています
ルイージの指揮で「ばらの花輪」の演奏に入りますが、クリスティアーネ・カルクの歌唱を聴いて「この人はリヒャルト・シュトラウスを歌うのにピッタリの歌手だ 『ばらの騎士』の元帥夫人を歌ったら素晴らしい歌唱力を発揮するだろう」と思いました 美しくリリカルな歌唱で、高音が良く伸びます 2曲目以下も同様の印象ですが、最後の「あすの朝」は、郷古コンマスの抒情的なソロに導かれて素晴らしい歌唱を披露しました
プログラム後半はシェーンベルク:交響詩「ペレアスとメリザンド 作品5」です この曲はアルノルト・シェーンベルク(1874-1951)が、ベルギーの作家、モーリス・メーテルランクの戯曲をもとに、まだ無調や十二音技法といった方法論に達する前の1902年から03年にかけて作曲、1905年1月25日にウィーンで初演されました
物語は、架空の王国アルモンドで、妻を失ったもう若くはない王子ゴローと、その異父弟であるペレアス、そして彼らの前に現れた水の精のような美しい女性メリザンドの3人が辿る悲劇です 登場人物等はライトモティーフ(動機)によって示されます 最初に現れる「運命の動機」、オーボエを中心に奏でられる「メリザンドの動機」、ホルンから弦楽器へと受け継がれる雄大な「ゴローの動機」、トランペットで軽やかに奏でられる「ペレアスの動機」などです
私が今年この曲を聴くのは6月度読響定期(セバスティアン・ヴァイグレ指揮)、8月の兵庫芸術文化センター管弦楽団(佐渡裕指揮)に次いで今回が3回目です
ルイージの指揮で演奏に入ります。登場人物の動機を追いながら演奏に耳を傾けていましたが、あまりの曲の長さに頭と耳がついていけなくなり、混乱してきました とはいうものの、木管楽器群は誰もが巧いし、金管楽器群は輝けるサウンドだし、弦楽器群は迫真の演奏だし、全体としては切れ味鋭い集中力に満ちた演奏でした
個人的にはクリスティアーネ・カルクの歌ったリヒャルト・シュトラウスの歌曲が一番刺さりました
今日は「令和6年度新国立劇場オペラストゥディオ 午後の音楽会 ~ 日本歌曲の世界」を聴きに行きます その後は、火曜から土曜まで(金曜を除く)4日間、読響定期、都響Bシリーズ、N響Bプロ、東響定期を聴くためサントリーホールに通います