人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

西條奈加著「よろず引くもの お蔦さんの神楽坂日記」を読む ~ 人情味あふれる7つの物語による連作短編集

2025年02月07日 00時15分57秒 | 日記

7日(金)。わが家に来てから今日で3678日目を迎え、トランプ米大統領がパレスチナ自治区ガザの住民は「恒久的に移住すべき」だとして、ガザ地区を長期保有すると発言したことに、中東をはじめ世界各地から批判の声が上がっているのを受け、レビット大統領報道官は「(ガザ住民の移住は)一時的な措置を想定している」と大統領発言を修正した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     気まぐれトランプの 後始末をしなければならない政府高官の苦労は 今後4年間続く

         

昨日、夕食に「麻婆豆腐」「生野菜とモッツアレラチーズのサラダ」「ジャガイモの味噌汁」を作りました 麻婆豆腐は中辛からなのに辛口みたいでしたが、とても美味しかったです

     

         

西條奈加著「よろず引くもの」(創元推理文庫)を読み終わりました 西條奈加は1964年北海道生まれ。2005年「金春屋ゴメス」で第17回日本ファンタジーノベル大賞を受賞しデビュー 2021年に「心淋し川」で第164回直木賞を受賞。他に「隠居すごろく」「善人長屋」など著書多数

     

本書は2022年に東京創元社から刊行された単行本を文庫化したものです 私は知らなかったのですが、本書は「お蔦さんの神楽坂日記」の第4弾とのことです 「よろず引くもの」「ガッタメラータの腕」「いもくり銀杏」「山椒母さん」「孤高の猫」「金の兎」「幸せの形」の7編から成る連作短編集です

高校生の滝本望(のぞむ)は、お蔦さんの愛称でご近所に親しまれる元芸者の祖母と、神楽坂で暮らしています 物語はこの2人の周囲で起こる小さな出来事を巡って繰り広げられます

「よろず引くもの」は、神楽坂の商店街で近頃、万引きが多発しているが、和菓子屋の主人が逃げる犯人に突き飛ばされて怪我をしてしまう 正義感に駆られる望は友人・洋平と万引き犯を捕まえようと思い立つが、お蔦さんに引き留められる。その理由は・・・という話

「ガッタメラータの腕」は、高校の美術部の部屋にあった「ガッタメラータ」と呼ばれていた石膏像の腕とエプロンの部分が何者かに盗まれた 誰がなぜそれを盗んだのか・・・という話

「いもくり銀杏」は、シングルマザーが2人の子どもを残して恋人と旅行に出て行ってしまった話

「山椒母さん」は、お蔦さんの芸者時代の置屋のお母さんが、お蔦さんを訪ねてきたときの慌てぶりを描いた物語

「孤高の猫」は、ハイドンと呼ばれていた猫が行方不明になっていたが、ある小学生が怪我をしたハイドンを動物病院に連れていき自宅で飼っていた その少年と家族は暗い秘密を抱えていたという話

「金の兎」は、お蔦さんの昔の知り合いの持っていた純金の兎を巡る話

「幸せの形」は、望の曾祖父の末っ子・乾原泰介おじさんの誕生祝いの食事とケーキを、泰介の娘・楓と一緒に作り、サプライズで渡すという話

いずれも西條奈加らしい人情味あふれるストーリー展開で、ほろりとさせられます

お蔦さんの家は、男が料理を作るという家系で、孫の望が料理を作っているところが親近感を覚えます 彼の作る料理は美味しそうで、自分でも作れそうなものもあります

読後感が爽やかな短編集です お薦めします

         

今日はサントリーホールに読売日響の定期演奏会を聴きに行きます

     


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