人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

太田弦 ✕ 山根一仁 ✕ 東京交響楽団 でモーツアルト「ヴァイオリン協奏曲 第3番」「交響曲 第32番」「交響曲 第36番 ”リンツ”」を聴く ~ 第45回モーツアルト・マチネ

2021年05月02日 07時18分01秒 | 日記

2日(日)。わが家に来てから今日で2304日目を迎え、バイデン米大統領は、ツイッターを中心としたトランプ前政権の情報発信では米国の政策を十分に周知できないとの判断から、政権発足から100日間で記者会見を復活させ、メディアとの関係修復を目指した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

 

     

     一方的な情報発信から双方向の情報発信へ戻っただけだ トランプ政権は異常だった

 

         

 

昨日、ミューザ川崎シンフォニーホールで「第45回モーツアルト・マチネ」を聴きました   1週間ぶりのコンサートです ミューザ川崎は緊急事態宣言適用対象外の神奈川県にあるので、公演中止を免れました

オール・モーツアルト・プログラムで①交響曲 第32番 ト長調 K.318、②ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216、③交響曲 第36番 ハ長調 K.425 ”リンツ” です    演奏は②のヴァイオリン独奏=山根一仁、管弦楽=東京交響楽団、指揮=太田弦です

1階ロビーに入ってプログラムを読んでいる時、10時27分頃 建物が揺れました 後でスマホで調べたら宮城県沖で発生したマグニチュード6.8の地震で、北海道から近畿にかけて揺れたとのこと 幸い津波はなかったようですが、気象庁ではこれから2~3日程度は強い地震に注意してほしいとしています

 

     

 

新シーズンにつき自席が移動しました 1階センターブロックの右通路側です。会場は通常配置ですが、コロナ禍がない時と同じくらい(あるいはそれ以上か?)の聴衆が集まりました

拍手の中、楽団員が入場し配置に着きます 弦は左から第1ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロ、第2ヴァイオリン、その後ろにコントラバスという対向配置。コンマスは水谷晃です

1曲目は「交響曲 第32番 ト長調 K.318」です     この曲はウォルフガング・アマデウス・モーツァルト(1756‐1791)が1779年に作曲した小規模の作品です 3つの楽章が切れ目なく演奏されることから「序曲(シンフォニア)」として作曲されたのではないかという有力な説もあります 第1楽章「アレグロ・スピリトーソ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「プリモ・テンポ」の3楽章からなります

太田弦の指揮で第1楽章が力強く開始されます 彼はタクトを持たず両手で指揮をします。しばらく彼の指揮ぶりを見ていて、誰かに似ているな・・・と思いました 尾高忠明氏です。ん?と思って、プログラム冊子の太田弦のプロフィールを見ると「1994年北海道札幌市生まれ。東京藝大指揮科を首席で卒業。指揮を尾高忠明、高関健に師事」とありました。なるほどね、と思いました 師匠譲りの演奏になっているわけです。快いテンポ設定による軽快な演奏でした

2曲目は「ヴァイオリン協奏曲 第3番 ト長調 K.216」です この曲はモーツアルトが1775年(19歳)に 生まれ故郷のザルツブルクで集中的に作曲した4曲のヴァイオリン協奏曲(第2番~第5番)の1曲です   第1楽章「アレグロ」、第2楽章「アダージョ」、第3楽章「ロンド:アレグロ」の3楽章から成ります

ソリストの山根一仁は1995年生まれ。第79回日本音楽コンクール第1位を獲得しており、現在、ドイツ国立ミュンヘン音楽大学在籍中です

太田弦の指揮で第1楽章の演奏に入ります 冒頭はオケが弾むような主題を奏でますが、山根はアドリブでオケに合わせて軽く弾いています そしてヴァイオリン・ソロのパートの演奏に入ります。山根の奏でるヴァイオリンの音を聴いて、「スチール弦ではなくガット弦(羊の腸をより合わせた弦)で弾いているのではないか」と思いました さらに「演奏としては、ビブラートをかけない古楽器奏法で弾いているのではないか」と思いました 音が柔らかく、古楽器特有のくすんだような音色が耳に心地よく響きます 強弱のメリハリをつけた演奏が展開します。カデンツァは鮮やかでした 第2楽章に入っても、ノンビブラートによるスッキリした演奏を展開し、爽やかさを感じます 第3楽章でもオケとのやり取りの中で爽やかな演奏が続きました 適切なテンポ感による素晴らしい演奏でした

 

     

     

最後の曲は「交響曲 第36番 ハ長調 K.425 ”リンツ” 」です   佐野旭司氏のプログラム・ノートによると、「モーツアルトは1782年にコンスタンツェと結婚し、1783年7月から10月まで生まれ故郷のザルツブルクに滞在したが、ザルツブルクからウィーンに戻る途中、10月30日にリンツに立ち寄りヨハン・ヨーゼフ・アントン・トゥーン=ホーエンシュタイン伯爵の歓待を受ける 11月4日に同地の劇場でコンサートを開くことになり、その際に交響曲を演奏するよう伯爵から依頼された。そのために作ったのが、交響曲第36番だ 彼はその時 交響曲の楽譜を持参していなかったので、急きょ新しい曲を作らなければならなかった そして予定通り11月4日に初演されたことから、モーツアルトはこの曲をわずか4日間で作曲したことになる この異常な速さについては、作曲家がザルツブルクを出発する前にすでに作品の構想が出来上がっていたのではないか、という研究者もいる」という作品です

この曲は第1楽章「アダージョ~アレグロ・スピリト―ソ」、第2楽章「アンダンテ」、第3楽章「メヌエット」、第4楽章「プレスト」の4楽章から成ります

太田弦の指揮で第1楽章の演奏に入ります 緩やかなテンポによる力強い序奏で開始されますが、リズム感溢れる音楽に移行し軽快な演奏が続きます 固いマレットによるティンパニの打ち込みが心地よく響きます 第2楽章は弦楽器のアンサンブルが美しい 第3楽章はモーツァルト特有のメヌエットです。中間部のトリオにおけるオーボエ首席・荒絵理子の演奏が素晴らしい 第4楽章は快速テンポによる軽快な演奏が続きます。愉悦感溢れた演奏こそモーツアルトです

戒厳令、もとい、緊急事態宣言下にある東京では聴けないモーツアルトが神奈川では聴ける、という不思議  モーツアルトが生で聴けるのならどこだってかまいません

 

     

 

帰りがけに、「2021年度ミューザ友の会特典」のオリジナル・エコバックをいただいてきました いつもは「ドリンク券」なのですが、ホワイエが閉鎖されているので、知恵を絞ったようです エコバックはいくつか持っていますが、使わなければ意味がないので、さっそく使わせていただきます

 

     


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