8日(火)。昨日の日経夕刊に「内閣府は7日までに18歳以上の約8割がタバコの煙を不快に感じているとの世論調査結果を公表した」という記事が載っていました 私は20歳でタバコを止めました。嘘です。本当は30歳です
止めた理由は、タバコを止めれば1枚でも多くのLPレコードが買えるからです
喫煙者の行動で一番許せないのは歩行喫煙です。後ろを歩いているとジャズのスタンダートナンバーばりに”煙が目にしみる”のです
最悪なのは火の点いたタバコを路上にポイ捨てする行為です
火事になったらどうするのか
断言しますが、こういう奴は人間のクズです
人間やめた方がいいと思います
ということで、わが家に来てから今日で2857日目を迎え、ロシアの複数の独立系メディアは6日までに、ロシアが一方的に「併合」したウクライナ東部ルガンスク州で、動員令によって召集されたロシア軍予備役の1個大隊(約500人以上)がほぼ全滅したと伝えた というニュースを見て感想を述べるモコタロです
やる気のない兵士をいくら投入したって無駄に死なせるだけ 愚かなプーチン政権
昨日の夕食は、娘が先月誕生祝いに注文してくれたモツが1パック残っていたので、もつ鍋にしました 幸い「もつ鍋スープ」が売っていたので購入しました
お酒は鶴岡市に単身赴任している息子が送ってくれた地元の冷酒です
鍋にピッタリでとても美味しかったです
早稲田松竹でホン・サンス監督による2021年製作韓国映画「あなたの顔の前に」(85分)を観ました
元女優のサンオク(イ・へヨン)は長いアメリカ暮らしから突然、妹ジョンオクの元を訪ねて韓国に帰国する 母親が亡くなって以来、久しぶりに家族と再会を果たすが、帰国の理由を妹には明らかにしない
彼女に出演オファーを申し出る映画監督との約束を控えていたが、その内面には深い葛藤が渦巻いていた
この作品も、先日観た「イントロダクション」同様、会話で成り立っています それとタバコを吸うシーンが多いところも共通しています。さすがにポイ捨てシーンはありませんでしたが
レストランを改装した飲み屋での映画監督とサンオクとの会話シーンが印象的です 監督は昔から憧れていた女優サンオクを主役とした映画を撮りたいと提案しますが、彼女は丁重に断ります。実はサンオクは不治の病に侵されており、余命4か月と宣告されているのです
そのため、彼女は祖国に戻り、昔住んでいた思い出の地を巡りながら過去と向き合い、心の拠り所を見い出そうとしていたのです
そして「過去でもない、未来でもない、自分の顔の目の前にある小さな幸せに感謝すること」に心の平安を見い出そうとしていたのです
サンオクが「昔ギターを弾いたことがある」と言ったことから、「是非弾いてみてください」と監督に乞われ、サンオクはつたない演奏でゆっくりと「ラバーズ・コンチェルト」をつま弾きます この曲はソング・ライター、サンディ・リンザー&デニー・ランドル作によるポップソングですが、彼らが基にしたのはJ.S.バッハの「アンナ・マグダレーナ・バッハの音楽帳」の中の「メヌエット ト長調 BWV Anh.Ⅱ/114」でした
元曲は3/4拍子で書かれていますが、「ラバーズ・コンチェルト」は4/4拍子にアレンジされています
なお、元曲は長らくバッハの作曲と伝えられてきましたが、現在ではクリスティアン・ペツォールトの作品であることが通説となっているようです
「ラバーズ・コンチェルト」は次のような歌詞で始まります
「なんて優しい雨 そっと草地を潤す 鳥たちが木々の高い場所から 花に愛の調べを捧げる」
外は雨でした サンオクは何を弾こうかと思った時に、雨が降っていることに気が付いて、昔弾いたことのあるこの曲を選んだのでしょう
それと同時に、「若い監督が、女優としての全盛期を過ぎた自分を主役に映画を撮ろうと声をかけてくれたことが『優しい雨が私の心を潤し愛の調べを捧げる』と感じたのかもしれません
サンオクの無情な運命を聞かされた監督は、「明日からでも、短編映画を撮りましょう」と提案します サンオクは「嬉しい」と言って了解しますが、翌日、監督から留守電に「酒の上での話だった。撮影は土台無理な話だった」とメッセージが入ります
それを聞いたサンオクは大笑いしますが、彼女の顔は可笑しくもあり、悲しくもあり、複雑な心境を表していました
この時 サンオクは「世の中そんなにうまくいくわけがない」と思うと同時に、せっかく自分の顔の目の前に現れた小さな幸せが、指からこぼれ落ちたと失望を感じたかもしれません
しかし ラストで、妹の寝顔をじっと見つめるサンオクの眼差しからは、いま生きていることへの感謝と、残り少ない人生を悔いなく生きようとする意志を垣間見たような気がします
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