15日(金)。昨日の朝日朝刊第2東京面に「選挙アンプもPCも自作、与謝野馨さんと歩く電気街」という記事が載りました。記事によると、衆議院議員の与謝野馨さんは四半世紀以上にわたって秋葉原に通い、趣味でアンプやパソコンを手作りしてきたとのことです
あの与謝野さんが秋葉原通いをしてアンプを手作り・・・・・以外な感じがして、同時に親近感を覚えました 私も昔,アンプはともかく小さなスピーカーを手作りしたことがありますので
閑話休題
昨夕、すみだトリフォニーホール(小)で新日本フィル室内楽シリーズ「音楽家たちの饗宴・第8回」を聴きました 曲目は①ドホナ―ニ「弦楽三重奏のためのセレナード ハ長調」、②ブラームス「クラリネット五重奏曲ロ短調」の2曲です
新日本フィル第2バイオリン奏者・篠原英和さんによる「プレトーク」もこの日が今シーズン最後です 昨年の9月から「ブラームスの愛した人,もの,土地」のテーマで軽妙洒脱なトークを展開し,われわれ聴衆を楽しませてくれました 私など,半分は篠原さんのプレトークが聴きたいがためにシリーズ会員になっているようなものです.この日も絶好調のトークで聴衆の心を掴んでいました
さて,1曲目のドホナー二「弦楽三重奏のためのセレナード」を演奏するのは,砂畑佳江(ヴァイオリン),木村恵子(ヴィオラ),矢野晶子(チェロ)の面々です 砂畑は淡いパープル,木村はグリーン,矢野は淡いグリーンのドレスで登場します ドホナー二はハンガリー出身とのことですが,あまり馴染みがなく,この曲も初めて聴きました 同じハンガリーのバルトークほど”あく”が強くなく比較的聴きやすいのですが,それだけに強烈な特徴がないのでメロディーをすぐに忘れてしまいます
休憩時間にコーヒーを飲んでいると,私服に着替えた篠原さんがワイン片手に立っていらっしゃるので,意を決して話しかけてみました
tora「篠原さん,こんばんは.私はtoraのブログを書いているSと申します.いつもプレトーク楽しみにしております」
篠原「初めまして.ありがとうございます.ブログを拝見しています.時々コメントを寄せさせていただいています.思ったよりお若いですね」
tora「毎回,豊富な知識を披瀝しておられて,よくもあれ程まで詳細に調べてお話されていると感服しております」
篠原「いやいや,毎回にわか勉強ですよ.でも,ブラームスについていろいろ調べていると,知られざるブラームスを発見できたりして面白いですね」
tora「とても,にわか勉強とは思えません.篠原さんはブラームスがお好きなのでしょうね」
篠原「もう,大好きです」
tora「これからもよろしくお願いします」
篠原「こちらこそ,よろしくお願いします」
ということで,生まれて初めてオーケストラのプロの演奏家とお話しして感激したレポートでした
さて,2曲目のブラームス「クラリネット五重奏曲ロ短調」を演奏するのは,澤村康江(クラリネット),澤田和慶,深谷まり(ヴァイオリン),高橋正人(ヴィオラ),多田麗王(チェロ)です.澤村は黒のドレス,深谷はカキ色のドレスで登場します
澤村はプログラムに「この曲は学生の頃憧れだった」と書いています.クラリネット特有の深い音色と弦楽四重奏による”渋い”曲です
この曲の聴きどころは,篠原さんがお話されていたとおり第2楽章「アダージョ」です.クラリネットの曲で素晴らしいのはモーツアルトのクラリネット協奏曲とクラリネット五重奏曲ですが,ブラームスの五重奏曲はそれに匹敵する深みのある曲です 弦楽のバックに支えられて澤村は深い演奏を展開していました
ところで,私の席は8列1番で,左端なのですが,舞台上の5人の奏者で一番右に座る澤村と私の席を結ぶ対角線上に,座高の高い男性が座っていて,彼女の姿が見えないのです せっかく良い席をとってもこういう人が前にいると,曇天下のスカイツリー状態になって,視界ゼロの残念賞になってしまいます.こういうことは座席を指定する時には分からないので不運としか言いようがないですね
何はともあれ,今回今シーズン最後の演奏会でしたが,新日本フィルの篠原さんと初めてお話が出来,思い出深い演奏会になりました
次のシーズンの前半は10月24日(水),12月4日(火),2013年1月29日(火),3月7日(木)という日程で午後7時15分開演になっています 一般発売は6月30日(土)からで,1回券=3,000円,前半4回連続券=10,800円です.毎回,篠原英和さんによる楽しいプレトークが午後7時からあります.是非お薦めします
ブラームスの生涯、無事語り終えてホッとしているところです。
10月からの新シリーズにも是非いらして下さいね。
いつも身に余る程のお褒めのお言葉、恐縮しております。
これからも応援お願いいたします。