人生の目的は音楽だ!toraのブログ

クラシック・コンサートを聴いた感想、映画を観た感想、お薦め本等について毎日、その翌日朝に書き綴っています。

自然に包まれる音楽ホール ~ NIKKEIプラス1「何でもランキング」から / 「あの鐘を鳴らしたのはわたし」~ 「NHKのど自慢」の鐘を21年間鳴らした東京藝大卒・秋山さんの著書

2024年11月03日 00時02分49秒 | 日記

3日(日)文化の日。わが家に来てから今日で3582日目を迎え、米アリゾナ州のメイズ司法長官は1日、共和党の大統領候補トランプ前大統領が、共和党のリズ・チェイニー元下院議員に対し「小銃の標的にして、彼女がどう感じるか見てみようじゃないか」と発言したことについて、殺害の脅迫を禁止する州法違反に該当するか捜査中であることを明らかにした  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     銃撃の標的にされた経験者は語るってか 煽情的な発言をすれば支持者が喜ぶってか

         

昨日の日経の別刷り特集「NIKKEIプラス1」第1面の「何でもランキング」で「自然に包まれた音楽ホール」を取り上げていました 森林や海、湖のほとりなど自然の中にたたずむ音楽ホールの中から、夏の緑や冬の雪にも映える、自然と共生するクラシック音楽ホールを、建築家、音楽評論家、音楽雑誌編集者など7人がランク付けしています その結果は以下の通りです

第1位「八ヶ岳高原音楽堂」(長野県南牧村)=座席数 250席:雨の日には雨音、風の日には風の音

第2位「札幌コンサートホール Kitara」(札幌市)=座席数 2008席:秋冬は格別の美しさ

第3位「軽井沢大賀ホール」(長野県軽井沢町)=座席数 784席:ガラスの壁越しに生い茂る木々

第4位「新潟市民芸術会館」(新潟市)=座席数 1884席:緑化された卵型の屋上

第5位「草津音楽の森国際コンサートホール」(群馬県草津市)=座席数 608席:自然光美しい音楽の神殿

第6位「滋賀県立芸術劇場びわ瑚ホール」(滋賀県大津市)=座席数 1848席:琵琶湖一望のオペラの殿堂

第7位「旧東京音楽学校奏楽堂」(東京都台東区)=座席数 310席:日本最古の様式音楽ホール

第8位「七ヶ浜国際村」(宮城県七ヶ浜町)=座席数 577席:海の風景と豊かな緑

第9位「秋吉台国際芸術村」(山口県美弥市)=座席数 約300席:大理石の現代建築

第10位「鶴岡市文化会館」(山形県鶴岡市)=座席数 1120席:東北の山々を思わせる屋根

クラシック音楽無料情報誌「ぶらあぼ」やコンサートのチラシなどで地方のコンサートホールを見るたびに、「一度でいいから あのホールで聴いてみたい」と思うのですが、座席数が少ないホールほど交通手段として車が欠かせなかったり(運転免許証は返納した)、1泊しなければならなかったり、第一チケットを取るのが難しかったりと、いろいろなハードルがあってなかなか実現しません

そんなわけで、上記のホールでコンサートを聴いたことがあるのは上野公園の「旧東京音楽学校奏楽堂」だけです 本館は東京藝術大学音楽学部の前身である東京音楽学校の校舎として明治23年(1890年)に建築され、日本における音楽教育の中心的な役割を担ってきました 建物の老朽化から校舎を都外に移転する計画が持ち上がりましたが、昭和58年(1983年)に台東区が東京藝大から譲り受け、1987年に現在の地へ校舎を移築・復原し、「旧東京音楽学校奏楽堂」として一般への公開を開始しました 1988年には日本最古の様式音楽ホールを擁する校舎として重要文化財の指定を受けました 2018年にリニューアルオープンしました このホールの特徴は座席番号です。多くのホールは1列〇番、2列〇番・・・、あるいはA列〇番、B列〇番・・・という座席番号を振っていますが、ここは「あ列〇番、い列〇番・・・」というように「あいうえお順」になっています なにしろ滝廉太郎がピアノを弾き、山田耕筰が歌曲を歌った伝統的なホールですからね

     

JR上野駅から上野公園の噴水広場を横切って「東京藝大奏楽堂」に行く時、途中にある「旧奏楽堂」の前で、「えっ、ここじゃないの?」と迷っているお客さんを時々見かけますが、新しい「奏楽堂」は東京藝大の構内にあります 1998年に建設された座席数1100席のシューボックス型のホールで、天井可変装置により楽器や演奏形式に応じて最適な音響特性(残響時間)を実現しています

     

参考までに、上野公園の各施設を会場に3月14日から4月20日まで開かれる「東京・春・音楽祭2025」では、「旧東京音楽学校奏楽堂」を会場に「リヒャルト・シュトラウスの世界」(3月15日)、川口成彦「ミニピアノとの出会い」(4月19日)など4公演が、「東京藝大奏楽堂」を会場に「ザ・プロコフィエフ」(4月5日)がそれぞれ開かれます まだ行ったことのない方はこれを機会にコンサートを聴きに行かれてみてはいかがでしょうか

     

         

昨日の朝日朝刊の書評欄「サンキュータツオの『語る本』を読む」で、秋山気清著「あの鐘を鳴らしたのはわたし」(音楽の友社)が紹介されていました 書評によると、秋山さんは日曜昼の「NHKのど自慢」で2002年から23年までの21年間、あの鐘(チューブラーベル)を鳴らし続けたとのこと マーラー「交響曲第3番」などでも使われるお馴染みの鐘です 秋山さんは、な、なんと東京藝術大学音楽学部器楽科打楽器専攻を卒業し、帝国劇場オーケストラ、東京交響楽団など数々のオーケストラで打楽器奏者として活躍したそうです 「冒頭の鐘を鳴らすテンポは早歩きをする♪≒126となっていて、それより速くても遅くてもいけない。なぜなら、鐘の後で流れるオープニングの音楽が♪≒126だから」とのことです さらに「不合格は鐘ひとつかふたつ。合格は鐘11音 たとえ鐘ふたつであっても、秋山さんが合格でいいのではと思った場合は、「ド」と「レ」の間を結構開けて、歌った人の悔しさを一緒に享受するようにしていたそうです さらに「オープニングとエンディングでは柔らかい音が広がっていく革製のヘッドのハンマー、金属的な音がする樹脂製のヘッドのハンマーは合否判定にと、用途に合わせたハンマーを日本全国に携行した🔨」といいます 深い「プロフェッショナル ~ 仕事の流儀」ですね

     

「NHKのど自慢」はほとんど見たことはありませんが、数か月前にたまたま見た時に、NHK交響楽団の打楽器奏者・黒田英実さんが鐘を叩いていて、「いよいよ黒田さんも鐘叩き専門にトラバーユしたか!」と勘繰りましたが、どうやら一時的なお仕事だったようです N響のPRの一環でしょうが、それにしても、いまのN響の楽員は何でもや(らされ)るんだな、と思いました

         

今日は東京藝大主催公演「愛を歌う」を聴くため東京藝大奏楽堂に行きます

     


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