6日(金)。わが家に来てから今日で3615日目を迎え、トランプ次期米大統領は4日、決済会社などを経営する富豪のジャレッド・アイザックマン氏を、米航空宇宙局(NASA)長官に起用すると表明したが、同氏はトランプ氏と蜜月関係にある実業家イーロン・マスク氏と関係が深く、マスク氏の経営する宇宙企業「スペースX」への発注が増えるとの見方が出ている というニュースを見て感想を述べるモコタロです
トランプ&マスクによる政権の私物化が顕著になってきた やることが露骨じゃね?
諸般の事情により、昨日の夕食作りはお休みしました
昨夜、サントリーホールでNHK交響楽団12月度Bプロ定期演奏会(1日目)を聴きました プログラムは①スメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲、②ラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番」、③ムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」です 演奏は②のピアノ独奏=ネルソン・ゲルナー、指揮=ファビオ・ルイージです
オケは14型で、左から第1ヴァイオリン、第2ヴァイオリン、チェロ、ヴィオラ、その後ろにコントラバスといういつものN響の並び。コンマスは川崎洋介です
1曲目はスメタナ:歌劇「売られた花嫁」序曲です 「売られた花嫁」はべドルジヒ・スメタナ(1824-1884)が1863年から66年にかけて作曲、その後改訂が行われ1870年に決定稿が完成した全3幕から成るオペラです 序曲は単独で演奏される機会の多い作品で人気があります
ルイージの指揮で演奏に入りますが、冒頭から高速テンポにより躍動感あふれる演奏が展開します 弦楽セクションのフーガ調のリレーが楽しく聴けました 中間部におけるオーボエ2人の演奏が冴えていました
2曲目はラフマニノフ「ピアノ協奏曲第3番ニ短調作品30」です この曲はセルゲイ・ラフマニノフ(1873-1943)が初めてのアメリカ演奏旅行中の1909年に作曲、同年11月に作曲者のピアノ・ソロによりニューヨークで初演されました 第1楽章「アレグロ・マ・ノン・タント」、第2楽章「間奏曲:アダージョ」、第3楽章「終曲:アラ・ブレーヴェ」の3楽章から成ります
ピアノ独奏のネルソン・ゲルナーは1969年 アルゼンチン生まれ 1986年にブエノスアイレスのフランツ・リスト国際コンクールで第1位となり、ジュネーヴ音楽院に留学 1990年にジュネーヴ国際音楽コンクールで優勝しました
第1楽章冒頭は、独奏ピアノが淡々と入ってきますが、次第に熱を帯びてきて技巧的な演奏が繰り広げられます ゲルナーはいとも簡単に弾いているように見えますが、それは彼がヴィルトゥオーゾだからこそでしょう 第2楽章は冒頭の吉村結実の抒情的なオーボエが素晴らしかった ゲルナーのピアノは優美です 切れ目なく入る第3楽章では、冒頭から躍動感あふれるピアノが天翔けます 終結部における独奏ピアノとオーケストラの雄大で華麗な演奏は圧巻でした
満場の拍手とブラボーが飛び交う中 カーテンコールが繰り返され、ゲルナーはラフマニノフ「リラの花 作品21-5」を鮮やかに演奏、再び大きな拍手に包まれました
プログラム後半はムソルグスキー(ラヴェル編):組曲「展覧会の絵」です この曲はモデスト・ムソルグスキー(1839-1881)が友人の建築家であるガルトマンの遺作展の印象をもとに1874年にピアノ独奏曲として作曲、その後、1922年にモーリス・ラヴェルにより管弦楽化され、同年10月19日にパリ・オペラ座で初演されました この曲は下のように構成されていますが、「プロムナード」は展覧会の絵を見ながら歩くムソルグスキー自身を表しています
プロムナード ⇒ ①ノーム ⇒ プロムナード⇒ ②古い城 ⇒ プロムナード ⇒ ③チュイルリーの庭 ⇒ ④ブィドロ(牛車) ⇒ プロムナード ⇒ ⑤卵の殻を付けた雛の踊り ⇒ ⑥サミュエル・ゴールデンベルクとシュミイレ ⇒ ⑦リモージュの市場 ⇒ ⑧カタコンブ(ローマ時代の墓) ⇒ バーバ・ヤガーの小屋(鶏の足の上に建っている小屋) ⇒ キエフの大きな門
ルイージの指揮で演奏に入ますが、冒頭のトランペットによる「プロムナード」の演奏が素晴らしい 第1曲「ノーム」では弦楽セクションの切れ味鋭い演奏が印象的です 第2曲「古い城」ではサクソフォンの抒情的な演奏が素晴らしい 第4曲「ブィドロ」ではテューバ、コントラファゴットの重低音が心に底まで響きました 第5曲「卵の殻を付けた雛の踊り」ではフルート、オーボエ、クラリネット、ピッコロ等の木管楽器が可愛くユーモラスなバレエの情景を楽しく表現しました 第6曲「サミュエル・ゴールデンベルクとシュミイレ」は金持ちと貧者という対照的なユダヤ人の2枚の絵に基づいていますが、低弦と木管楽器が金持ちを威圧感たっぷりに演奏し、トラペットが貧者の臆病で卑屈な様子を演奏しました 全曲の中でこの曲が一番好きです 第8曲「カタコンブ」ではホルン、トランペット、トロンボーン、テューバといった金管楽器による重厚な演奏が印象的でした 第9曲「バーバ・ヤガーの小屋」では後半の弦楽セクションの高速演奏が圧巻でした そして最後の第10曲「キエフの大きな門」では、オーケストラ総力を挙げての大迫力の演奏が繰り広げられ、サントリーホールの空気を大きく揺らしました
満場の拍手とブラボーが飛び交う中 カーテンコールが繰り返されました 全曲を聴き終わって あらためて思ったのは、「ラヴェルが管弦楽化しなかったら、この曲は今ほど世界中で演奏されなかったのではないか」ということです 「管弦楽の魔術師」とはよく言ったものです
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