9日(土).昨夕,上野の東京芸大奏楽堂でライプツィヒ弦楽四重奏団のコンサートを聴きました 演奏曲目は①ハイドン「弦楽四重奏曲第77番ハ長調」,②モーツアルト「弦楽四重奏曲第19番”不協和音”K.465」,③メンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第5番変長調」の3曲です
ライプツィヒ弦楽四重奏団は1988年に創立されました.メンバーのうち第1ヴァイオリンのシュテファン・アルツベルガ―,第2ヴァイオリンのティルマン・ビュニング,ヴィオラのイーヴォ・バウアーの3人は93年にカルテットに専念するまで,ライブツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の首席奏者を務めていました これまで40か国以上で演奏し,レパートリーは100人の作曲家,300曲以上の作品に及ぶとのこと.今回の公演は,東京芸術大学音楽学部特別招聘教授としてのコンサートです
会社を出て6時15分に上野の東京芸大「奏楽堂」に着きましたが,すでに2列で40メートルくらいの列が出来ていました 6時半の開場まで待っている間,村上春樹著「1Q84 BOOK3 後編」を読んでいたのですが,気が付いて後ろを振り向くと大学の正門近くまで列がつながっていました
会場は9割方埋まっています.全自由席ですが,早めに会場入りできたので1階14列14番というセンターブロックの通路側席が取れました
照明が暗くなり,ライプツィヒ弦楽四重奏団の登場です.左から第1ヴァイオリン,第2ヴァイオリン,チェロ,ヴィオラの配置です
1曲目のハイドン「弦楽四重奏曲第77番」は”皇帝”の通称で呼ばれています.これは第2楽章にハイドン自身が作曲した「オーストリア国歌”神よ,皇帝フランツを護り給え”」をテーマとして使ったことに由来しています
ハイドンらしい王道を行く堂々たる四重奏曲で,演奏者も気持ちよさそうに演奏しています
2曲目のモーツアルト「弦楽四重奏曲第19番」は”不協和音”の通称で呼ばれています.これは第1楽章冒頭の不吉な雰囲気のメロディーによる序奏部から付けられました
4人の演奏を聴いていると,非常にバランスが良くとれていることが分かります それは,第1ヴァイオリンと第2ヴァイオリンとの言葉のないコミュニケーションに代表されるように,4人がそれぞれの演奏に耳を傾けながら演奏していることによります
最後のメンデルスゾーン「弦楽四重奏曲第5番」は初めて聴く曲です.この曲は結婚したばかりのメンデルスゾーンが作曲したもので,全体的に喜びに満ちた明るい色調の曲です 第2楽章「スケルツォ」,第4楽章「アレグロ」はメロディーを聴いただけで「メンデルスゾーン」のゲノムを感じます
ブラボーと拍手に応えて,メンデルスゾーンの「弦楽四重奏曲第3番」から第3楽章をゆったりと詩情豊かに演奏しました
これだけ充実したコンサートが2,000円で聴けるのは本当にありがたいことです.このブログでは,これからもコスト・パフォーマンスの高いコンサートを紹介していきます
今日は午後3時からの東京フィル文京シビック定期公演と6時からの東響サントリーホール定期公演をハシゴします
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