12日(日)。わが家に来てから186日目を迎え,主役の座から降りようとするモコタロです
いや~ あちこちでボクを写そうとギャラリーがうるさくて~
閑話休題
読売日本交響楽団から「読響アンサンブル・シリーズ」のチケットが送付されてきました 6月16日、7月26日、9月16日、11月5日、1月27日の5回分です。このうち来年の1月27日の回は新日本フィル定期演奏会と重なっています
新日フィルの振替制度を利用して他の日に振り替えようと思います
も一度、閑話休題
昨日、新宿ピカデリーでMETライブビューイング、ロッシーニの歌劇「湖上の美人」を観ました これは今年3月14日にニューヨークのメトロポリタン歌劇場で上演されたオペラのライブ録画映像で、この歌劇はMET初演です
キャストはエレナにジョイス・ディドナート(メゾソプラノ)、スコットランド王/ウベルトにファン・ディエゴ・フローレス(テノール)、マルコムにダニエラ・バルチェッロ―ナ(メゾソプラノ)、ロドリーゴにジョン・オズボーン(テノール)、ダグラスにオレン・グラドゥス(バス)、指揮はミケーレ・マリオッティ、演出はポール・カランです
物語は16世紀初め、戦乱のスコットランド。狩人ウベルトに変装して湖を訪れた国王ジャコモ5世は”湖上の美人”と噂のエレナに出逢う 彼女の家を訪れた王はエレナの父ダグラスが国の反逆者であることを知り狼狽する
父ダグラスは娘エレナを反乱軍の頭領ロドリーゴと結婚させるつもりでいる。しかし、エレナには騎士マルコムという恋人がいる。出陣を控えたロドリーゴにマルコムが反乱軍に加わりたいと申し出るが、2人は互いがエレナをめぐるライバルだと感づく。ダグラスも娘がマルコムを愛していることに気づく。それぞれの想いを胸に秘めながら男たちは出陣する(以上第1幕)。エレナを想う気持ちが押さえられない王は、再びウベルトに変装して彼女に愛を打ち明けるが、拒否される
ウベルト(王)は彼女への誠意の証しに「国王からの指輪」をエレナに贈り、危機が訪れた時には役立てるよう伝える。そこにロドリーゴが現われ、ウベルトがライバルと知って決闘を申し込む
国王軍との戦いが始まるが、敗戦が濃厚になり、ダグラスは自分が犠牲になるから娘や叛乱軍を許してくれるよう王に懇願する。エレナは捕らわれた父を助けに、指輪をもって国王のもとを訪れるが、指輪をくれたウベルトは国王に引き合わせてくれない。しかし、ウベルトこそ国王その人だと知って驚く
王はダグラスを釈放し、マルコムには恩赦を与えエレナとの結婚を許す
(以上第2幕)
オープニングのトークで歌手のラセットが、この複雑な物語を一言で言い表していました
「メゾソプラノの主役が、3人から求愛されるけれど、ズボン役のメゾソプラノが彼女を射止めます。2人のテノールが可哀そう」
このオペラはMET初演ですが、ディドナートとフローレスの『ロッシーニ・コンビ』が居なかったら実現しなかったのではないか、と思えるほど、大きな存在感を誇っていました
ジョイス・ディドナートはカンザス州生まれのメゾですが、バロックからベルカントまで完璧な技術で、しかも美しい歌声で聴衆を魅了します グラミー賞も受賞しています
一方のファン・ディエゴ・フローレスはペルー生まれのテノールですが、「100年に一度のロッシーニ&ベルカント・テノール」と言われています 最高音部を歌う彼の歌を聴くと戦慄さえ覚えます。とにかく凄いテノールです
私は、2011年9月24日にボローニャ歌劇場来日公演・ベッリーニ「清教徒」でフローレスを聴くのを楽しみにしていたのですが、咽喉の痛みにより来日不可となり聴けなかったのが、今だに残念です
このオペラは他のロッシーニの作品でもそうであるように、アリアに次ぐアリアの連続で、聴きどころ満載です ディドナートとフローレスのデュオも何度かありますが、あまりの素晴らしさに感動で震えます
この二人に共通しているのは役に成りきって歌い演じるところです
他の出演者たちも、指揮のマリオッティも、演出もそれぞれが素晴らしかったですが、上の二人のこと以外に書く気がしません。ゴメンナサイ
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます