人生の目的は音楽だ!toraのブログ

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津村記久子著「やりたいことは二度寝だけ」を読む ~ 庶民派芥川賞作家の初エッセイ集:小説における主人公の名前の付け方ほか / ブログ開設以来5000本目の投稿です

2024年05月29日 00時08分17秒 | 日記

29日(水)。昨日、娘がこんなものを連れて帰りました さて、何でしょう

     

答えは「頭皮マッサージ器」です 赤いボール状のところを持って、白い突起を頭に押しつけてグリグリやるのですが、これがとても気持ち良いのです 頭が空っぽの私でも頭が疲れていることに気づかされます

ということで、わが家に来てから今日で3424日目を迎え、ウクライナ軍のシルスキー総司令官は27日、フランス軍がウクライナへの訓練要員の派遣を計画していると発表した  というニュースを見て感想を述べるモコタロです

     

     フランス軍が直接ウクライナ戦争に加わるわけではないが どこまで行くんだろうか

         

昨日、夕食に「いり鶏」「生野菜サラダ」「シメジの味噌汁」を作りました 「いり鶏」は久しぶりに作りましたが美味しく出来ました

     

         

津村記久子著「やりたいことは二度寝だけ」(講談社文庫)を読み終わりました 津村記久子は1978年大阪府生まれ。大谷大学文学部国際文化学科卒業。2005年「マンイーター(「君は永遠にそいつらより若い」に改題)」で第21回太宰治賞を受賞し作家デビュー 2009年「ポトスライムの舟」で第140回芥川賞を受賞したほか数々の文学賞を受賞

     

本書は2012年6月に講談社から刊行された単行本のうち数編を除き、2017年7月に順序を変えて文庫化したものです 2005年のデビュー直後から2010年までの約5年間(27歳から32歳まで)に綴られた文章が収められた初エッセイ集です

著者は「あとがき」の中で次のように書いています

「自慢話も、ちょっといい話も、お説教も、他人の不幸も、全部疲れるけれど、何かちょっとだけ読みたい、という時がある方に読んでいただきたい 何も残らないし、ひたすら地味で意味もないけど、読んでる間少し楽になった、と感じていただければこれ幸いである こうだといいなあ、と思っているのは、デパ地下のケーキではなく、スーパーで200円以下で買えるお菓子だ。できれば、最近破格においしい森永チョイスビスケットの裏にチョコレートが塗ってあるやつみたいだと思っていただければ、たぶん泣いて喜ぶでしょう

この「あとがき」の通り、著者は普段着で飾ることなく思ったことを素直に綴っています 当時、著者は午前中に会社勤めをしながら小説を書いていた関係から、平日は、仮眠・本眠・昼寝と1日に3回に分けて寝る生活を送っていたといいます。そんなことから本書のタイトルが出てきたのでしょう

本書には全部で59編も収録されているのですべてをご紹介するわけにはいきません そこで、2日前のブログで、著者の「ポトスライムの舟」の主人公の名前を「ナガセ」とカタカナ表記していることについて書いたので、それに関係するエッセイをご紹介することにします それは「芋美と幸子」というタイトルのエッセイです。超略すると次の通りです

「小説を書く人間も、基本的には登場人物の本名という態のものを考える立場であり、プロダクションの人とはちょっと違う 小説家の芸風にもよるのだけれど、わたしのような夢のない作風だと、よりもっともらしく、本名っぽく、名前を付けなければいけない これがかなり気を使う。姓はまだいいとしても、問題は下の名前である。わたしの書いた小説で、主人公ですら名字しか出てこないことがある理由の一端は、このことにもある 主人公の名前ともなると、最低でも1か月は付き合わなくてはならないので、さらに悩む。主人公の名前を決める際の基本的なコンセプトは、『親に高望みされすぎず、思い入れを持たれすぎず、だからといって投げやりに名付けられたわけではなく、響きに特段のかわいらしさはなく、かっこよくもない名前』である 要するに中庸な名前だ。実はこれが結構難しい。どちらかというと、男性の名前より女性の名前の方が難しい

なるほど、と思います なお、このエッセイのタイトル「芋美と幸子」は次のような文章から付けられています

「わたしがいくらじゃがいもが好きだからって子供に『芋助』とか『芋美』だとか付けたら怒られる、というレベルなどは通り越した名前がある たくさんの子供の名前を見ているうちに、実際に、自分ならこう付ける、という子供の名前を考え始めていた いろいろメモしながら、最終的に、女の子なら『幸子』、男の子なら『清』と決めた

とはいえ、彼女は自分の小説に幸子や清を登場させるかといえば可能性は低いと書いています

破格に美味しい「森永チョイスビスケットの裏にチョコレートが塗ってあるやつ」は食べたことはありませんが、気軽に読めるエッセイ集としてお薦めします

         

このブログが5000本目の投稿となります 2011年2月15日にtoraブログを開設して以来4852日目の記録です 「継続は力なり」を実感します

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