レイキャビク西街ひとり日誌 (Blog from Iceland)

北の小さな島国アイスランドはレイキャビクの西街からの、男独りブログです。

Gledileg Jol!

2012-12-24 05:00:00 | 日記
24日になりました。

アイスランドでは今日は普通の商業活動や行政窓口も半日だけで、午後からお休みになります。お休みは翌日の25日のクリスマス、翌々日のクリスマス第二日まで続きます。大きな商店や、モールの店も大方はこの期間はお休みになります。

もちろん、病院や警察、その他休むことの出来ない仕事もありますが、大体の場合はそれでも当直のローテーションを組んでいます。日本のお正月のようなものですね。

クリスマスのイブは午後6時からということになっています。それまではまだ一仕事残っています。それは親戚や親しい友人たちにクリスマス・プレゼントを配って歩くことです。

「?」と思われる方もあるでしょうが、この小さな田舎町立国のアイスランドでは、レイキャヴィクでもそう巨大都市ではありません。プレゼントは自分の手で持って行く習わしがあります。もちろんお互いにあげる場合には、双方が出向くわけではなくて、一方が出かけて一方が迎える、ということになります(打ち合わせができているのか、阿吽の呼吸なのか、疑問に思うことがあります)。

多くの場合、多数を訪問するので玄関先で失礼と いうことになるようですが、 時間があればもちろんコーヒーでも、ということになります。

この儀式というか習慣で困るのは、意外な人からプレゼントをもらってしまって、その人が目の前にいるのにこちらでは何も用意していなかった、という状況です。くれる相手の方が「私は意外な人でしょうが」と自身で心得ていてくれる場合はそれでいいのですが、「あげるかあげないか思案して、結局あーげない」の人だったりするとバツが悪いです。誰でも用にふたつみっつスペアを用意することも考えましたが、正直に応対するのが一番と思うようになりました。

午後6時には全ての教会でイブの礼拝が行われます。普段は教会へ足の遠い人でも、クリスマスだけは家族で出かけるという向きも多いです。実際、ほとんどの教会では人でいっぱいになりますから。

教会へは行かれないというお年寄りの方々はラジオの礼拝中継で監督のお話しを聞いたりもします。これくらいからは本当に静かな時に入って行きます。キリスト教国でも中南米などでは「ミサまでは厳粛でも、その後はThe Festivalだ」とこの間お話しをしたペルーの人が言っていました。そのやり方でクリスマスを楽しんでいた移民の人がありましたが(大きな音で賑やかな音楽)、近所のヒンシュクを買ったとか。アイスランドではクリスマスは「真面目な」雰囲気が強いようです。

礼拝がおわると、夜の七時過ぎ位から各家庭の晩餐が始まります。クリスマスの挨拶は「Gledileg jol」(楽しいクリスマスを)。発音は大分くずれて「グレイリヨール」と日本人の耳には聞こえます。


Myndin er úr heimasíðu TM


イブまたは25日に親戚一同が会しての食事をする、というのがかなり強い伝統としてあります。そのため、親戚とかが少ない外国人や留学生の人たちには、むしろ「ブルークリスマス」っぽくなってしまいますが、外国人同士が互いに招き合って、というように対抗策を打ち出す人もあります。

クリスマスの食卓には、七面鳥や、薫製豚肉のローストなども最近は人気がありますが、伝統的な料理は何と言っても「ハンギ・キョート」。半燻製のラム肉の固まりを煮たものを、グリンピース、じゃがいも、赤キャベツと共にホワイトソースでいただくものです。新聞の調査では八割近い家庭ではこのメニューを作るそうです。

27日からはまた仕事が始まりますが、大晦日と元旦はまたお休みですので、年が明けるまでは「みーんな半分休暇」的なまったりとしたペースになります。

「日本ではクリスマスイブも25日も普通の日で、仕事に行くんだよ」と言うと、ほとんどのアイスランド人は「へえー?」という顔をします。祝祭日というのは、確かにその国の文化を一番大掛かりに反映しているものかもしれませんね。

大晦日、元旦は逆に日本よりもずっと軽い乗りの騒ぎになります。それについてはまた後日。

レイキャビクの西街より、Gledileg jol!

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