金継ぎ、金繕い? いえ、陶磁器の繕いを楽しむ会「器再楽(きさら)」です!

「陶工房たつみ」が主催する「器再楽(きさら)」のブログ。金繕い、金継ぎと呼ばれる手法もオープン。繕いの依頼にも応じます。

次の繕いの依頼 その1

2021-05-14 14:38:53 | 陶器の繕い例
川西パレットでの金繕い教室の「器再楽」は、コロナ禍での緊急事態宣言下ですが、会場は使用可とのこと。
しかし、念のため5月中は休止としています。
 
そんな折、次の繕いの依頼がありました。
武庫之荘のギャラリーRのオーナーさんからです。
 
今回もフランス製のお皿とのこと。
品物を預かりました。
 
こんな具合に破損していて。

 

早速、取り掛かりました。

本格的な接着法では、砥の粉と生漆を使いますが、私は、下地の作業は接着剤で十分だと判断しています。

 

ズレが生じないように、壊れた個所の接着の手順をよく確認して。

 

壊れた3つの部分の接着が終わりました。

 

そして、本体に接着。

 

裏側の状態です。

少し欠けて無くなっている部分がありますね。

 

そこには、地の子を混ぜたもので補填して。

 

紙テープを使ってきちんと固定して。

砥の粉と生漆を使うやり方では、ここまでで約1か月を要すことでしょう。

 

接着剤が固まった翌日以降に、次の作業です。

 

紙テープをはがして、余分な接着剤を剃刀の刃を使って、きれいに取り除く作業です。

 

裏側も。

 

その仕上げには、水ペーパーを使って。

余分な接着剤が付いている箇所もあったりします。

 

表側はこんな仕上がりで。

ズレもなくとても綺麗に仕上がりました。

 

次のステップに進む前に、今回は一工夫。

生漆をテレピンで薄めたものを補修か所にしみこませる作業です。

これで、接着力はさらに増すと思われます。

この後、すぐに余分な生漆をきれいにふき取って、日数をかけて乾燥ですね。

続きます。


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