今日も昨日の続きです。
バラシたエンジンに手を入れていきます。
シリンダヘッドガスケットをはがして、オイルストーンを当てていきます。
オーバーヒートさせたエンジンですと焦げ付いたりしたものもあるのですがこのエンジンは状態もよく、程度良好ですね。
ストレートエッジ(直定規)を当ててひずみもみますがひずみもなくこのまま平面研磨も必要なく使えます。(両手がふさがるため画像ありません)
続いてヘッドボルトの穴の掃除です。
シボレーのエンジンはシリンダヘッドボルトが水穴(ウォータージャケット)の貫通しています。
そのためヘッドボルトにシール剤を塗って組み付けますが、そのカスを取り除きます。
スレッドクリーナーを使いますがこれはタップみたいな物ですが、タップよりねじ山がゆるく、シール剤を取り除くために使います。
ヘッドの締め付けはトルクレンチでしっかりトルク管理して締めますが、ねじ山に何か付いているといくらいいトルクレンチを使っても締め付けにばらつきが出てしまいますね。しかもシールするのにごみが付いていると十分シールできない可能性もありますしね。
シリンダーも測定してメーカーの許容範囲内ですのでホーニングしてクロスエッジをつけていきます。
シリンダーは焼きつかないようにエンジンオイルの薄い膜でコートされますが、クロスエッジ(バッテン状の細かい線傷)をつけてやることにより、エンジンオイルをとどめておき、焼きつきをおこりにくくします。
長く使ったエンジンはクロスエッジも少なくなり、表面がピカピカの鏡面状になってきます。
それにわざと傷をつけてやります。新品エンジンはしっかりとクロスエッジがついています。
続いてブロック横にありますフリーズプラグを打ち抜きます。
このプラグは鋳物の砂抜きに使われるもので、エンジンの中の水が万が一凍ったときに凍った水がブロックを割ってしまわないように、このプラグが抜けるようになっています。水は凍ると体積が増えるのでブロックを守るためですね。
クーラントの管理が悪かった車はこのプラグにピンホールが開き、結果オーバーヒート、、、、、というのも何台も見てきました。
もともと鉄製のプラグですので錆には弱いんですね。
うちでやりかえる場合は鉄製でなくブラスを使います。この方が安心ですしね。
このプラグブロックに8箇所ありますが2箇所はトランスミッションを下ろさないと交換できないところについています。
エンジンを降ろす際は必ずやっておきたいところです。
プラグを抜いたついでにウォータージャケット内をファイバースコープで確認します。
エンジン奥側はどろどろの錆がたまってることもあり、オーバーヒートの要因になりかねません。
また、聞いた話ですがフリーズプラグが落ちていたこともあるそうです。
前のメカニックがやったんでしょうね、、、、、信じられません。
今日の作業は大きく進んだ感じがしませんが、大事なところですのでじっくりと。
明日はピストン組めるかなぁ、、、、、、って感じです。