12日の小池知事の所信表明。
豊洲については、「都民の皆様、市場業者の皆様に安心を実感していただくべく、ステップを重ねてまいります」と。知事の公約は「食の安心・安全」です。「安心を実感」ではありません。
追加対策工事について、共産党都議団は「大けがに絆創膏を貼るようなもの」とその場しのぎの対策であることを指摘してきました。環境基準を超える発がん性物質然り、地下水管理システムの破綻然り。「食の安全」を投げ捨てて、移転を推進することは絶対に許されません。
一方で築地について、「立地に恵まれた都民の財産である築地の価値を最大に高めていくことは、都の使命」だとのべました。
知事は、都議選前の基本方針で「築地は守る、豊洲は生かす」とのべましたが、いったい築地の何を守るつもりだったのかと首を傾げたくなります。「築地」というのは、「立地に恵まれた都民の財産」(ロケーションがいい)という狭いものではありません。
日本の食文化の発信地であり、世界に誇る日本の台所です。
20世紀の価値ある建築・環境遺産の保全を目的とする国際的なNGOであるドコモモのメンバーである、建築家の兼松紘一郎氏は、「80年以上前に、これだけの巨大市場を作った建築家集団の力は傑出していた。それを壊してしまうのは、建築家の思いも、築地市場で働く人たちや、買い出しの人たちの思いも踏みにじる行為です」と語っています。
当事者である業者の方々から「移転はむずかしい」という声がやみません。
都議選で掲げた「豊洲への移転はきっぱり中止し、築地の現在地再整備を」。運動と論戦で前に動かしていく決意です。
(2018年6月17日付「東京民報」より)
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