日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

新型コロナでわかったこと──これまでの政治や行政のあり方が問われる

2020-03-30 | 東京都政・都議会のこと

 新型コロナウイルス感染症について、WHO(世界保健機関)が「パンデミック」を宣言。

 世界では感染が拡大し続け、深刻な事態となっています。

■「感染防止対策」は、補償などとセットで

 国内でも、新型コロナの感染が拡大し、亡くなる方が増えています。

 日々刻々、事態が変化しています。

 「感染症防止対策」を思い切って進めることが必要です。(参考:自粛要請で苦境に陥っている事業者・個人に、「感染防止対策」として抜本的直接支援を

 同時に、私が最も心配に思っているのは、災害ともいうべき事態が発生した際に、社会的弱者その矛盾が集中することです。

 正規から非正規に雇用を置き換え、所得の低い人ほど負担の重い消費税を増税してきました。こうした中で、新型コロナによる影響がインパクトとなり、雇い止め、廃業が起こっています。新型コロナで亡くなる方以上に、新型コロナの影響で亡くなる方が増えるのではという声があるのも事実です。

 DV被害や虐待、家に居場所がない若い世代が、外出自粛や一斉休校などの対応で家に今回の新型コロナの広がる中で、リスクが高まっているのも事実です。(参考:性的虐待、ネグレクト…10代少女たちが新型コロナ「外出自粛要請」に怯える理由

 感染拡大を防ぐために、思い切って「感染防止対策」を行うことは必要です。しかし、その際には補償やシェルターなど居場所の確保などがセットでなければいけません。

 様々な支援団体の力も借りながら、そういうところに、しっかりと支援がゆきとどく政治や行政であることが求められています。

 「#自粛と補償はセットだろ」「#自粛と給付はセットだろ」というハッシュタグ。

 ものすごく広がりました。これが、多くのみなさんの気持ちとぴったり来ているということでしょう。

 「自粛はお願いするけれど、あとは自己責任」という政治の姿勢は、厳しく問われなければなりません。

■これまでの政治が問われている──石原都政の都立病院つぶしと小池都政の独法化方針

 一方、国が公立病院の再編・統合を打ち出し、東京都も都立・公社病院の地方独立行政法人化を進めようとしています。

 感染症対策も、公的病院が多くを担っています。

 例えば、新型コロナの対応に奔走している「第二種感染症指定医療機関」。

 東京都で感染症病床に指定されているのは、

  • 東京都立駒込病院 28床
  • 東京都立墨東病院  8床
  • 公益財団法人東京都保健医療公社 荏原病院 18床
  • 公益財団法人東京都保健医療公社 豊島病院 20床
  • 青梅市立総合病院 4床
  • 東京医科大学八王子医療センター 8床
  • 国家公務員共済組合連合会 立川病院 6床
  • 日本赤十字社東京都支部 武蔵野赤十字病院 6床
  • 公立昭和病院 6床
  • 国民健康保険町立八丈病院 2床

 です。(参考:第二種感染症指定医療機関の指定状況

 これを見ていただくと、圧倒的に公立・公的病院が担っていることがわかります。

 都議会の論戦でも、明らかになったように感染症医療はいわゆる「不採算医療」です。簡単にいうと、感染症患者を受け入れるために、ベットを空けておく必要があるため収益につながらないということです。

 だからこそ、公的責任を果たすために、都立病院で言えば必要な繰り入れ(一般会計から病院会計へ)を行なっているのです。

 少し時間を前に戻すと、石原都政が、八王子、清瀬、梅ヶ丘の3つの小児病院の廃止を含む都立病院を半減させました。原のり子都議の都議会予算特別委員会の質問に対して、小池知事は真正面から答えることなく、当時の都立病院の廃止を是とする態度をとりました。

 さらに、小池都政は都立・公社病院をより民間に近い経営形態である独法化しようとしているから重大です。

 いま、新型コロナ対応の最前線で力を尽くしている、都立・公社病院の独法化方針を年度内に決定しようとする姿勢は、許しがたいものです。

■これまでの政治や行政のあり方が問われる

 今回の新型コロナから見えてくるのは、日常的な政治や行政の姿勢です。

 東日本大震災の時、岩手県陸前高田市の藤倉市議から聞いた言葉が、今も私の心の奥深くにあります。

 「震災のように非日常になったとき、自治体が日常的に取り組んでいる施策が問われる。震災に備えてつくった制度でなくても制度があれば役に立つ」「震災にあったとき、暮らしや福祉が大事だと心底実感した。ふつうに暮らしていると当たり前のことが、当たり前でなくなったときにこそ、福祉が本当に大事。地方自治体の役割とは、福祉の増進のためにある」

 目の前に迫ったことにしっかりと対応することは重要です。同時に、これまでの政治や行政のあり方がどうであったのか、そこをしっかりと検証することが強く求められていると思います。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。


市民とつながる、都政につなぐ──池川友一活動報告ニュース「都政への架け橋」(第84号)

2020-03-25 | 活動報告ニュース「都政への架け橋」

 「池川友一活動報告ニュース 都政への架け橋」の第84号ができました。

 今週のニュースは、

  • 都議会予算特別委員会でシルバーパスの都県境への適用を質問
    ──2つのことが明らかになりました。
  • 新型コロナウイルス感染症
    ──生活と生業支援、内需・家計、中小企業支援を柱に

 について、記事を書いています。

 以下、画像をクリックしていただくと、PDFファイルが開きます。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。


都立病院の独法化は、トップダウンがすぎる。パブコメ中に準備契約を進めるというヒドさ──都議会予算特別委員会での白石たみお都議の代表総括質疑

2020-03-18 | 東京都政・都議会のこと

 都議会予算特別委員会。

 日本共産党都議団は、白石たみお都議が代表総括質疑に立ちました。

 のちのち、聞いてみると都庁内での視聴率は最高だったようです。

 それだけ注目され、かつ白石都議のわかりやすい質問の組み立てが、一度見始めたらやめられないという状況を作り出したのだと思います。

■都立病院の地方独立行政法人化(独法化)

 質疑で衝撃だったのは、パブリックコメント中に独法化移行準備の外部委託予算の申請受付を行っていたという事実です。

○白石委員 では、続いて質問いたします。新年度予算案に独法化移行準備の外部委託予算が計上されております。入札、契約はいつを予定されていますか。これも通告をしております。

○堤病院経営本部長 本契約は準備契約でございまして、都議会で来年度予算を可決いただいた後に契約を確定させてまいります。入札参加者の申請期間は二月三日から二月六日まででございまして、その後、参加資格確認通知日でございます二月十日から三月十七日までが入札期間でございます。開札は三月十八日でございまして、その日に契約予定相手が決まりますが、契約締結は四月一日を予定しております。

○白石委員 これ本当に驚きですよ。そもそも独法化移行のための準備予算というのは、十一月の局要求にはありませんでした。ことし一月二十四日に発表された二〇二〇年度予算案で初めて独法化準備予算が出てきました。二月三日にはもう入札参加者の受け付けを行ったという答弁です。まだ議会に予算案が提出もされていない、議論もされていない、都民との関係でも独法化について書いた新たな病院運営改革ビジョン素案のパブリックコメントもまだ、この二月三日というのは募集中のときです。

 先ほどの答弁では、議会、都民などの意見を聞くことは重要だと、このように本部長もおっしゃいました。まずは、本定例会の議論を経て独法化方針を確定させるともおっしゃった。実際は全然違うじゃないですか。

 都民に向けて病院経営本部が出したQアンドAもあります。ここに何と書いてあるか。今後都民の皆様や都議会からの意見を丁寧に聞きながら、法人設立に向けた準備を進めていくと書いてあります。この説明とも全然違うじゃないですか。どこが都民の意見を丁寧に聞くのか、都議会の議論を経て決めるのか。これ丁寧どころか、このような乱暴かつ拙速なやり方、到底認められません。

(参考:都立病院の地方独立行政法人化に関するQ&AのQ3. 都立病院の地方独立行政法人への移行は決定したことなのですか?への回答)

 つまり、

  • 病院経営本部からの来年度予算要求に、独法化移行準備の外部委託予算は入っていなかったこと
  • 1月24日に発表された新年度予算案が発表され、都議会での議論が開始されていない時に申請者を募っていたこと(その後、入札について起案されたのは1月6日の予算案発表前であることも明らかに)
  • 都民や都議会の意見を丁寧に聞きながらと言いながら、パブリックコメント中に入札参加者の申請を行っていたこと

 これだけ読んでも衝撃です。

 独法化は「都民が決める。都民と進める」という小池知事の公約を投げ捨てるものにほかなりません。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。


都議会予算特別委員会で質問②──ツーブロックはなんでダメなのか?に衝撃答弁

2020-03-16 | 東京都政・都議会のこと

 日本共産党都議団は、都立高校の全校校則調査を行い、記者会見で発表しました。(詳細はこちら

 それを踏まえて、子どもの権利を尊重する立場から、子どもの権利と都立高校の校則について質問しました。

■「通知」を出して以降、どんな取り組みをしてきたのか

 冒頭、昨年9月に東京都教育委員会が出した「人権尊重の理念に立った生活指導のあり方について」という通知について質問。

 「問題行動に対する指導を含め、全ての教育活動は、生徒の人権の尊重を基本として行うこと」「生来の頭髪を一律に黒染めするような指導は行わないこと」など、明文化された重要な内容となっています。

(池川) この通知を出して以降、どのような対応をされてきたのか。また、これからどのような対応を行うのかについてお伺いをいたします。

(藤田教育長) 校則に係る指導は、生徒一人一人の状況を踏まえ、学校が生徒及び保護者と信頼関係を構築し、丁寧に行うべきものでございます。
 そのため、都教育委員会は、昨年9月に都立高校等に対し、人権尊重の理念に立った生活指導のあり方についてを改めて通知したところでございます。
 本通知の発出後、校長及び副校長を対象とした連絡会や、指導主事等が学校を定期訪問した際に、生活指導担当の教員等に対して本通知の趣旨等を説明したところでございます。
 引き続き、各学校に人権尊重の理念に立った生活指導の徹底を図ってまいります。

 この「通知」の内容が、多くの高校生の目に触れ、「人権尊重」が徹底されるようしていくことが必要です。

■生徒からの「なぜ禁止なのか?」という素朴な疑問に、「決まっているから」「校則に書いてあるから」

 例えば、頭髪についてです。頭髪について、都立高校の全日制では8割を超える学校で規定がありました。頭髪というのは人権と深く結びついています。

 私は、高校生や大学生からお話を聞いてきましたが、「髪型は、アイデンティティーにかかわるもの。自分らしくいられることが校則で禁止されている人にとっては毎日が我慢の日々になる。終わりの見えない3年間になってしまう、そういうところを理解してほしい」と。こうした意見を真剣に考慮すべきです。

 そこで、資料❶を示して、校則違反の髪型(禁止している学校がある)はどれだと思うかと問いました。

(池川) 知事、率直に伺いたいと思うんです。A、B、Cと三つの髪型がここには示してあります。この中で、校則で禁止されている髪型はどれだと思われますか。また、認められていないとすればどのような理由だというふうに思われますか。知事の率直な認識を伺いたいと思います。

(藤田教育長)今、外見で示されたものでございますと、一概にはどれということでは申し上げられないというふうに思います。

 知事は、答弁に立ちませんでした。教育長の答弁も「申しげられない」と。しかし、学校現場では、外見によって禁止事項が列挙されてています。これでいいのかが問われています。

 結論を言えば、資料❶で紹介した髪型は、禁止をしている都立高校があります。

 高校生の写真を使うことが困難だったため、便宜上Aは山添拓参議院議員、Bは吉良よし子参議院議員、Cは大平よしのぶ前衆議院議員の写真を使っています。

 Aの山添さんはツーブロック。Bの吉良さんは染髪(色を染めている)。Cの大平さんはソフトモヒカン。

 しかも、生徒からの「なぜ禁止なのか?」という素朴な疑問に、「決まっているから」「校則に書いてあるから」という返答が多いのが実態です。

■ツーブロックはなぜ禁止か

 この質問で、どうしても問いたかったことがあります。

 それは、「なぜツーブロックが禁止か」ということです。これには理由があります。

 当事者から話を聞くと、ツーブロックを認めてほしいという声が本当に多いことに驚かされます。

 ツーブロックとは何か。少し解説すると、髪の毛に段差がある髪型のことです。

 実は、このツーブロックの定義はかなり広いのです。

 ちびまる子ちゃんの丸尾くん、サザエさんのタラちゃん、チコちゃんもツーブロックです。

 ツーブロックは、社会では広く受け入れられている髪型です。中学生や高校生の中で一般的であり、若い世代、働いている方々の中でもでも清潔感のある髪型として受け入れられているものです。

 ツーブロックを校則で禁止するということは、社会の常識、時代の進展などを踏まえたものとはとても言えないと思います。まさに、学校の中の独自のルールです。

(池川) なぜ、ツーブロックはだめなんでしょうか。

(藤田教育長) お尋ねの髪型につきましては、それを示している学校もございますけれども、きちんと類型を示しまして生徒に伝えているところでございまして、その理由といたしましては、外見等が原因で事件や事故に遭うケースなどがございますため、生徒を守る趣旨から定めているものでございます。

(池川) つまり、今の話は、ツーブロックにすると事件や事故に遭う可能性があると。率直にいって意味不明ですよ驚きの答弁だと思います。ツーブロックだと事件や事故に遭うという、トラブルに遭いやすいという、そんなデータが一体あるんですか。
 しかも、トラブルに遭ったのは、あなたの髪型に問題があるというメッセージとして伝わりかねません。

 本当に驚きました。驚愕とはこのことです。

 ツーブロックを禁止している理由は、事件や事故に合うケースがあるからだというのです。

 この答弁をSNSで紹介したところ、ツーブロックの方々から髪型が理由で事件や事故にあったことはないというたくさんのリプライをもらいました。

 しかも、事故に遭うってどういうことなんでしょうか。ツーブロックだと交通事故に遭いやすいとか、落下物が落っこちてきやすいとか。そんなことあるわけありません。

 本当に意味不明です。

 米倉都議と質問の解説動画を撮りました。よかったらご覧ください。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。


都議会予算特別委員会で質問①──シルバーパスの都県境を越える路線に適用を

2020-03-13 | 東京都政・都議会のこと

 都議会予算特別委員会で質問しました。

 (映像はコチラ→https://www.gikai.metro.tokyo.jp/live/

 都議会で知事と一問一答でできる機会は極めて少ないのです。

 質問時間は、質問と答弁合わせて29分間。

 なんのテーマで質問するか。

 都議選に挑戦する時から今日に至るまで多くの出会いがあり、本当に悩みました。

 悩んだ結果、2つのテーマを選びました。

 一つは、都立高校の校則問題。

 特に、投票権のない子どもの権利の問題を、都議会でも一貫して取り上げてきたことを踏まえて質問することにしました。

 もう一つは、シルバーパスの都県境を越える路線の問題。

 これは、町田市選出の都議会議員として、何としても実現したいと思っているテーマです。

 地元の有権者の方々の声、この間の運動で結びついた人たち、共産党都議団の議員や事務局のメンバーの意見を踏まえて、これでいこうと決めました。

 3回にわけで論戦の内容を紹介します。

■シルバーパスの都県境を越える路線にも適用を

 いかに実態が切実か。パネル❷をご覧ください。

 私の地元、町田市は、神奈川県横浜市、川崎市、相模原市の3つの政令市に囲まれています。JR横浜線、小田急線、京王線などが市内を走っていますが、どれも都県境ギリギリを走っています。

 都内全域で都県境を越えるバスは約180路線ですが、3分の1の約60路線が町田市にあります。「都県境」の問題は本当に切実な課題です。

 例えば横浜線と京王線が交差する橋本駅には、町田市内から18系統のバス路線があります。町田市内の医療機関から紹介されて病院にかかったり、買い物などに行く生活圏の駅です。ところが、終点の橋本駅の2つ手前のバス停で神奈川県になってしまうためシルバーパスが使えず、初乗り料金180円を払うことになります。

 また、横浜線古淵駅は2つの大型スーパーがあり、買い物に行く方が多い駅ですが、終点まであと1つのバス停で都県境を越えるため、料金が発生する前にバスを降りて歩いて買い物に行く方も少なくありません。本当に切実なんです。

 また、小田急線鶴川駅から稲城市にある京王線若葉台駅に向かうバス路線では、終点手前の3つの駅は神奈川県川崎市になります。

 そこで降りるとシルバーパスが使えません。駅の構造上、京王線若葉台駅に一番近いのは終点手前の下黒川というバス停です。あと数メートルで都内になりますが、シルバーパスが使えないため、運転手さんとトラブルも起こっています。

 こうした状況を踏まえて、いくつか質問しました。

 


■条例上、都県境を越える路線に適用「できない」という規定はない

 東京都シルバーパス条例を根拠にして、シルバーパス制度は作られています。

 そこで、シルバーパス条例の中で都県境を越える路線に適用できないという規定があるのかと質問。

○池川委員 それでは、局長に伺いたいと思うんですけど、都県境を越える路線について、条例上です、条例上、シルバーパスを利用できないという規定はありますか。条例上、あるかないかでお答えいただきたいと思います。

○内藤福祉保健局長 シルバーパスの運用につきましては、一般社団法人東京バス協会が主体となって行っている事業でございまして、都は、その事業に必要な費用を補助しております。(発言する者あり)東京都シルバーパス条例及び……

○本橋委員長 静かにしてください。

○内藤福祉保健局長 同条例施行規則では、このシルバーパスの利用交通機関は都営交通及び路線バスとなっておりまして、また、民間の路線バスの通用区間は東京都の区域内とされております。

○池川委員 つまり、条例上、できないという規定はないんです、ないんですよ。これははっきりさせておきたいと思うわけです。

 条例上は、できないという規定はなく、施行規則(行政の裁量の範囲)で定められているのです。

■都営交通であれば、都外に出ても利用できる

 一方で、都営交通の場合はどうか。都営交通を所管する交通局長に聞きました。

○池川委員 交通局長に伺いたいと思います。
 都営交通で都県境を越える路線はどのぐらいあるでしょうか。あわせて、その都県境を越えた都営交通の場合、都県境を越えた路線でもシルバーパスが利用できるかどうかについても伺いたいと思います。

○土渕交通局長 都営地下鉄では、新宿線の本八幡駅が千葉県市川市に所在するため、篠崎駅から本八幡駅の区間で都県境を越えます。
 また、都営バスでは、青梅市内を運行する梅74系統につきまして、都県境を越え、埼玉県飯能市内を走行する区間が一部、これは二つの停留所ですが、ございます。
 なお、都営地下鉄、都営バスとも、都内外にかかわらず全路線で利用可能となっております。

○池川委員 つまり、都営交通の場合は、都営新宿線の本八幡駅での乗降や青梅市内の梅74系統、ここは上畑、下畑という二つのバス停があり、また、区間は全てフリー乗降区間ですから、どこでおりても、県でおりた場合にシルバーパスが利用できるということです。

 都営交通では、都営新宿線の本八幡駅、都営バスの梅74系統では、実際に都県境を越える路線でシルバーパスが適用できることになっています。

■都県境の路線についても実態調査を

 都は来年度、実態調査を行う移行です。

 私の質問にも「区市町村における高齢者の社会参加促進のための取り組みや課題、将来の利用者となる世代の意識や意向などについて、その把握を進めてまいります」と答弁がありました。

 それならば、都県境路線の実態調査についても行うべきです。

 切実な課題となっている、都県境を越える路線へのシルバーパスの適用について、引き続き取り組んでいきます。

にほんブログ村 政治ブログ 政治家(都道府県)へ

にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。