日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

吉良よし子議員の校則質問に、文科大臣が「児童生徒が何らかの形で参加した上で決定するのが望ましい」

2018-03-31 | 国政のこと

 「ブラック校則」と呼ばれる、人権を無視するような校則のあり方について当事者である子どもたちや識者などが、声を上げています。

 3月29日の参議院文部科学委員会で、日本共産党の吉良よし子参議院議員がこの問題を取り上げました。

 結論から言えば、この吉良議員の質問はこれまでの文科省の対応を動かすものであったことは間違いありません。

 吉良議員の質問に、林文科相は「校則は絶えず積極的に見直すべき」だと述べた上で「児童生徒が何らかの形で参加した上で決定するのが望ましい」と答弁しました。

 これは決定権が校長にあると、文科省が定めていることに照らせば大きな前進です。これまでは、当事者である子どもたちが決定過程に参加することについて、「望ましい」と述べたことはありませんでした。

 私も、この問題を都議会で取り上げましたが、その際にも決定するのは校長なんだという答弁を都教委はくり返しました。

 子どもの権利条約第12条は、「締約国は、自己の意見を形成する能力のある児童がその児童に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利を確保する。この場合において、児童の意見は、その児童の年齢及び成熟度に従って相応に考慮されるものとする」と意見表明権を定めています。

 吉良議員は、下着の色が決められている学校があることなどを取り上げ、これらがセクハラ、パワハラ、人権侵害であると強調しました。

 この質問に接したライターの方が記事にしています。(参考:下着の色を指定するブラック校則、国会で話題に 林文科相は「大変驚いている」

 「ブラック校則」問題について、当事者である中学生や高校生とともに考え、教職員のみなさんとも意見交換しながら、上からの命令のようなあり方を転換していくように奮闘していきたいと思います。

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都民の声と運動で都政を動かすことができるし、実際に動かしている──初の予算議会を終えて

2018-03-29 | 東京都政・都議会のこと

 私にとって、初めての予算議会が終わりました。

 一言でいうことはできませんが、私の実感は都民の声と運動で都政を動かすことができるし、実際に動かしているということです。そして、日本共産党都議団は18人と事務局で力を合わせて、都民のみなさんとともに現実を動かすために調査、論戦を進めてきました。

 (参考:2018年第1回定例会を終えて 大山とも子幹事長談話

 岸記念体育会館の移転問題が、都政の闇として浮かび上がりました。大山幹事長の談話では、この問題について端的に次のように指摘しています。

 わが党は、日本体育協会(日体協)の本部ビルである岸記念体育会館の移転にかかわる予算の問題点を、きびしくただしました。

 予算には、同会館の土地を東京都が買い取り、移転補償費まで日体協に支払う予算123億円が計上されています。都立公園用地にするため立ち退いてもらうので移転補償費を出すとしていますが、そもそも移転したいのは日体協です。その事実をごまかして、あたかも東京都の都合で移転するかのように見せかけるため、何年にもわたる用意周到な手だてがとられてきました。

 さらに移転先まで東京都が用意し、規制緩和で大きなビルが建てられるようにしたのです。予算には、移転先の都有地を日体協が買い取る歳入予算70億円が計上されています。日体協は、123億円と70億円の差額の53億円を手に入れ、会館建て替えの悲願を実現できるのです

 わが党の追及で、一連の経緯に、森喜朗元首相など複数の自民党政治家が深く関与していることが明らかになりました。その関与の結果、日体協に特別の優遇がされたのです。

 しかも重大な問題は、小池知事は、森元首相など自民党政治家などが関与している内部文書を知りながら、あえて調査対象とせず、幕引きを図ろうとしていることです。

 このような都政の闇、ブラックボックスを見過ごすなら、知事の掲げる都政の透明化や都政大改革など、絵に描いたモチだと言わねばなりません。わが党は、岸記念体育会館にかかわる予算の凍結を求めるとともに、引き続き疑惑の全容解明に向けて全力をあげる決意です。

 迷惑防止条例「改正」案は、急速に反対世論が広がり、立法事実(条例案を改正する理由)がないことが明らかになりました。大山幹事長談話では、次のようにこの問題について示しています。

 迷惑防止条例改定は、国会前や路上で政治家の批判をする、労働組合が会社を批判する宣伝をする、ジャーナリストが取材対象の周辺を調べることなどを繰り返した場合、取り締まりの対象にされる可能性が生じる、きわめて重大な改悪です。

 もともとこの条例には、悪意の感情によるものかどうかという内心によって、犯罪かそうでないかが決まる重大な問題点があります。社会的正義のための行為ではなく、悪意の感情によるものかどうかという内心を、警察が証明することなどできません。しかも被害者の告訴なしに、警察の判断だけで逮捕できます。

 質疑の中で、「労働運動、市民運動、取材活動は正当な権利行使」だから「本条例の対象外だ」との答弁はありましたが、そのことは条例本文には書いてありません。

 このような重大な条例を議会に提出しながら、警視庁は委員会質疑で、今回の改定がなぜ必要なのかという理由、立法事実を、何ら具体的に示すことができませんでした

 法律の専門家や多くの都民から、憲法で保障された言論・表現の自由など市民の権利を侵害するものであり、憲法違反の条例だとの批判の声があがっています。多くの市民、団体から、廃案を求める声が続々と寄せられました。

 ところが、日本共産党都議団と生活者ネット、維新の会、立憲民主の西沢議員以外のすべての議員・会派が、これらの声に背を向けて賛成したことは、都議会の歴史に汚点を残すものです

 日本共産党都議団は、濫用を許さず、憲法で保障された権利を守るため、多くの都民のみなさんと力をあわせてたたかうものです。

 一つひとつ都民のみなさんとともに、暮らしに役立つ都政に変えるために全力を尽くしていきます。

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「なぜなのか?」という質問を立てること──『スウェーデンの小学校社会科の教科書を読む』を読んでみた⑵

2018-03-28 | 学んだこと、政策のこと

 前回は、実はスウェーデンの若者よりも日本の若者の方が政治に関心があるということを書きました。

 この本の構成は、次のようになっています。

 第1章 社会
 第2章 メディア
 第3章 個人と集団
 第4章 経済
 第5章 政治
 第6章 法律と権利

 教科書の訳が掲載され、その後大学生が意見交換をするという構成となっています。

 第1章の社会は、「イントロダクション」として、「社会とは何か」「社会は何で構成されているのか」「社会にはどのような問題があるか」を提起し、それについてどのように考えていけば良いかという総論です。。

 教科書は「社会とは何かということを、あなたは深く考えたことがあるでしょうか」という書き出しで始まり、目に見えないものと、見えるもので記述されています。

 見えないものは、法律、男女の役割、男女平等、民主制、そして税金などが例示され、見えるものは、学校や病院、道路、家、車、牢屋などが書かれています。

 さらに教科書で「私たちは、法律、規則、規範に従います」と書かれた直後に「法律や規則は変わる」と記されいるのも特徴だと感じました。そしてその具体的な学び方について、次のように書かれています。

原因は何か

 その問題が起こった原因について、じっくりと考えて見ましょう。もっともありふれた方法は、「なぜなのか?」という質問を立てることです。その原因を、すべて「推測」によって突き止めることもよくあります。 (11ページ)

 原因を入り口にして、比較し、別の方法を考え、解決策を提案し、またそれを検証していくというプロセスを「交通事故」を例にして考えていきます。

 これに続いて出てくる大学生の感想は「日本の教科書では『正しい』とされる答えが決まっていて、それを暗記するだけだったけど、スウェーデンの教科書では、それが正しいかどうかを考えさせるという感じがするね」というものです。

 さらに、200年前のスウェーデンと比較し、歴史の中でいまの自分たちの置かれている位置を見ていきます。ここでは「社会は変わる」ということを、過去と現在を比較することで検証しています。

 前回も紹介した、内閣府が2013年に実施した「平成25年度 我が国と諸外国の若者の意識に関する調査」では、「一般的・基礎的知識を身に付ける」という設問があります

 その結果を見ると、日本は「意義がある」と答えた割合が75.2%であるのに対して、スウェーデンは91.4%となっています。

 鈴木教授は、「訳者による総括」で「スウェーデンの教科書は、『覚えよう』ではなく『考えよう』という学習スタイルが取られていることが分かります」とし、どう考えたかよりも何を覚えたかが優先されている日本の現状を指摘しています。

 そして、次のように「総括」を結んでいます。

 政治や社会の問題には、しばしば絶対的な答えがありません。常に正答が与えられるテスト対策を優先する日本の教育においては、生じている問題の解決策を探る能力を高めることはできません。自ら問題を分析し、その解決方法を導く能力を身につけさせるという教育を行っているスウェーデンでは、より自信をもって、積極的に政治や社会に参加する若者が育っているようです。(24ページ)

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都迷惑防止条について都議と考えるつどい──反対の声が次々と届いています

2018-03-27 | 東京都政・都議会のこと

 「森友学園問題」に関する佐川元理財局長の証人喚問がトップニュースになっていた27日。

 佐川氏が「刑事訴追の恐れがあるから」という答弁をくり返していたことは、疑念を晴らすどころかますます深まったといわざるえません。

 小池書記局長、宮本たけし衆議院議員は、事実経過と当時の認識についてただしましたが、ここでも「刑事訴追〜」という答えに終始しました。

 以下、動画です。

 都議会では、反対世論が急速に広がっている都迷惑防止条例。解説の一旦はブログに書きましたが、この日は「都迷惑防止条例改定案について都議とともに考えるつどい」が行われ、共産党都議団の大山幹事長、生活者ネットの山内都議らが報告。

 参考:ブログ記事「東京都迷惑防止条例──条例「改正」が必要な理由=「立法事実」を示すことができなかったことは極めて重大」

 また、自由法曹団東京支部の弁護士さんらが条例案の問題点などについて話をしました。

 内心に踏み込んで、捜査機関(警察)の解釈で条例違反となる可能性がある──。国会前のデモ、企業の前での労組などの抗議行動などが条例上は対象から除外されていないことは重大で、運用でどこまででも変わる可能性があるという指摘は、歴史的な経過からも明らかだと弁護士さんが力説されていました。

 さらに、「この類の条例は、他の法律や条例が使えない時の最終手段として用いられるケースがある」という指摘も。

 共産党都議団のところにも連日各地からFAXやメール、電話などで激励や反対を伝える声が届いています。

 私たちの立場は、都迷惑防止条例「改正」案には反対です。

 急速に世論が広がった力をさらに広げ、もっと大きな世論にしていきましょう。

 

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大山幹事長の質問に小池知事が「公衆浴場の活性化に向けて、先頭に立って取り組みを進めてまいります」

2018-03-26 | 東京都政・都議会のこと

 「『公衆浴場活性化策』の重要性をどう認識しているか。この活性化策をどのように具体化していくのか」

 日本共産党都議団の大山とも子幹事長が、予算特別委員会で小池知事に迫りました。

 小池知事は、次のように答弁しました

 公衆浴場、いわゆるお風呂屋さん、銭湯でございますが、江戸時代から引き続く伝統的な生活文化でございます。銭湯はこうした文化的な価値のみならず、地域の交流、そして高齢者の見守りの場となっております。加えて、東京を訪れる外国人が 日本の歴史、文化を体験する場ともなるなど、さまざまな役割を担っております。

 私は常々、江戸以来の、この東京の伝統ある銭湯を守りたいという思いを持ってまいりましたが、公衆浴場組合の役員の方々とのヒアリングなどを通じまして、その思いをより強くしたものでございます。

 そこで、今年度、有権者によります会議体を設けました。利用者の拡大、経営の安定化について幅広い見地から検討いたしまして、活性化策をまとめていただきました。活性化策をまとめました。特に事業承継でございます。早急に取り組むべき課題でございまして、来年度には、公衆浴場の後継者、参入希望者などに向けて、経営ノウハウを実践的に学ぶ場の提供、そして、浴場への専門家派遣などに取り組んでまいります。今後とも、この公衆浴場の活性化に向けて、先頭に立って取り組みを進めてまいります

 大山幹事長は「先頭に立って、銭湯の活性化、お願いします」と応じました。

 画期的な答弁であり、この方向ですすむようにしっかり求めていきたいと思います。

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