「レガシー」って何ですか？ 築地市場こそ世界に誇る「レガシー」でしょ

　レガシー。この言葉がオリンピックとともに語られています。

　レガシーとは遺産という意味ですが、オリンピックレガシーとは「長期にわたる、特にポジティブな影響」と言われているそうです。

　先日の公開討論会。自民党の方は、築地市場を豊洲に移転する一つの根拠として、環状２号線（オリンピック道路）を作らないといけないので、豊洲に移ってもらうしかない、これは国際公約なんだという趣旨の発言しました。

　東京都も公式見解として「無害化を達成できていない」としています。つまり、きれいになっていないということです。移転の前提条件が崩れているのです。

　その上で、私は問いたい。

　オリンピックで「レガシー」を残すと言います。というのであれば、すでに私たちの目の前にある世界に誇る「レガシー」築地市場を壊すことは許されないのではないでしょうか。伝統や文化を大事にするというのであれば、築地市場こそ守るべきです。

　スクラップ＆ビルドではなく、リノベーション──すでにある築地市場という「レガシー」を壊して、オリンピックレガシーを築くことはできないと私は思います。復興五輪と誰かさんも言ってましたし。

　シャネル日本法人社長でフランス人のリシャール・コラス氏も、「築地を正当に導くことによって、東京に住む未来の世代の人たちや世界にとって、築地が最高のレガシーとなるときがくるでしょう」と。（参考：「築地市場には「技術、品質へのこだわり、伝統、人々の絆、味覚、美学」が詰まっている」）

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