日本財団の18歳を対象に行っている意識調査。
昨年11月に実施されたテーマは「国や社会に対する意識」(9カ国調査)でした。
この内容について、紹介したいと思います。
まず、こちらをご覧ください。
この項目は「自身について」という問いですが、分析結果として「日本は、いずれの項目においても9ヵ国の中で他の国に差をつけて最下位となった」とあります。
具体的には、
- 自分を大人だと思う 29.1%
- 自分は責任ある社会の一員だと思う 44.8%
- 将来の夢を持っている 60.1%
- 自分で国や社会を変えられると思う 18.3%
- 自分の国に解決したい社会課題がある 46.4%
- 社会課題について、家族や友人など周りの人と積極的に議論している 27.2%
という割合です。
特に「自分で国や社会を変えられると思う」と答えている割合は18.3%であり、次に低いドイツの66.2%と比較しても、50ポイント近い差があります。
■「解決したい社会課題」について
日本では、
- 貧困をなくす
- 政治を良くする
- 社会的弱者に対する差別をなくす
- 障害者が住みやすい社会を作る
- ジェンダーの平等を実現する
がベスト5です。
「貧困」と「差別」は共通して解決すべき問題と認識されていると分析されています。
私が注目したのは2番目に「政治を良くする」が入っていることです。
全体の人数からすれば、回答したうちの2割ほどですが、ここに希望があると感じています。
■自分の国の将来について
この調査結果は、地方自治に携わる私自身、真剣に受け止めて一緒に展望をひらけるようにしていきたいと思わずには入られませんでした。
自分の国の将来について、
- 良くなる 9.6%
- 悪くなる 37.9%
- 変わらない 20.5%
- どうなるか分からない 32.0%
という結果です。
新年のブログで、「今年のキーワードは、『私たちには社会を変える力がある』」という記事をポスティングしましたが、あらためてここキーワードがあると思います。
自分の国の将来という問いですが、これは自分の将来とも重なるものです。
紹介した調査結果は「閉塞感」の現れであり、これまでの国のシステムや教育によってつくられたものだと思います。
自分の将来について、希望を持つこと自体がむずかしくなっているときに、政治がどういう立ち位置で主権者である一人ひとりと希望をつくることができるのか。私自身、若い人たちとの対話を大切に、希望をつくりだすのは「あなた」だということを共有していきたいと思います。
『スウェーデンの小学校社会科の教科書を読む』という本に接して考えたことと共通するものがあります。この本について、12回にわけでこのブログでもポスティングしてきましたが、その最後に書いた一文を参考までに紹介します。
12回にわたって、『スウェーデンの小学校社会科の教科書を読む』の内容を見てきました。
この本を手にした時の問題意識は「主権者教育をどうすすめているのか」というものでしたが、自分がこれまで捉えていた主権者教育が本当に狭い視野であったことを思い知らされました。
また、スウェーデンの若者の政治参加(投票率)がなぜこんなに高いのかという問題についても、「関心が高い、低い」という次元ではなく、関心があってもなくても、一票に価値があるから、自分の一票で決定を変えられると思っているから投票に行くということにとても納得しました。
改めて私が、この本から学んだことをまとめてみると、
-
- 実生活や身近な問題と、自分たちが生きる世界がどうなっているかを一体不可分のこととして学ぶことの大切さ
- 「ある課題」を過去のものとして学ぶのではなく、過去と現在という歴史の流れの中で学ぶことの大切さ
- 世界人権宣言、子どもの権利条約など、国際的な到達点を学ぶことの大切さ
- 「覚える」学びではく、「思考し、意見を述べる」学びの大切さ
- 「すべての人は平等である」ということと、一人ひとり違うということを学ぶことの大切さ
などに整理されるでしょうか。
このようなポスティングをしようと思ったきっかけは、私自身がこの本を読んでよかった、みなさんと少しでも分かち合いたいと思ったからです。
なので、ぜひこの本を手にしていただき、本文に接していただければと思います。
にほんブログ村←日本共産党池川友一のオフィシャルブログ「都政への架け橋」を見ていただきありがとうございます。一日1回、応援クリックをお願いします。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます