日本共産党都議会議員(町田市選出)池川友一「市民とつくる都政への架け橋」

日本共産党東京都議会議員の池川友一のオフィシャルブログです。地方政治の現場からいろいろと発信していきます。

新型コロナでわかったこと──五味太郎さんのインタビューから学んだこと

2020-04-13 | 日々思うこと、考えたこと

 少し前に、「新型コロナでわかったこと──政治や行政のあり方が問われている」という記事をポスティングしました。

 現在進行形で起こっている問題を一つひとつ突破していくことは大切なことです。同時に、故・三上満さんが「現在とは、過去と未来の闘争の場」とくり返し言っていたように、現在の問題は過去と未来がせめぎ合っていると思うのです。

 つまり、現在を形づくっている過去に向き合い、現在を通じて未来を形づくっていくことが必要です。

■なかったことにはできないから、前よりよくしよう

 五味太郎さんのインタビューは、おとなの都合で子どもたちがどんな状況に置かれているのかを突きつけています。(引用:五味太郎さん「コロナ前は安定してた?」不安定との向き合い方

 普段から感じてる不安が、ひるがえってコロナに移っているだけじゃないかな。もっと言えば、不安とか不安定こそが生きてるってことじゃないかな。

 そう、私もそう思うのです。新型コロナの影響で見えてきたことが確実にあります。それは、新型コロナ以前から違和感があったり、ちょっとどうかなと思っていたりしていたものです。

 こうなると、世界の全体像は誰もわからない。でも、これをなかったことにはできないんだから、乗りこえていくというより、前よりよくしましょうよ
 むしろおれ、ガキたちにはこれがチャンスだぞって言いたいな。心も日常生活も、乱れるがゆえのチャンス

 わからないからこそ、前よりよくしようということは、共感できる部分が多いなと感じます。

■学校が休校になって見えてきたこと

 一斉休校は突然で横並びで、よくなかったとは思う。やっぱり日本人って、誰かが命令してくれるのを待ってるよね。その方が楽というか、やりやすいのかな。
 でも、こういう時っていつも「早く元に戻ればいい」って言われがちだけど、じゃあ戻ったその当時って本当に充実してたの? 本当にコロナ前に戻りたい?と問うてみたい戻すってことは、子どもに失礼な形の学校や社会に戻すってことだから

 この五味さんの言葉は、私を含めてすべてのおとなが問われています。友だちと遊びたい、おいしい給食が待ち遠しい、勉強や部活動をやりたいと思う子どもも少なくないと思いますが、同時に学校が休みになってよかったと思っている子どもも少なくないと思います。

 義務教育が、たまたま住んでいる地域にある公立学校に行くケースが多いことについても言及されています。

 私自身、都立高校の校則について調査してきました。中学校時代に不登校であったり、勉強が苦手だったり、家計が厳しかったりすると選択肢が狭くなってしまうという課題はありますが、高校は選択できるのです。

 一方で、小中学校は選択したいと思っても基本的には住んでいる地域によって、行く学校が決まっているというのが現実です。公立中学校の校則(生徒心得や生活のきまりなど)を見ると、本当に差があります。隣の学校では許容範囲なのに、自分の学校では禁止されていることが山ほどあります。逆もまた然りです。

 義務教育は、どこの学校に行ったとしても基本的に同じように学べることが必要でが、そこに通う子どもたちによって学び方が変わることもまた事実です。しかし、現状の学校ではスタンダード化がすすみ、目の前の子どもたちの現実から出発するのではなく、あらかじめ基準を作ってそこに当てはまるように指導していくという例がたくさんあります。

 これは、学校の仕組み(システム)に課題があると思います。この学校の仕組みについて、今回はこれ以上書きませんが、少人数学級にしたり、一斉授業方式を改善したり、何より子どもの意見が反映される学校づくりが求められていると思います。

 学校に行きたくないと思うのは、仕組みに問題があると私は思います。

 学校に行きたくない子どもに親が行きなさいというのは、子どもが「お風呂が熱い」って言ってるのに、親が「肩までつかって100まで数えなさい」というようなもので、人類は進化してるはずなのに、いまだに根拠のない根性論が……。
 熱さに意味はないけど、この熱さに耐えれば卒業証書、修了証書、そして退職金……と続いていく。で、疲れちゃって、考えるのをやめていく考えるのって面白いはずなのに。それを繰り返してるうちに、自分が何がしたいかわからなくなっちゃってる。誰かに見てもらって点数つけてもらって休みもお金ももらう。おれは「学校化社会」って名づけたよ。

 この五味さんのメッセージは、子どもたちの声におとながどう向き合うかが問われていることを示していると思います。

■子どもには礼儀正しくというのに、子どもに対しては礼儀正しくない

ーー学校が休みになり子どもと過ごす時間が増えた人が多くなりました。子どもの邪魔をしないように、大人が気をつけることって何でしょうか。

 それを問う以前に、つくづくこの社会には、子どもに人権なんてものはないなと思ってる
 たとえば、子どもが絵を描いてるわきに行って「なに描いてるの?上手ね」なんて言うのは失礼なことだとおれは思う。それはその子が描いてる絵なんだから。ピカソに対してはそう言わないでしょう。いっぱい来られると子どもはめんどくさくなって、「お花、かわいいわね」と言われたりして、ウケるものを描いてしまう。大人がやりがちなミスです。ガキに「礼儀正しく」という割にはガキに礼儀正しくない

 この中身も本当にそうだなと思うと同時に、自分自身が問われているなと思います。

 そして、悩むことが大事だとも話しています。

 限られた材料や選択肢の中で、悩むしかない。大人も子どもも。これを機に、十分悩みましょうよ。
 人生って自分の居場所を見つけることかも、って娘が言ってたけど、こればかりは子どもも大人も自分で見つけるしかない

■子どもに相談することが、子どもへのリスペクトになる

 ーー親個人ができることってないでしょうか。

 一つ、知恵としては、子どもにもばんばん相談すること。
 だいぶ前のことだけど、ある女性から「夫とうまくってないんだけど、子どものために別れられない」と相談を受けて、「それ、自分のためでしょ。子どもに相談した?」と聞いたら、してない、って。それで彼女が中高生の息子に相談したら、「早く言えよ~」って言われて、拍子抜けしたそうです。で、別居してそれぞれ会いに行ってもらうことにしたそうで、ずっと悩んでたのはなんだったんだろうって。
 親はガキより立派でも強くもないし、むしろ弱いぐらいなんだから、それを認めて、一人の人間として相談したらいいんじゃないかな

 子どもたちのことなのに、おとながすべてを決めてそれを子どもたちに従わせる社会が幸せなはずがありません。

 子どもが自分自身に関わる決定が行われるときには、意見を聞かれる権利があるというのが、子どもの権利条約の大事なポイントです。

 今回の新型コロナに伴う対応も、とにかく社会的に弱い立場の人たちにしわ寄せが行くようなものになってはなりません。そうした問題は、見えない問題にされてしまうのではなく、きちんと当事者の声を受け止めて行くことが必要です。

 どんな状況にある人に対しても、尊厳を持って関わること、リスペクトが重要だというのが私がこの五味さんのインタビューから学んだことです。

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#ネットカフェ の休業で住まいにお困りの方へ──東京都がホテルを確保しました。無料でご利用いただけます。まず、ご相談ください。

2020-04-10 | 東京都政・都議会のこと

 いま途方に暮れ、困っている方に届いてほしいという思いで、ポスティングします。

 10日、小池知事が「緊急事態宣言」に基づく都の措置を発表しました。

 詳細はコチラ▼▼▼▼▼
 https://www.metro.tokyo.lg.jp/tosei/hodohappyo/press/2020/04/10/documents/27_00.pdf

 最大の注目は「感染拡大防止協力金」。1店舗50万円、2店舗以上は100万円ということは示されました。しかし、本日の会見だけでは、どこまでが対象になるのかという肝心の部分がクリアになったとは言えない状況です。

 補正予算の編成が行われることになっており、その内容に対する質問も通じて内容を明らかにするとともに、「自粛と補償はセットでしょ」と、求めていきたいと思います。

■ネットカフェが休業して住まいを失う可能性の人が4000人

 新型コロナの「緊急事態宣言」によって、東京都は「基本的に休止を要請する施設」にネットカフェを入れました。

 都内すべてのネットカフェが休業すれば、住まいを失う方が多数生まれることは容易に想像できることであり、このことについては支援団体の方々がくり返し支援を求める声を上げてきました。

 私たち日本共産党都議団も、「新型コロナウイルス感染症対策に、特別に配慮の必要な方の人権を守る視点を 徹底することを求める申し入れ」の中で、次のことを求めました。

「路上やネットカフェなどで生活している方に、安全が保てる個室の住まいを行政の責任で提供すること」

 こうした中で、東京都は対応として「失業等に伴う住居喪失者への一時住宅等の提供」に12億円の予算をつけました。さらに、知事は定例記者会見で「予算の措置を、さらに高めていくという対応をしていくことが必要」ということも言いました。

■ホテル2000室を準備し、住まいを確保する──さらに増やす検討もしている

 東京都は緊急事態宣言が出されている期間の対応として、ビジネスホテルを借り上げ住まいを失った方々に提供するという決定をしました。当面、緊急事態宣言の期限である5月6日までの対応です。

 その数は、約2000室です。さらに増やすことも検討しているといいます。

 11日(土)と12日(日)は、TOKYOチャレンジネットにご相談いただければ、ホテルに滞在することが可能になります。この土日、豊島区など、区役所の窓口を開いて対応する自治体もあります。

 13日(月)からは、区市町村でも相談を受ける体制をとっています。ネットカフェのある自治体の窓口に言っていただくよう案内しているということです。

 自治体等に出された東京都からの事務連絡はコチラ▶︎https://drive.google.com/file/d/1JBbpCKnpmWbSOkUAVzYwLgIcSx1gZ3Cz/view?usp=sharing

 緊急事態宣言に基づく対応は、11日(土)0時からであり、すぐにでも住まいを失う可能性があり対応が急がれています。しかも直前に決まったことなので、住まいが必要な方や支援団体の方に情報が届いていない可能性があります。

 今回の対応は、生活保護や自立支援の対応になる人についても、土日はひとまずホテルに滞在していただき、月曜に区市などのの相談窓口へ行ってもらうという仕組みになっています。

 生活保護制度の利用が必要な場合も、無料低額宿泊所と同等の扱いでホテル滞在を行うとしている点も重要です。

 役所の窓口が閉まる土日についても、TOKYOチャレンジネットの窓口を開けて対応することもこれまでの対応の延長戦ではないものとして大事なことです。

 私自身、これまでの制度の枠を越えて対応することが必要だと思ってきましたが、今回の東京都の対応はその点でも重要です。一時的な措置とはいえ、安定した住居をもたない方々に対する施策としてはこれまでにない判断です。

 9日の夜に民青同盟のみなさんが、新宿などのネットカフェ調査を行い、実態をつかみその声を東京都に要望する活動に取り組みました。

 「行く場所がない」「ホームレスになるしかない」という本当に切実な声と同時に、ほとんど行政がやっていることが知られていないという現実を目の当たりにし、必要な方に情報が届くようにしてほしいという要望に、担当の課長さんが終始メモをとり、しっかりと取り組んでいきたいと話されていました。

 声を上げれば、必ず変えていくことができます。

 さらに当面、次のような対応が必要だと考えています。

  • ネットカフェで会員登録している方に対しては、メールやLINEでネットカフェ側から情報提供を行うこと
  • 休業するネットカフェの入り口にポスターを掲示するなどして、情報提供を行うこと
  • アウトリーチを行い、ホテルを利用できることなど知らせるなど支援を行うこと

 従来の発想を抜け出し、必要な方に情報が届く仕組みを作ることが必要です。

 この情報が、リアルタイムで困っている方々の元に届いてほしいと願ってやみません。

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市民とつながる、都政につなぐ──池川友一活動報告ニュース「都政への架け橋」(第85号)

2020-04-08 | 活動報告ニュース「都政への架け橋」

 「池川友一活動報告ニュース 都政への架け橋」の第85号ができました。

 今週のニュースは、

 について、記事を書いています。

 以下、画像をクリックしていただくと、PDFファイルが開きます。

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