新・空と鷹と鉄の間に

ヒコーキ、ホークス、鉄道好きのブログです。

しあわせランド四国〜5

2019-02-16 19:20:27 | 旅行

大歩危から乗車するのは今回の旅の目的の一つである観光列車「四国まんなか千年ものがたり」号。多度津駅と大歩危駅の間を週末を中心に1往復しているJR四国の観光列車です。多度津発大歩危行きは「四国まんなか千年ものがたりそらの郷紀行」、大歩危発多度津行きは「四国まんなか千年ものがたりしあわせの郷紀行」と愛称がつけられています。長い名前なので時刻表ではちゃんとフルネームで出ますが、指定券は「四国千年しあわせ郷紀行」と表記されていました。

列車は3両編成で、国鉄末期に四国に投入されたキハ185系特急型気動車を改造しています。
この列車のコンセプトは「大人の遊山」。その昔、徳島の人々は桃の節句になると、お弁当を持って近くの山や浜へ出かけて1日を過ごす「遊山」を楽しんでいたそうです。その「遊山」をテーマに野や山へ遊びに出かける大人の洒落た小旅行を気軽に楽しめる観光列車だそうです。
車両のデザインコンセプトは日本のたたずまいと四季。

1号車はキロ185-1001。キハ185-14からの改造で、元車はトイレ付きのキハ185型0番台で特急として活躍していた車両です。
若葉の芽吹きをイメージした「春萌の章」。”はるもえ”ではなく”はるあかり”と読みます。若葉の芽吹く色がまるであかりのように見えたことから”萌”を”あかり”と読んでいます。


2号車はキロ185-1002。キロ185-4からの改造で、元車は「アイランドエクスプレス四国」というジョイフルトレインで使われるためにキロハ186から改造されていた車両でした。
夏の川のすがすがしさ、冬の空気の清らかさを表し「夏清の章」「冬清の章」となっています。この車両は車体の見る方向によって夏と冬、別の表情を見せています。

3号車はキロ185-1003。キハ185-3102からの改造で、元車はトイレなしのキハ185型1000番台を普通列車仕様に改造された車両で、この改造で特急に復帰した車両です。
色づく山々、熟れた果実をイメージした「秋彩の章」。「あきみのり」と読みます。”彩”の字のつくりの木の上のツは木の実で、これを採っている象形文字が漢字の元となっているといわれており、”みのり”という読み方を当てはめているそうです。
いずれの車両もデザインはJR九州の水戸岡氏、JR東日本の奥山氏のような外部デザイナーではなく、JR四国の社員だそうです。 


しあわせランド四国〜4

2019-02-15 19:19:07 | 旅行


丸亀1244発高知ゆき特急南風9号に乗って大歩危を目指します。特急南風にはグリーン車がついているのですが、満席で取れず指定席もほぼ満席でなんとか窓際を確保しました。岡山発なので午前中の新幹線からの連絡で混雑しているのでしょう。多度津からは土讃線に入ります。
土讃線はカーブも多くスピードアップの障害となっていましたが、世界初の振り子式気動車2000系によりスピードアップが図られました。その2000系気動車に揺られて大歩危を目指します。振り子式といっても座っているぶんには普通と変わらず、カーブの時の傾斜がややきついかなという印象です。381系しなの登場の頃は振り子特急で乗り物酔いする人が多発したそうですが、制御式振り子装置を使っている現代の振り子特急では、カーブの時にスムーズな車体傾斜が得られるように制御しているので、そのようなことはないようです。

琴平からは山間の区間に入り、長いトンネルを抜けて秘境駅の坪尻駅を一瞬で通過します。箸蔵山の麓から吉野川の河岸段丘にある阿波池田まで下ってゆくのですが、大きく回り込んで下ってゆくので、車窓に阿波池田の町が見えます。阿波池田を発車して吉野川沿いに走行するとやがて大歩危・小歩危の渓谷を通過します。特急列車ではこの辺りに差し掛かると車窓案内の放送が入るようになっています。

1351に大歩危駅に到着。高知へ向けて発車してゆく特急南風号をお見送りします。

列車を見送って振り返ると次の列車がすでにホームに停車していました。


しあわせランド四国〜3

2019-02-14 19:30:49 | 旅行


高松駅から高松築港駅まで歩き、ことでんこと高松琴平電鉄にちょっとだけ乗ります。前回来た時に全線乗っているのですが、瓦町まで往復してことでんを少し楽しみます。

ことでんには京王、京急、名古屋市から譲渡された電車が走っており、ゆきは元京急700形、帰りは元京急1000形でした。ちなみに黄色い車体は琴平線用、緑色の車体は長尾線用と分けられています。

ここでことでんのポスターに目がいきました。これまで電車で使えていた全国の鉄道ICカードが3/2からバスでも利用できるようになります。という広告ですが、ことでんのキャラクターのことちゃんが、共通利用できるカードのキャラクターに化けています。ことちゃんは右上にひょっこりはんしてます。
そして、その並び方も民鉄系(PASMO、manaca、PiTaPa、はやかけん、nimoca)が先に来て、JR(Kitaca、Suica、TOICA、ICOCA、SUGOCA)が後に来ています。この辺りはことでんのこだわりなんでしょうね。そんなのを見つつJR高松駅へと戻ります。

今回の旅で利用したのは「四国グリーン紀行」。四国旅客鉄道会社線(児島〜宇多津間を含む)・土佐くろしお鉄道線の全線とJR四国バス(久万高原線・大栃線)の特急・普通列車のグリーン車・普通車指定席・自由席に乗り放題の切符です。指定席やグリーン車は座席の指定を受ければ座れます。もちろん指定券券売機での指定も可能でした。ただし券売機では6回までと制限がありましたが、乗り継ぎ(例:宇和海号からしおかぜ号)は1回と計算されるようです。
今回、事前にネットでJR四国さんに発行してもらい郵送してもらいました。その際にいくつかの列車も指定しておきました。事前に買っておいたおかげで朝の新幹線の乗車券は高松までではなく、児島までですみました。

高松からは1150発特急いしづち9号に乗ります。このいしづち号は本来であれば松山行きで、宇多津駅で岡山からのしおかぜ号と連結して走るのですが、3連休初日の午前中の岡山発しおかぜ号の収容力アップのため8両全てがしおかぜ号となり、いしづち号は予備車両を駆使して途中の多度津までの運転となっています。そのため新型の8600系3両編成のほか、キハ185系も動員されていました。多度津行きと普段運用に入らないキハ185系のいしづち号とくれば撮り鉄が集結しそうなものですが、繁忙期には当たり前の風景なのか、撮り鉄はほとんどいませんでした。
お腹が空いたのですが、この後のことを考えるとあまり食べるわけにもいかず、駅のパン屋さんでパンを少し買ってから乗り込みます。丸亀までの乗車なので自由席に座りました。1150に高松を発車。この電車独特の飛行機のような甲高いモーター音を響かせて走る音を聞きながら、パンを食べて小腹を満たしていると、宇多津駅構内の瀬戸大橋線との合流地点では、岡山からやってきたしおかぜ号の姿が見えました。ほぼ並走しながら宇多津駅に入ると、しおかぜ号の後ろ3両はアンパンマン列車のようです。いしづち号が先行して発車し、丸亀に1217に到着。 


ホームで待っていると8000系電車8両編成でしおかぜ号が到着。先ほど見た通り後ろの3両は予讃線アンパンマン列車でした。アンパンマン列車を撮ってから改札を出て、駅近くをぶらぶら。あまり時間がないのと、前回訪問時に丸亀城は見学していたので今回はパスしました。

駅前には警察犬きな子の銅像が。言われてみれば警察犬きな子は丸亀でしたね。


しあわせランド四国〜2

2019-02-13 19:36:55 | 旅行


岡山から乗るのは0954発高松ゆき快速マリンライナー19号。1号車2階のグリーン席を指定しています。

高松から折り返し到着したのは、JR四国の5000系電車とJR西日本の223系5000番台を連結した5両編成。JR四国の5000系は自由席車両は223系をベースにし、1号車のグリーン・指定席車はJR東日本のE217系電車の2階建てグリーン車をベースにしています。乗ってみると首都圏でおなじみの2階建てグリーン車。座席からの眺めも乗り慣れている2階建てグリーン車とそう変わりません。ほぼ満席で岡山を発車します。


児島を発車してトンネルをくぐると列車は海の上へ。瀬戸大橋を渡ってゆきます。あいにくのお天気ですが、瀬戸内海に浮かぶ小島と行き交う船を見ることができました。

南北備讃瀬戸大橋の下は航路になっており、大型船も通過できるように高くなっています。そのため瀬戸大橋は児島方の下津井備讃瀬戸大橋から、この北備讃・南備讃瀬戸大橋まで上り勾配となっています。北備讃瀬戸大橋の下には大型のタンカーが通過していました。

瀬戸大橋を渡って宇多津駅構内になる松山方面と高松方面への分岐部の高架壁には「ようこそ四国へ」の文字がありました。

坂出方面へ列車が進行してゆくと香川県でよく見られる円錐形の山が目につくようになります。この山は浸食によってできた山で、もろい花崗岩が削られて硬い花崗岩(讃岐岩・サヌカイト)が露出してできた山で、讃岐平野でよく見られる山です。この山を見ると四国に来たなあと感じる山です。

終点の高松には1054に到着。とりあえず大きい荷物をコインロッカーに収めて、今後使う指定券を指定券券売機で引き換えておきます。SHIKOKU SMILE STATIONプロジェクトでラッピングされた高松駅を見て、5年ぶりの四国の旅が始まります。
ちなみに、キャンセルをしたANA531便ですが、機体の除雪作業で1時間ほど遅れて羽田を離陸し、やはり1時間遅れで高松に到着していました。結果的には飛行機で行っても新幹線に乗っても予定より1時間遅れでした。 


しあわせランド四国〜1

2019-02-12 20:08:28 | 旅行

2/9。東京地方に雪の予報が出ている中、四国へ向けて旅立つ事となりました。羽田空港0745発高松ゆきANA531便を予約してあったのですが、雪により欠航が出ると予定の変更を迫られるので、早朝4時前に起きてウェザーチェックをしながら支度をします。ゴミを捨てに外へ出たところ、雪が降っているのを確認できたので6時台の新幹線に乗れるように舞浜駅を始発電車で出ることにしました。雪の降る中舞浜駅まで歩き、舞浜0513発の京葉線始発電車で東京駅へ。電車の中でもiPhoneで雨雲レーダーを見ながら予測を立てます。ところが東京駅に着いて空席状況を確認すると、のぞみ号は軒並み残席少か満席。早々に決断をしないと新幹線にも乗れない事態になりそうです。
そこで丸の内南口へ出て指定券券売機で新幹線の空席を検索。なんとか0620発ののぞみ153号のグリーン車が確保できそうです。ここで躊躇すると満席になってしまい取り返しがつかなくなるので、その場できっぷを買います。新幹線を確保してからiPhoneでANAに接続して高松便をキャンセルしました。

一仕事終えてから改札口をくぐり新幹線ホームへ。朝ごはんのお弁当を買ってホームへ。グリーン車ですが、指定されたのはデッキのすぐそばの座席だったので、ドアの開閉が煩わしいですが、そこは文句を言っていられません。乗れただけマシです。まだ暗い中東京駅を0620定刻に発車。

雪は降り続けており、品川を出て高架線に上がると家々の屋根は白く雪化粧を纏っていました。雪もほとんど見られなくなった新横浜を出てからようやく朝食のお弁当を食べます。お弁当を食べてからしばらく睡眠補給。グリーン車の座席に身を委ねて眠りますが、いかんせん車両の端っこでほぼ台車の上なので、走りがダイレクトに伝わってきます。それでも名古屋あたりまでは寝ていました。名古屋からは車窓を何とは無しに見ながら過ごします。

観光客の降りて行った京都で東寺五重塔を眺め、

新大阪では後続のみずほ号のN700系8000番台を。その新大阪で乗客のほとんどが降りてしまい、山陽新幹線へ直通する人は数えるほどに。

目的地の岡山には0938着。一度改札口を出て次に乗る快速マリンライナーのグリーン車指定席券を買います。こちらも残席わずかですが、窓際を取ることができました。