今から40年前の今日74年10月18日に横浜文化体育館で行な
われたWBAフライ級タイトルマッチで、挑戦者の花形進が計量
失敗で元王者となっていたチャチャイ・チオノイに6RでKO勝ちし
5度目の挑戦で念願の世界王者になった。
大場政夫亡き後に決定戦で3度目の王者になったチャチャイだが
減量苦は限界に近く、試合前の計量で1㌔以上オーバーしてタイト
ルを剥奪されており花形が勝てば世界王者という規定の中での試合
はモチベーションが切れた前王者を花形が一方的に打ちまくるとい
う内容で終始し6Rで遂に戦意喪失となったのだ。
17日前に行なわれたWBCフライ級タイトルマッチでベツリオ・
ゴンサレスに判定勝ちして王者になった小熊正二は5ヶ月前のノン
タイトル戦で敗れた再戦でのタイトル奪取だったのだが、5年前の
69年に花形はロスで当時の王者アラクラン・トーレスにノンタイ
トル戦で判定勝ちしていた。
ところが5ヵ月後にグアダラハラで行なわれたタイトル戦では
トーレスに判定負けすると、2年後にチャチャイを2RでKOして
王者になったエルビト・サラバリアにケソンで挑戦したものの判定
負け。
更に1年後の72年3月には4年前に判定勝ちした大場政夫の持つ
WBAタイトルに挑戦するも0-2の判定負けし、更に大場の死後
WBAタイトルを奪取したチャチャイの初防衛戦でバンコクに乗り込
んだが終盤の追い上げ及ばず またしても判定負けと4度の挑戦に
失敗していた。
過去4試合全て王者のホームタウンで挑戦し敗れていた事から、
ようやく地元の横浜での挑戦にこぎつけた花形陣営にとって年齢的
にもラストチャンスという状況での挑戦だっただけに王者が計量失
敗での失格とはいえ勝っての戴冠は本当に感動的なものだった。