‘セタップ’から‘大変身’へ

 今から50年前の今日74年8月24日にOAされた仮面ライダーX・
28話で、クモナポレオンに敗れた仮面ライダーXはV3こと風見志
郎から体内にマーキュリー回路が装着される。

 マーキュリー回路は新たな必殺技である真空地獄車を放つ際に
必要なマーキュリーパワーだけでなく、ジャンプ力や耐久力など
の全戦闘能力が以前の3倍にアップしている。

 前回のEPでXライダーは再生怪人達と戦って勝ったのだが、そ
の際にXキックをカメラで収録して分析されクモナポレオンから
苦杯をなめていたのだ。

 そしてマーキュリー回路装着から変身の掛け声&ポーズが、セ
タップから大変身に変更されるのだった。

 ただ個人的にXライダー独自の魅力を損なわせた感が拭えない。

 というのもXライダーは‘セタップ’の掛け声と共に右手に持った
レッドアイザーが変化してXマスクが出現すると顔に半分ずつ自動
装着され、左手に持ったパーフェクターを口に装着して変身完了
だった。

 ところがマーキュリー回路装着後は両手を突き上げ‘大変身’と叫
んで両手を開いて変身ポーズを構えた後にジャンプしての変身は、
プロセスが簡単にはなったものの他のライダーと変わらない感じに
なった。

 さらに前回のEPでGODから分析された弱点も補われて前述した
真空地獄車を使えるようになったのだが、ライドル使用時以上の
戦闘能力を発揮できるようになり手数の多いパンチ技を多用して
力任せの戦法も目立つようになった。

 つまり手持ち武器ライドルを使用する戦闘が売りだったXライダ
ーが他のライダー同様に力任せでの戦闘が目立つようになった事は、
クウガのドラゴンフォームなどからマイティフォームのみの戦いに
変更されたわけでXライダーの独自性が消えた形だと思う。

 

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