2019夏の甲子園 第6日

 

 大会6日目の注目カードは第2試合の東海大相模-近江で、猛打で
神奈川を制した相模打線を林を中心とした近江の投手陣がどこまで
抑えられるか。

 昨夏ベスト8で金足農に逆転サヨナラ2ランスクイズで敗れた近江
にとっては、底力を試される一戦といえる。

 第1試合は選抜ベスト8の筑陽学園と9年連続出場となる作新の対決
だが、4番・石井を中心とする作新打線をエース西舘を中心にした筑
陽の投手陣が何点に抑えられるかが最大の焦点でハイスコアなら作新
がロースコアなら筑陽が有利か。

 第3試合は昨夏を経験した北照と強打を誇る中京の対戦で、中京打
線が4番をも打つ北照・桃枝をどこまで捉えられるか。

 第4試合は埼玉県予選7試合で全て二桁安打を放った花咲徳栄に対し
選抜ベスト4の明石商の中森を中心にした投手陣との対決になるが、
明石打線が徳栄の投手陣からどれだけ援護できるか。

 第1試合:筑陽学園 3⑩5 作新学院

 1回に作新が1番&2番の連打を足場に4番の犠牲フライで先制すると、
3回にもヒットで出た1番が盗塁し相手エラーでノーアウト1・3塁から
3番の犠牲フライで2点目を挙げる。  

 その裏に筑陽も8番のヒットと内野安打で1アウト1・2塁から 2番の
タイムリーで1点を返すが、6回に作新は4番が四球で出塁 し5番&6番
の連打で3点目を挙げて突き放した。

 9回に筑陽は2アウトから6番&7番が連打で出塁し8番が起死回生の
3ベースを放ち追い付いたのだが、10回に先頭の1番がヒットで出塁し
2盗&3盗を決め3番のタイムリーで勝ち越し更に2アウ ト2塁から
5番のタイムリーで粘る筑陽を振り切った。

 筑陽にすれば強打の作新相手に3失点したもののノーアウト満塁や
ノーアウト1・3塁がそれぞれ1点づつ、6回も3-1となってなおノー
アウト2・3塁を1点で凌いだのだから守りでは踏ん張ったとい えるだ
ろう。

 ただし攻撃は4番までの上位打線が2番と3番の1安打づつなのに対し
作新は5安打だから上位打線の差が出た形だし、4回に1点返した場面で
1塁ランナーが3塁を狙って刺されたのと9回に追い付きな がら一気に
サヨナラに持ち込めなかった事が勝ちを逃す結果になった と思われる。

 第2試合:東海大相模 6-1 近江

  4回に相模は四球で出塁した2番が内野ゴロで2塁に進み2アウト2塁
から5番の遊ゴロエラーで先制すると5回にも6番の2ベースを 足場に2
アウト2塁から7番とのエンドランが三遊間を抜いて2点目を 挙げ、6
回には2つのエラーに2本の2ベースを絡めて一挙に3点を 挙げて5-0
とリード。

 1回と5回以外毎回ランナーを出しながら得点できなかった近江は8回
に相手エラーと四球にヒットで2アウト満塁から4番が四球押し 出しで
1点返すものの、9回に相模が6番&7番の連打とキャッチャーの1塁牽制
悪送球で貴重な追加点を挙げ6-1で快勝。

 結果的に相模の打力が上回った形だが近江は2回のノーアウト2塁を
潰した事から、ここらで先制点を挙げていれば林も楽に投げられたの
ではないかと思うもの。

 最終的に相模の足のプレッシャーに近江守備陣がミスを連発した形
になるだろう。

 第3試合:中京学院大中京 4-3 北照

 5回まで両校ともランナーを出しながら得点できず中京がやや押し
気味で迎えた6回に北照は1アウトから四球で出塁した1番をバントで
送り3番&4番の連打で先制すると、中京も7回にヒットで出塁した9番
を1アウト後2番の2ベースで返し追い付くと2アウト後4番&5番の短
長打に振り逃げを挟んで7番もタイムリーを放ち一挙4点を挙げ逆転。

 粘る北照は8回に1番&4番の短長打で1点を返すと9回にも死球で出
塁した6番を8番の2ベースで返し1点差にするが、後続を断たれ万事
休す。

 5回までの凌ぎ合いから6回以降一気に点の取り合いになったのだ
が、結果的に集中打が出ただけでなく三振振り逃げを挟む事で更に
追加した1点が決勝点になったわけで ここいらが勝敗のアヤだろう。

 もっとも北照が6回まで桃枝が凌いでいたものの2回以外は毎回の
ランナーで疲弊していた事が7回の逆転劇につながった感は拭えない。

 第4試合:花咲徳栄 3-4 明石商

 3回までパーフェクトに抑えられていた徳栄は4回に1アウトから
2番以下の3連打でチャンスを作り2アウト後に6番が四球を選んで
先制する。

 その裏に明石は3番&4番の連打でチャンスを作るものの5番がバ
ント失敗の三振し2塁ランナーも飛び出して併殺になるなど徳栄の
ペースになりかけたが、5回に2アウトから1番がヒットで出塁し2
番の2ランで逆転する。

 直後の6回に徳栄は2番のヒットを足場に四死球で1アウト満塁と
して6番の3ゴロで追い付くと、その裏に明石は2アウトからヒット
と相手エラーで1・2塁から8番のタイムリーで再び勝ち越し。

 それでも徳栄は7回に1アウトから9番がHRを放ち三度追い付くが、
その裏に明石は1番の2ベースとバントエラーでノーアウト1・3塁
から3番のタイムリーで三度勝ち越し逃げ切った。

 両校の投手陣が踏ん張って5回裏の明石の攻撃以外は共に1点で
止めていたのだが、流れを変えたのは5回の逆転2ランで常に明石
がリードする形になったわけで ここいらが両校の明暗を分けたと
もいえる。

 特に明石にとっては4回にノーアウト1・2塁をバント空振り&ラ
ンナー飛び出しによるけん制アウトという最悪の展開だったので、
余計に値千金の5回の2ランだった。

 

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