内山が初のMVP=ボクシング年間表彰
日本ボクシングの15年度の年間表彰が今日 行われ日本歴代単独
2位の11度目の防衛に成功したWBA:Sフェザー級王者の内山高志が
初めてのMVPを受賞した。
一方の年間最高試合は11月に三浦隆司がフランシスコ・バルガス
相手にラスベガスで敗れたもののダウン欧州の壮絶な試合を演じた
WBC:Sフェザー級タイトルマッチが選ばれた。
山中慎介の技能賞というのは9月のモレノ相手の技術戦を制した
事が大きいだろうし、同じ3階級制覇でも世界戦で年間3勝を上げた
井岡一翔が殊勲賞で年間1勝だった八重樫東は敢闘賞という線引き
だったのだろうか。
それにしても内山高志は10年1月にタイトルを奪取してから実に
6年タイトルを保持しており、12勝中でKOできなかったのは負傷判
定を含めた2試合のみという絶対的な強さを誇っていたので初の
MVPというのは意外だが拳の負傷などで試合数が少なかった事や
他の王者達の活躍が目立ち過ぎたという要素もあるだろう。
日本人の世界王者だけで現在9人いるのだから世界タイトルを
持っているだけでMVPの常連になれるというのは過去の話で、よ
ほど強敵相手にインパクトのある試合をやらないとファンの記憶
には残らないのが現状だ。
だから敗れたとはいえラスベガスのビッグマッチのSファイナ
ルでリングマガジンの年間最高試合に選ばれた三浦-バルガス
戦が年間最高試合に選出されたのは当然だ。
いよいよ内山も今年は海外でのビッグマッチに臨むようだから、
これからの日本のボクシング界は肩書だけの複数階級制覇や防衛
数よりも海外で高い評価を受けている選手と戦わなければ評価
されない時代になったという事だろう。