我が家のサインポール事情

　我々理容業界のシンボルが赤・青・白のラインのサインポールで、
これは理容系ヘアサロンの象徴として認められており回っていると
営業中という事になる。

　前年度まで我が家の下隣りのマンションテナントに同業者が仮店
舗として入っていたのだが、やはりと言うべきか仮店舗店のお客さ
んがウチに間違って来るというケースが当初何度か見られた。

　26年ほど前に我が家が坂の下から2軒目の仮店舗で営業していた
時に坂の上から2軒目にある店に備え付けのサインポールが止まっ
ているにも拘わらず、お客さんの多くはコチラを目指して車で上が
るケースが多く‘早く備え付けのサインポールを外してもらっておけ
ばよかった’と家族で言っていたのを思い出す。

　ところがこのサインポール事情が最近少し変わっているのだ。

　先述したように我が家は坂の上にある商店街から2軒下にあるの
だが、ポールに斜めのサインポールを取り付けており他にはない。

　斜め付けのサインポールは坂の下にある国道や上にある商店街か
らも見えるのに対し、以前あった出し入れ式の大き目のサインポー
ルは商店街からしか見えないので壊れた時に新しく買わなかった。

　また以前は環境衛生同業組合マーク入りのサインポールを組合が
提携している業者が売りに来た事があったものの、私の一存で断っ
た事があり数年後その業者は倒産したらしい。

　断った最大の理由が備え付ける意味がない事で壁などに備え付
けるサインポールは下の国道からは全く見えず、見えるのは商店
街側からのみという事である。

　最近のお客さんが新規で来られるのは圧倒的に坂の下から車で
上がって来るケースが9割近くで、商店街から歩いて降りて来る
というお客さんはほとんどいないのが現状だ。

　つまり坂の下から見えないサインポールは電気代の無駄という
事になるので、そういうわけで我が家のサインポールは1つのみ
でも十分なのだ。