東海大相模、遊学館が3回戦へ=中京大中京と作新学院も―高校野球
大会も7日目に入り今日で49校全てが出揃うのだが今日の注目
カードは第1試合の東海大相模-聖光学院戦。
伝統の強打に右の吉田、左の小笠原の2枚看板を擁している相模に
9年連続出場という甲子園キャリア十分の聖光が挑む一戦は、聖光の
森久保が相模打線を相手にどこまで粘れるかが勝利への第一歩となる
だろう。
第2試合は予選のチーム打率が3割を越える九州学院打線と遊学館・
小孫の対決で、遊学館打線が九学・伊勢に対し何点の援護を与えられ
るかというのも注目だ。
第3試合は49番目に登場するハンデを抱えた作新に宮崎日大を完封
して勢いに乗る上田が挑む形で、地力は作新が上だがブランクがどこ
まで影響するのかも勝敗の鍵を握るだろう。
伝統校同士の第4試合は中京の上野相手に鹿実打線が何点取れるか
というのが最大の焦点で、北海戦では今ひとつ不安定だった鹿実・
橋本がどこまで立ち直っているか。
第1試合:東海大相模 6-1 聖光学院
1回に相模は2アウトから3番&4番の長短打で先制すると盗塁の後に
四球を挟んで5番と7番の2ベースで4点を先行し、3回にも2アウトから
5番以下の連続2ベースを含む3連打で2点を追加し6-0とリードを広げ
る。
聖光も1回に吉田から1アウト後2番がヒットで出塁するものの3番が
併殺に倒れた後は4回に四死球で1アウト1・2塁と、5回に2アウトから
死球と9番のヒットで1・2塁と攻めるが得点なく8回にようやく8番&
9番の長短打で1点を返すのがやっとだった。
1回の攻防が明暗を分けた形で特に相模は2アウトからの4点だった
ので聖光にとってはダメージが大きかったはずだし、聖光・森久保も
4回以降はランナーを出しながらも粘り強く投げていたので余計に
立ち上がりの4点は痛かった。
第2試合:遊学館 5-3 九州学院
2回に九学は1アウトから四球で出た5番をバントで送り7番&8番の
長短打で先制すると、3回にも先頭の1番が相手エラーで出塁し1アウ
ト2塁とするが3番&4番が凡退。
2回まで3本のヒットを打つも2塁への欲張りアウトや併殺などチグ
ハグな攻めが目立った遊学館だが3回に1アウトから9番が四球で出塁
すると1番からの3連打で追い付くと4番の1塁ゴロエラーで逆転し、
4回にもヒットで出塁した7番をバントで送り9番からの3連打で更に
2点を追加し5-2とリードを広げる。
その後は九学・伊勢も踏ん張り追加点を与えなかったが打線は小孫を
打てず僅かに5回以降は3安打で、9回にヒット&エラーでノーアウト2塁
のランナーを2つの内野ゴロで1点返したのみだった。
九学・伊勢は打たれだしたら止まらないという選抜でも見せた悪癖が
治ってなかったし9人のみで固定した野球の限界というべきだろう。
強いて上げれば3回の同点タイムリーは遊ゴロの併殺コースに飛びな
がら直前で打球が大きく跳ねてヒットになるシーンが運・不運を象徴
しているだろうが、やはり遊学館の野球の方が洗練されていた感が
強いので指導者が現体制でいいのか考慮しなければダメだろう。
第3試合:作新学院 10-6 上田西
2回に作新は2アウトから7番&8番の長短打で先制すると3回にもヒットで
出塁した1番を5番のタイムリーで返すなど試合を優位に進めるが、上田も
4回に反撃し2安打と犠牲フライで1点返すと暴投に7番のタイムリーで
2-2の同点に追いつく。
しかし作新は5回にヒットで出塁した1番を2番&3番の長短打で2点を勝ち
越すと、7回には3ベース2本を含む5安打を集中して一挙5点を上げて勝負
を決めた。
上田も8回&9回に2点づつを返すが下位打線のヒットは1本のみという
ように下位打線の繋がりが今ひとつだったのが、たたみかけられなかった
原因だろう。
第4試合:中京大中京 7-3 鹿児島実
2回に中京がヒットで出た5番をバントで送り7番&8番の連打で先制すると
鹿実も3回に7番&1番の連打で追い付く。
互いに得点後に2アウト満塁のチャンスを掴みながら追加点を奪えなく
なっていたのだが中京は6回に1アウトからヒットで出塁した4番が‘まさか’
の盗塁を決めると5番のタイムリーの後に連打で満塁から8番の2ベースで
一挙3点を上げて突き放す。
鹿実も直後の7回に6番のヒットから四球とバントに犠牲フライと2番の
タイムリーで1点差まで迫るが、その裏に2番手の有村が2番&4番の長短打で
1点を追加すると8回にも7番&8番の2ベースと内野安打&エラーで決定的な
2点を追加し逃げ切った。
伝統校同士の好ゲームだったが6回1アウトから盗塁が考えられない4番の
盗塁から流れが中京に行ったし、1点差になった直後の先頭打者の2ベースは
3塁手の足を直撃し交代で入った選手のギリギリの所を抜けたタイムリー
だったので そこいらが勝敗のアヤだったかもしれない。