五輪OA枠 選手に「拒否権」を(日刊スポーツ) - goo ニュース
ロンドン五輪の男子球技唯一の出場種目だと思われる男子サッカーがOAで
誰を選ぶか話題になっている。
OA枠が採用された96アトランタは使用せず、00シドニーではGK楢崎・CB
森岡にMF三浦淳を04アテネではGK曽ヶ端・MF小野が選出され、08北京では
使用しなかった。
OA枠は一見すると有益に見えるが予選を戦ってきたメンバーに新たに加わる
わけで、しっかりアジャストできなければマイナスになる可能性が高く8年前の
アテネでは これで失敗している。
04年アテネはアジア予選を通じて得点力不足を心配された山本昌邦監督
率いる山本ジャパンは曽ヶ端と小野伸二に高原直泰の3人をOAで招集する
事を表明。
特に注目されたのは小野と高原で2人はU20W杯で準優勝した時のコンビ
だが小野はケガで00シドニー五輪に、高原はエコノミー症候群で02日韓W杯
に出場できなかったので日の丸へのモチベーションは高い。
しかもジュニアの頃からコンビを組んでいる2人だから相当な戦力になると
思われていたのだが高原が当時所属していたハンブルガーSVのチームドク
ターから出場許可が下りず、小野もフェイエノールトの中心選手だったのでギリ
ギリまで召集できずにチーム作りに支障を来たしてしまった。
得点力不足を懸念された山本ジャパンがアテネ本番では敗れたもののパラ
グアイから3点、イタリアから2点を奪っているのを見るとチームとしてのポテン
シャルは決して低かったわけでない。
結局アテネではパラグアイが銀メダル、イタリアが銅メダルを獲得している
のでOAが上手くいっていればメダルも決して夢ではなかったわけだ。
最近の日本は若手の有望な選手がヨーロッパでプレーする機会が増えてレベ
ルが上がっているのだが、ヨーロッパのクラブは そういう選手達を五輪の代表
では召集を拒みやすいのでヨーロッパ組を召集しようとすればアテネの時の
ような事は起こるのは火を見るより明らかだ。
悪い事に今年は五輪の前後にフル代表のアジア最終予選が行われるので
国内組の選手達も招集は難しくなるのだ。
サッカーの世界ではFIFAが主催するW杯の優勝こそが唯一最高の価値だから
極端な事を言えばロンドン五輪でメダルを獲得してもアジア予選を勝ち抜けられ
なければ意味がない。
それを考えれば個人的にはOAは使わない方がいいと考えるのだが・・・・