ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
日本は絶対エースを求める野球から卒業すべし
今年の夏の甲子園は、履正社が星稜に勝って初優勝を飾り幕を閉
じた。
試合前の予想は準決勝まで防御率0点だった奥川を擁する星稜が
有利という声が多かったわけだが、考えさせられたのは中1日で決
勝戦を先発した奥川の調子が準決勝や3回戦の智弁和歌山戦ほどで
はなかった事。
実際に奥川は準決勝から中1日でも体が重かったという事だから、
高野連が鬼の首を取ったように自慢する2日目の休養日もないより
マシだったぐらいの事。
奥川は初戦で旭川大を完封した後に中5日置いた立命館宇治戦に
は先発せずピンチで3番手として登板し39球を投げて、中3日で3
回戦の智弁和歌山戦に臨み延長14回165球を投げていた。
当然ながら翌日の準々決勝は登板せず準決勝前の休養日を挟み中
2日で準決勝で先発すると7回87球で降板し、中1日の闕所に備えた
形になったので‘連投なら厳しいが中1日空くので’と多くの高校野球
ファンは星稜有利と思ったはずだ。
面白いのが星稜は奥川が登板した初戦の旭川大戦は9安打を放ち
ながら1点しか取れず、3回戦の智弁和歌山戦でもタイブレークに
なる前の12回までは8安打1点に抑えられている。
ところが奥川が先発しなかった立命館宇治戦は6点、仙台育英戦
は実に17点を挙げており特に育英戦は奥川が投げないという前提
の意識で貪欲に点を取りに行ったという事が分かるわけで、絶対
的エースの存在は下手すると攻撃陣の投手依存を深める副作用が
あるという事になるのではないか。
一方で優勝した履正社は清水が大量援護点をバックに1回戦と3
回戦は6回ぐらいまで投げ、2回戦と準々決勝を完投し準決勝は投
げずに中3日で決勝に備えた。
ところが清水は7回でスタミナが切れたようで星稜打線に捉まり
同点に追い付かれると2日前に完投した岩崎を投入したわけで、仮
に清水が奥川のような存在だったら監督は替えられたかどうか。
ただでさえ絶対的エースの存在は江川卓の作新学院でも分かるよ
うにエース依存症を特に日本人は起こしやすいわけで、エースが降
板する時はチームが負ける時という思想が根強い。
しかし毎年猛暑が続き過密日程も緩和が難しく打力のレベルアッ
プしている事を考慮すれば、エース依存症のチームの優勝は難しく
なっており令和の時代は絶対エースに頼るスタイルは絶滅するし、
そうならないと日本の野球は進化しないだろう。
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