ヒーロー作品史上最も悲劇的な最終回

 今から50年前の74年3月30日にOAされた、鉄人タイガーセブンの
最終回はヒーロー作品史上最も悲劇的なものだろう。

 1つ前のEPで変身中にバイクで子どもをはねてしまうというアク
シデントなども相まって戦う意義をなくして、遂に最終話では戦い
から逃亡しオートレーサーに戻ろうとするなど完全な鬱展開。

 それでも単身でムー一族存在の証拠を掴むために単身出撃しギル
太子との格闘の末殺害された高井戸博士の遺したテープのメッセー
ジから人工心臓の余命を知ると、最後の戦いに臨みムー大帝と合体
したギル太子と水牛原人のタッグを何とか打ち破りムー帝国を壊滅
させるが自らの死期を悟って仲間に正体を明かし去って行くという
形で終わる。

 もともとタイガーセブンは変身する滝川剛が1話で砂原人から殺
害されたのを父がミイラ蘇生用に携行していた人工心臓SPによって
一命を取り留め、父からお守りとして与えられた虎のデザインが施
された古代エジプトのペンダントでタイガーセブンへの変身能力を
得てムー帝国と戦い始める。

 ただヒーローものの定番として滝川剛もタイガーセブンに変身す
る事を仲間に話してないため、タイガーセブンが戦っている場面に
なると剛が不在になるので仲間からも批判されまくる展開。

 さらに滝川剛ら高井戸研究所のメンバーはムー一族の復活と脅威
を訴えるが、その主張は社会に受け入れられるどころか事件が発生
すると逆に高井戸グループが警察や一般市民に疑われて窮地に陥る
事が度々あったのだから孤独な戦いが専売特許の仮面ライダー以上
のハードな展開

 普通なら人工心臓のメンテナンスをしたりできるのだが、これも
できず的を壊滅させ平和が戻った事と引き換えに命を落としただろ
うという救いようのない結末は他には記憶にない。

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