人造人間キカイダーの最終回から40年

 今から40年前の今日73年5月5日に最終回を迎えたのが人造人間キカイダー。

 土曜20:00という今では考えられない時間のOAで八時だよ全員集合や
全日本プロレスの裏番組だったにも拘らず人気作品だった。


 当初は自らを作り記憶喪失で行方不明になった天才科学者・光明寺博士を
娘のミツ子や息子のマサルと一緒に探してまわるというロードムービー的な
性格を持っていたのだが、仮面ライダーのメインライターだった伊上勝だったから
か作風が仮面ライダーの二番煎じ的な感じだった。


 ところがライターが長坂秀佳になったハカイダー編から他の東映作品とは
一線を画すハードな雰囲気になり、ジローが光明寺博士を殺した殺人犯として
指名手配されるなど子供向け番組とは思えないハードな展開になる。


 驚いたのは2話前のEPでキカイダーはアカ地雷ガマの罠に嵌ってバラバラに
なってしまうと、キカイダーを自分の手で倒す事に燃えていたハカイダーが
アイデンティティを失い何とボスであるプロフェッサー・ギルの首を絞めるという
暴走をし白骨ムササビの手によって倒されてしまうのだ。


 最終回は倒されたハカイダーの脳を光明寺博士に移植して白骨ムササビを
倒しダークを全滅させたジローがスイスに旅立つ光明寺一家を見送りながら旅に
出て終わる。


 当初の目的だった良心回路の完成は人間として生きたいと考えるジローに
とって自らのロボット化を意味するわけで‘いい心だけでなく悪い心も持つのが
人間’という事から悪い心に負けないようにするための精神修行に出るという
(ロボットが精神修行?という突っ込みは なし)終わり方だった。


 原作のラストはミツ子がマサルにピノキオの物語を読み聞かせ‘こうしてピノキオ
は望み通りに人間になりましたけど、果たして人間になったピノキオは幸せだった
のでしょうか’で終わるわけで、ジローも人間になれて本当に幸せだったのかは
我々読者&視聴者の判断に任せようというのではないだろうか。

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