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こーじ苑
マニー・パッキャオが奇跡を起こした!
今日ラスベガスのMGMグランドガーデンで行われたウエルター級の
12回戦で6階級制覇していたオスカー・デラ・ホーヤ対4階級制覇の
マニー・パッキャオ戦は、意外にもフライ級から階級を上げたパッキャオ
がデラ・ホーヤを8R終了TKOで下した。
試合が始まると体格が全然違うのでボクシングの常識から言えば
‘パッキャオが何ラウンドまでもつのか?’という展開になるものと
思われた。
1Rにサウスポーのパッキャオは動き回って体格に勝るデラ・ホーヤに
スピードで対抗しようとする。
左フックが強いデラ・ホーヤに対して左ストレートが当たるポジションに
立って左ストレートをジャブのように使っていたのが印象的。
2R以降もパッキャオがスピードで圧倒し、今度は左ストレートだけで
なく右フックまで返してヒットするようになる。
一方のデラ・ホーヤはパッキャオのスピードに翻弄されて、パンチが
ヒットせず反対にカウンターをもらう始末。
4Rぐらいになるとパッキャオは踏み込んで左ストレートを打ち込む
ようになり、いよいよデラ・ホーヤは圧倒されるという予想外の展開に
なった。
7Rに入るとパッキャオがデラ・ホーヤをロープに詰めて連打するという
展開になり、8Rにはダウン寸前まで追い込むとデラ・ホーヤは左顔面が
腫れあがる。
そして8R終了後のインターバルでドクターチェックを受け、トレーナーが
ストップを受け入れパッキャオが番狂わせの勝利を挙げた。
デラ・ホーヤがサウスポーとは10年ほど戦ってないとはいえ、パッキャオ
のデラ・ホーヤ対策が見事に決まった。
最初はデラ・ホーヤ得意の左フックを避けるべく互いの利き腕のスト
レートが当たるポジションに立ち左ストレートをジャブ代わりにヒットさせる。
軽く打つので効きはしないが、確実にヒットしてポイントを稼げる。
そのうちにデラ・ホーヤがスピードに付いていけないと分かると左ジャブ
に右フックを被せたり左ストレートの返しとして打ち分けたので、デラ・
ホーヤの左顔面が腫れ上がる事になった。
更に終盤になるとジャブ代わりに使っていた左ストレートを打ち抜くように
なったのだ。
ダニエル・サラゴサが辰吉丈一郎を相手に完勝したのが、このパターン
だった。
当事のサラゴサのトレーナーが今回デラ・ホーヤのセコンドについて
いたナチョ・ベリースタインというのも皮肉な話だ。
いくら下から階級を上げたのでパワーが違うとはいえ、ここまで毎回の
ようにヒットさせ続ければダメージは蓄積する。
デラ・ホーヤは最近Jミドルあたりで戦っていたのをウエルターに落とした
影響がモロに出た感じだ。
ジョー小泉氏の解説ではないが、かつてシュガー・レイ・レナードやロイ・
ジョーンズ、アントニオ・ターバらが陥ったパターンに嵌った形だ。
今日の試合を見てボクシングや柔道など最近の格闘技では体格や
パワーの差をスピードで補えるようになっている傾向が強いのではないか
と思った。
この快挙でマニー・パッキャオは
アジアの英雄から世界の英雄になった。
同じアジア人として誇りに思う。
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ハットンさんマルガリートさんとの戦いになるか。それもまたよし
ただ、解説のジョー小泉氏が言っていたように「これでボクシングの階級制の根幹が崩れたとは思えない。」と言うのも真実だと思うし、俳優の香川照之氏の「体重選択や当日のコンディションの良し悪しも含めてボクシング」と言うコメントも的を得ていたと思いました。
しかし、デラ・ホーヤの今回の敗戦で逆に彼の偉業が大変なものであった事実が浮き彫りになりましたよね。
個人的にはこれを花道に勇退して欲しいです。
こうなると我々より1つ下のホプキンスさんは化け物ですね
確かに、この勝利でウエルターで戦い続ける可能性が出てきたのでバレロ戦は難しいでしょう。
デラもスピードの衰えという最大の敵に負けていますね。
ホプキンスは、まさしくバケモノ級ですよ。
>Shingo-Ringo様
デラも、これ以上やってダメージが溜まる前に引退した方がいいでしょうね。
ただ以前よりスピードが勝敗を左右する傾向が強まった事は事実でしょう。