ミニマム級存亡の危機?


gooニュース
https://news.goo.ne.jp/article/sponichi/sports/sponichi-spngoo-20211021-0299

 先日プエルトリコのサンファンで行われる予定だったWBOミニ
マム級タイトルマッチのウィルフレッド・メンデスー1位:谷口将
隆戦の興行権をかけた入札が、入札者なしで延期になるという異常
事態が起きている。

 王者対1位の指名試合という事などから入札という形になったよ
うで最低落札額は8万$(日本円913万)だったのが、2回目は4万$
(日本円456万)に設定され両者の取り分は日本開催なら王者80ー
挑戦者20という事になっている模様。

 このニュースを見ると軽量級王国?の日本ですら遂に入札に手が
上がらない残念な事態になってしまったわけで、ミニマム級存続の
危機になっているのではないかと思う。

 挑戦者の谷口は17戦14勝(9KO)3敗という戦績でWBOアジアパ
シフィックタイトルと日本タイトルを取っている実績があり、世界
挑戦も一昨年19年2月に当時のWBO王者ビック・サルダールに挑戦
したものの0-3の判定負けしている。

 経済的にプエルトリコは厳しいにしても、この落札額ならば日本
開催はTVマネーで間違いなかったのだがコロナ禍にあって資金繰り
が厳しいのかと思ったりする。

 谷口が所属するワタナベジムはWBA:Sフェザー級王者の内山高
志を筆頭にWBAフライ級王者の田口良一、WBA:Sフライ級王者の
河野公平や京口紘人らの世界王者を抱え大晦日には3大世界戦を開
催するなど全盛を誇っていた。

 ところが内山が敗れて世界戦のTV窓口をTV東京からTBSに替える
と一気に放映数が減り、今や2階級制覇した京口もエディ・ハーン
傘下で海外での防衛戦を行なっているのでタイトル保持者でない谷
口にとっては厳しい状況になるのだろう。

 先月WBC:Lフライ級タイトルを寺地拳四朗から奪取した矢吹正
道が低報酬を理由に引退を仄めかしていた事に付いて挙げた記事
のように、以前ならミニマム級でも大橋秀行がタイトルを奪取し
て日本の世界挑戦連敗記録を止めた時は日本国内は大盛り上がり
だったのだが4団体が認められたのと世界王者が増えた事から日本
でも50㌔未満クラスの世界戦は扱いが小さくなってしまっている。

 Lフライ級ですらそうなのだからミニマムは更に悲惨な話で今回
のように両者の総額が913万でも入札者が現れないという事実は、
大口顧客である日本ですらという事で下手すると消滅の危機にある
のではないかと思うのだ。

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (ochimo)
2021-10-23 20:11:53
階級創設時と比べて人間の体格が大きくなってしまい、スター選手が出てもすぐ階級を上げるようになり、脚光を浴びることも少なくなりましたね。
井岡大橋ロペス時代が懐かしいです。
 
 
 
そうですね (こーじ)
2021-10-25 21:13:51
>ochimo様

 結局はそうなりますよね。

 柔道の田村=谷亮子にオリンピックで勝った選手が次の五輪では上の階級に上げていたように、最軽量級というのは体重の維持が難しいという事になるのでしょう。

 確かにリカルド・ロペスが最後でしょうね、ミニマム級のレジェンドは。
 
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