怪奇大作戦のサスペンス作品・死者がささやく

 今から50年前の今日69年1月12日にOAされたのが、怪奇大作戦
18話・死者がささやく。

 前回の幻の死神の密輸団に続いて今回は地下銀行という敵組織が
登場するわけで、地下銀行の捜査中に殺害された下沢警部補の冤罪
事件からSRIが乗り出す事に。

 無実の罪を着せられたのは田原産業会長の息子・田原明夫で新妻
の田原澄子と伊豆に観光旅行に来て吊り橋を渡っていると、波打ち
際に浮き沈みしている男の死体が浮いているだけでなく‘苦しい、
オレはお前に殺された’という不気味な声が聞こえてきたものの妻
には聞こえないというもの。

 さらに警部補の殺害現場から田原の指紋が見つかったというの
だから、田原が警察に追われるハメになる一方でSRIに助けを求
めるのだ。

 不思議な事に当初は田原のアリバイを証明していた妻の澄子は田
原が再逮捕されるとアリバイを覆すなど謎が多く陰謀の匂いが渦巻
く中、的矢と澄子がライフルで狙撃されたためSRIと張り込み中の
刑事達が男を追跡して逮捕すると車の中からユニポリエステルとい
う合成樹脂でできた田原の指紋付き手袋を発見し嫌疑を晴らす。

 ところが釈放された田原と再会した澄子が弾みでハンドバックか
らコンパクトケースが落ちて、仕込まれた小型テープレコーダーか
らは殺害された警部補の声が流れていた。

 つまり澄子は下沢警部補殺しを田原に押し付けるために田原と偽
装結婚し、田原の指紋付き手袋で殺害現場に指紋を残して一緒にい
る間は頃合を見計らって警部補の声を聞かせて追い詰める工作をし
ていたわけだ。

 最終的に澄子は逃亡の末に拳銃自殺して事件は幕を下ろす。

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