ハリル監督 最終戦飾れず「敗戦になってしまいました」
日本時間の今日未明にサウジアラビアのジッダで行われたロシア
W杯アジア最終予選の最終戦で、既にW杯出場を決めていた日本
代表はサウジアラビアに0-1で敗れ最終予選10試合を6勝2分
2敗の勝ち点20で終えた。
5日前に埼玉でのオーストラリア戦で2-0で勝ったメンバーか
ら4人を入れ替えて臨んだ一戦は、勝たないとプレーオフとなって
しまうホームのサウジ相手にボールはキープするものの決定力を欠
き前半を0-0で終える。
後半に入って本田圭佑を下げて浅野拓磨を投入するなどテコ入れ
を図るが、逆に63分に失点し最後は逃げ切られた。
正直言って既に出場を決めたチームが勝たないと厳しくなるチー
ムのホームに乗り込んで戦うだけでなく、30度の蒸し暑さの中での
試合ではこういった結果はよくある事で気にする必要はないだろう。
むしろ今回の試合はアルベルト・ザッケローニ時代のスタイルの
申し子ともいえる本田圭佑や岡崎慎司らの生き残りをかけた一戦と
いう位置付けになり、2人とも今ひとつフィットしない形で少なく
ともロシアでのスタメンは厳しくなるだろうというのが分かった。
ハリルホジッチ監督招聘の意義は自分達のスタイルに拘泥し過ぎ
て世界を相手に惨敗したザッケローニ時代からの脱却で、そのため
にはボールを奪って手数をかけずにシュートに持ち込むというスタ
イルを目指す必要があったものの特に本田あたりが絡むとボールが
留まってしまう傾向が強かったのだ。
悪い事にマスコミはザック時代の主力のネームバリューに拘るの
で本田らが生きないスタイルは否定的で、更に最終予選の初戦だっ
たUAE戦で逆転負けを喫した事もあってネガティブな方向に行っ
ていた。
ただハリル監督は自らのスタイルにフィットするメンバーに入れ
替え始め、その集大成こそが8月のオーストラリア戦だろう。
つまり今回の結果を見て分かるのは日本代表はコンディションさ
えよければオーストラリア戦のような試合ができる反面、悪いとサ
ウジ戦のようになってしまうわけでコンディショニングの大切さが
他国以上に重要になってくるのだろうが改めて8月のオーストラリ
ア戦で出場を決めていてよかったと実感するものだ。