比嘉選手に無期限停止処分 ボクシング世界戦で体重超過
先日WBCフライ級王者だった比嘉大吾が3度目の防衛戦の前に
行なわれた計量で900gオーバーでタイトルを剥奪されるという、
日本人世界王者初めての失態を演じてしまった。
巷では‘フライ級では既に限界で早く階級を上げさせるべきだっ
た’‘2ヶ月インターバルという近年では異例の短い間隔での試合が
ムチャだった’‘比嘉が菓子やコーラなどが好きで食生活が乱れて
いた’などの原因が語られているのだが個人的にはフライ級は今回
を最後にしないといけないのではとは思うものの試合間隔につい
ては短過ぎるとは思ってなかった。
というのも40年前にフェザー級で減量苦を抱えていたロイヤル
小林は29歳だった79年には6試合をこなすなど試合のダメージ
さえなければ2ヶ月インターバルぐらいは当たり前で、体重苦の選
手は短いインターバルで試合がある方が大きくリバウンドさせずに
準備ができるという感じだった。
比嘉は2月に1RKO勝ちしているからダメージはなく試合後に
休養して飲み食いしても4月に試合を行なうという話があれば、
それなりに体重を増やさないように調整できると具志堅も考えて
いたのではないかと思うのだ。
世界記録の12度防衛を果たしたら引退しようと考えていたのに
13回目の防衛戦の話を聞いてガックリしたという具志堅の時とは
違い次の試合は連続KO記録がかかっているだけに階級アップは
できないしTV放映の関係で4月に村田諒太、5月に井上尚弥の
世界戦があるので ここいらに自らの試合が組み込まれるという
のは比嘉自身も自覚してない方がおかしい。
もっとも最近は前日計量という事もありリバウンド幅を大きく
するためにギリギリまで体重を落とさずに数日前になって水抜き
などで一気に落とすスタイルの選手が増えており、聞くところに
よると計量前日が3㌔オーバーの状態で1,5㌔落として更に計量
当日に1.5㌔落とす荒行のような事をやるようだ。
こんなやり方では今回の比嘉のように失敗した場合は2時間の
猶予期間を設けても落ちないし、パスしても多かれ少なかれ体へ
のダメージは甚大になるのは当然だ。
それを考えると時代に逆行するかもしれないが減量法は以前の
ように少しづつ落とすやり方こそ王道だし、最終的にはリバウン
ドに頼るような無理過ぎる減量は避けるべきではないか。