201２夏の甲子園第４日&５日&６日

　第４日の注目カードは大２試合の日大三－聖光学院。
　昨年優勝の日大三は昨年のメンバーで残っているのが1人だが選抜ベスト8の
聖光学院相手にどこまで戦えるか？

　第5日は昨夏と今年の選抜準優勝の光星学院が遊学館の挑戦を受ける。

　3度目の正直で悲願の東北勢初優勝を狙う初戦だ。

　第6日は春夏連覇を狙う大阪桐蔭が登場し激戦区・千葉を勝ち抜いた木更津
中央の挑戦を受けるが、木更津の黄本を打線がどこまで打ち込めるか？


　第4日・第1試合：高崎商 0－6 浦和学院

　5回まで浦和の佐藤と高崎の関がランナーを出しながら無得点で抑えていたが
6回に浦和が2つの四死球に盗塁を絡めて1アウト1・3塁から4番の犠牲フライと
2ランで3点を先行すると8回には3番と5番の短長打で1点を追加、更に9回にも
タイムリーと犠牲フライで2点を追加して勝負を決めた。

　高崎は佐藤の前に4回まで毎回の5安打を放ち、特に3回には2番・3番の長短
打で1アウト1・3塁のチャンスを4番の遊ゴロ併殺で潰したのが響いた。

　第2試合：日大三 1－2 聖光学院

　1回に聖光は1番がヒットで出塁し盗塁とバントに四球で1アウト1・3塁から4番
の犠牲フライで先制すると、
4回・6回・7回とノーアウトのランナーを出しながら無得点だったが8回に1アウト
から4番の3ベースと5番のタイムリーで待望の追加点。

　なおも2アウト2塁から7番のヒットで2塁ランナーがホームを突くが好返球で
タッチアウト。

　直後の9回に日大三は先頭の3番のHRで1点を返すが後続を断たれて2－1で
逃げ切られた。

　日大三にとって悔やまれるのは1回の1アウト2塁のチャンスを潰した後の5回
に5番がヒットで出塁しバントと内野安打に四球で満塁からスクイズのサインミス
で3塁ランナーがホームで憤死した事。

　カウント3－1だっただけにストライクボールを見逃したのが痛いが、聖光の岡野
相手に4安打では勝機はない。

　第3試合：富山工 4－5 宇部鴻城

　2回に富山は5・6番の連打とダブルスティールで先制すると3回には4番の
3ランで4－0と大きくリードを広げるが、宇部はその裏に9番のヒットを足場に
死球と3・4番の短長打にPBで3点を返して1点差に追い上げると5回には2番が
死球で出塁し3・4番の連打で4－4と追いつく。

　その後 両チームとも7回の宇部以外は毎回ランナーを出していたが9回に
1アウトから3番が2ベースで出塁すると4番の2塁ゴロを2塁手が後逸して宇部が
サヨナラ勝ち。

　3回まで7安打を放った富山だが4回以降追加点が奪えずミスが出てのサヨ
ナラ負けだった。

　第4試合：佐世保実 5－3 札幌第一

　2回に2つの四球とバント野選でノーアウト満塁を潰した佐世保は3回にヒット・
バント・四球で1アウト1・2塁から4番のタイムリーと5番の犠牲フライで2点を
先行すると、1回&2回とノーアウトのランナーを出していた札幌も4回に1アウト
から3連打にスクイズで1点を返し5回には1番と3番のヒットにバントを絡めて
2－2と追いつく。

　6回に1アウトから2つの四球でチャンスを作り8番のタイムリーで佐世保が勝ち
越すと7回に札幌は1番のHRで三度同点に追いつく。

　その裏に佐世保は2番が四球で出塁すると4番&5番のヒットで満塁として6番
と8番の2つの四死球で押し出しで2点を挙げ札幌を突き離した。

　札幌は11安打を放つが後手に回りリードを奪えず、エースの知久が出した9つ
の四球が響いた。


　5日目・第1試合：龍谷大平安 9⑪8 旭川工

　1回に平安は1番のHRで先制すると2回にも四球で出た6番を8番がタイム
リーで返し2－0とするが、3回に旭川が7番が四球で出てチャンスを作ると8番
と1番の長短打で追いつき5回に連打とボークで勝ち越すと1番のタイムリーで
4－2とリードを広げる。

　逆転された平安も その裏に2アウトから1番がヒットで出塁して盗塁し2番の
タイムリーで1点返すと6回には3・4番の長短打で追いつく。

　それでも旭川は4安打に2つの四球を絡めて4点を勝ち越すが平安も その裏に
2ランで2点差に追い上げ9回には2アウトから四球とヒットで2・3塁とし5番の
2点タイムリーで追いつくと、11回に2番の2ベースと四球で1・2塁から1アウト後
5番がバントヒットを決めて満塁とし6番のタイムリーでサヨナラ勝ち。

　旭川も最後の1人まで追い詰めながら出した四球が命取りになった形だが、
2番手以降の投手が9安打されたのが誤算か。

　第2試合：成立学園 0－3 東海大甲府

　4回に甲府は1アウトから3・4番の連打、2アウト後6番の3ベースで2点を先行
すると6回にも1アウトから3連打で1点を追加。

　成立学園は甲府の神原から3回までノーヒット。

　4回に初安打が出て5回にノーアウト1塁からバントで1アウト2塁、7回には
2安打で1アウト1・3塁と反撃するが併殺に倒れ4安打完封負け。

　成立学園は甲府に11安打されながら3点で凌いだが打てなさすぎで1時間
16分という短時間での試合だった。

　第3試合：光星学院 4－0 遊学館

　2回に2つのエラーで先制した光星は3回以外毎回ランナーを出しながら得点
できなかったが6回に四球で出た6番を2塁に置いて8番のタイムリーで待望の
追加点を挙げると、9回には4番の2ランで勝負を決めた。

　遊学館は城間から4安打に抑えられチャンスは2回のノーアウト1塁と、4回の
2アウト1・2塁ぐらいだから ほぼ完全に抑えられた形だ。


　6日目・第1試合：智弁和歌山 2－3 神村学園

　神村は2回に1アウトから6番が2ベースで出塁すると8番の野選で2アウト
1・3塁から9番の2ベースで2点を先行すると4回に2安打と死球で2アウト満塁
から2番のタイムリーで3－0と差を広げる。

　智弁は1回に神村・柿沢を攻めて2アウト満塁とするが得点できず4回に2塁
ランナーをホームで刺して4点目を阻んだその裏に死球と相手エラーでノーアウト
1・3塁から7番の2ベースで1点差に追い上げたが後続を断たれ、7回から登板
した平藪から1安打に抑えられて初戦敗退。

　智弁の投手陣は8安打に7つの四死球を出しながら3失点で粘っていたが看板
の打線が神村の2枚看板から4安打では勝ち目はない。

　第2試合：鳴門 1－3 済々黌
　
　2回までランナーを出しながら無得点だった済々黌は3回に8番がヒットで出塁
すると盗塁とバントで1アウト3塁から1番の3塁内野安打で先制、4回には5番の
HRで2－0とリードを広げる。

　4回まで1安打の鳴門は5回に相手エラーで出た5番を7番の2ベースで返して
1点差にするが、7回にヒットとバントに内野安打で1アウト1・3塁から2番の
ショートライナーで併殺だったものの1塁ランナーとの併殺成立の前に3塁ラン
ナーがホームを踏んでいてアピールがなかったため貴重な3点目が認められて
3－1となり勝負が決まった。

　九州学院を完封した左腕・大竹の好投が見事だったが7回のプレーで3点目が
入って流れが完全に済々黌に行った形だった。

　第3試合：大阪桐蔭 8－2 木更津総合

　1回に桐蔭は1・2番の長短打に四球で満塁から5番が押し出し死球で先制
すると7番の2点タイムリーで3点を先行し、4回には9番・1番の連打とバントで
1アウト2・3塁から3番の打球を投手が弾き外野に抜ける間に2者が返り5点
目を挙げる。

　木更津も2回に4番のHRで1点を返すと4回にも死球と相手エラーで5－2と
するが、反撃もここまで。

　桐蔭は5回と6回にもHRで着々と加点し終わってみれば12安打で8点を
挙げる圧勝だった。

　第4試合：新潟明訓 1－6 県岐阜商
　
　明訓は1回に長短打でノーアウト1・3塁から3番の併殺打で先制すると4回には
ヒットにバントエラーでチャンスを広げスクイズが内野安打になり2－0とし、5回
にも2ベースで出た1番をバントで送り暴投で3点目と着々とリードを広げる。

　岐阜商も3回から反撃するが8安打を放ちながら7回に5番が打ったソロHRの
1点のみに終わったのに対し明訓は9安打ながら効率的に得点し6－1で完勝
したのだった。