W杯で1勝を挙げる価値を忘れてはいけない

【1次リーグB組】イラン歓喜の胴上げ!オウンゴールで20年ぶり勝利

 14日からロシアW杯が始まり明日は西野朗監督率いる日本代表が
コロンビアとの初戦を迎えるのだが、4年前1勝もできなかったアジ
ア勢は開幕戦でサウジアラビアがロシアに0-5で完敗したものの
イランがモロッコ相手に後半アディショナルタイムでOGで決勝点を
挙げて1-0で逃げ切るという劇的な勝利を飾った。

 勝ったイランは試合後にカルロス・ケイロス監督を胴上げして喜
んでいたのだが、過去4回の出場で勝ったのは20年前のフランス大
会でアメリカに2-1で勝って以来なのだから気持ちは分からないで
もない。

 イランはアジアでは屈強なDF陣や決定力満点のストライカーを
次々と生み出しており日本にとっても強敵なのだが、W杯では苦戦
続きで98年フランス大会での1勝以外は3分8敗だから当然ながらグ
ループステージ突破経験はないのが実情だ。

 イランが所属するグループBはモロッコ以外はスペインとポルト
ガルだからモロッコに勝てなければ今大会での勝利の確率が限り
なく低くなるため、ある意味でモロッコ戦は決戦だったわけだか
ら胴上げしてでも喜びたくなるのだろうしW杯での勝利はそれだ
け価値があるのが分かる。

 イランが前回勝利を挙げた20年前のフランス大会は日本が初め
てW杯出場をした大会だが、日本はアルゼンチンやクロアチアは
おろか同じ初出場のジャマイカにも敗れて3連敗し世間の非難を
浴びた。

 優勝候補のアルゼンチンや3位に入ったクロアチアはおろか、
国内にプロがないジャマイカにも敗れたというのが非難を浴びた
原因だが当時のジャマイカの監督はブラジル人のレネ・シモンエ
スでW杯での勝利の価値を熟知していたため日本に勝つためみに
チームを特化していたのだ。

 更に韓国は86メキシコ大会から今回のロシア大会まで9大会連
続出場していたのだが86大会の2試合目でブルガリアに1-1で引
き分けたのを皮切りに94大会に2引き分け、98大会も1引き分けと
勝ち点は挙げているものの勝利がなく初勝利は自国開催の02年ま
で待たなければいけない。

 日本の場合は初出場したフランス大会こそ3戦全敗だったものの
翌02日韓大会で開催国とはいえ初戦でベルギー相手に2-2で引き
分け‘歴史的勝ち点1’を挙げると、2試合目のロシア戦で初勝利
を挙げたのだから通算4試合目での初勝利は上出来と言っていいの
ではないか。

 ところが日本のマスゴミはそういった事情も全く理解せずに、
某選手が主張する‘W杯優勝’という言葉を真に受けているのだか
らタチが悪い。

 プロ化されてから25年の日本サッカー界にとってW杯優勝という
のは気の遠くなるような目標だというのは現場が一番分かっている
し、現状の日本にとっては1勝を追う事が重要になっているという
のを忘れてはいけない。
 

 

 
 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
日本の場合 (Bill McCreary)
2018-06-19 20:52:19
2002年での勝利は、自国開催のアドバンテージが大きいし、あとは2010年の2勝だけですからね。ラグビーだって、2015年までは、91年のジンバブウェだけが勝利ですから、そうそう容易に勝てるわけがない。
 
 
 
それと (こーじ)
2018-06-20 23:07:47
>Bill McCreary様

 サッカーのスコットランドはW杯での勝利はあるものの
不思議と1度もグループステージを突破してないという事例もありますから、それだけ勝利を挙げてグループステージ突破というのは簡単ではないという事でしょうね。
 
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