マイク・タイソン日本見参から20年

　20年前の今日・3月21日は、統一世界ヘビー級王者の
マイク・タイソンが東京ドームで防衛戦を行い2位のトニー・
タッブスを2Rで倒し通算5度目の防衛に成功した日である。

　実は前日で福岡の店を円満退店し、実家に戻ったのが
この日。
　師匠達に別れの挨拶をした後に、住んでいた店の 2階の
部屋に戻って荷造りを終わった後、嬉しい事にお客さんが
送別会のようなものをやってくれたのだ。
　もっとも送別会から戻って残りの後片付けが、意外に
手間取り殆ど寝るヒマがなかった。
　何しろ21日に実家に戻り、蒲田に行くのが24日だったので
蒲田に送る荷物と実家に持って行く荷物を分けるのが大変
だったのだ。

　蒲田に送る荷物を運送屋に託けて、バスに乗った途端に
爆睡。まともに寝てないから当然だ。
　本来なら21日の夕方までに戻ればいいのだが、タイソンの
試合を見るためにスケジュールを早めたのだった。

 　例によって試合前のセレモニーばかり長く、試合はあっと
いう間に終わった。
　後はKOシーンのVTRが、何度も流されるばかり。
　前夜からの疲れでまどろみ、コタツに入ったまま居眠りをして
いて気付いたら画面は甲子園のプレシーズンゲームの、巨人・
阪神戦に替わっていた。
　もっとも試合中、解説者達はタイソン戦の感想ばかり話して
いた。
‘開幕まで3週間近くもある時期だから、調整試合よりもタイソンの
迫力ある試合ぶりの方に興味が行っても仕方ないな’ と思っていた。

 その日の夜は、地元の友達との‘帰郷歓迎会’だったが、話題は
もっぱらタイソン戦。
　それから22日、23日と飲み会が続くのだった。
　なお圧倒的な強さを見せたタイソンを‘少なくとも5年間はタイソンの
天下だろう’と、みんなが予測していた。
　ところが意外にも1年11ヵ月後に再来日したタイソンが、場所も
同じ東京ドームでジェームス・バスター・ダグラスに KOされるとは、
この時は想像もつかなかった。