ヘアサロンうつのみや・オーナーのスポーツやヒーローもの、雑談ネタを徒然なるままに
こーじ苑
エース偏重報道の罪
自粛期間中に今から45年前になる75年の選抜高校野球ベスト8の
東海大相模ー豊見城戦の動画を見る機会があったのだが、土門正夫
アナと光沢毅氏のコンビによる名実況が心地よかった。
この試合は豊見城の2年生エース・赤嶺賢勇が好投し優勝候補の
東海大相模打線を9回2アウトまで1-0とリードしながら4連打を浴
びて逆転サヨナラ負けしたわけで、この試合が1回裏から見る事が
できたのだから懐かしいやら嬉しいやらだったが改めて見ると少し
ばかり気になる点があった。
それは両校のスタッツを見ると相模が9回の4連打を含めて8安打
なのに対し、豊見城は13安打を放っているのに1点しか取れてない
のだ。
当然ながら残塁の数が相模の6に対し豊見城は9なのだから相模
がエースの村中秀人を中心に踏ん張ったと言っていいし、豊見城
の攻めの拙さという事が最後に響いたと言っていいだろう。
にも拘わらず当時どころか今でも赤嶺を悲運のエース扱いにし
ているわけで‘最後に赤嶺が力尽きた’的な報道なのである。
遡る事2年前は江川卓を擁する作新学院は秋の大会時点で防御率
0点の江川だけでなく、チーム打率は参加30校中3位だったので堂
々たる優勝候補筆頭だった。
選抜でも初戦で夏にベスト8に入った北陽に2-0で快勝してお
り夏の3回戦でノーヒットノーランを演じた有田に8安打を浴びせ
ており、2回戦は小倉南に8安打で8得点しベスト8でも夏のベスト
4である今治西からホームランを含む5安打で3点を取っているの
で後に言われる貧打作新ではないはずだ。
結局マスコミが何をしても江川ばかりが取り上げられるので他
のナインとの間に溝ができたと言われているのだが、確かに全国
で江川がこれだけのピッチングをすれば野手の方は1点取れば勝
てる感覚になり夏は打てなかったというのは分かるような気がす
る。
つまりマスコミもファンもチームの大黒柱であるエースを中心
にした報道をするのが分かりやすいという事になるわけで、特に
高校野球では大会を代表する選手として投手ばかりが取り上げら
れる傾向が強い。
それが過熱するとエース投手がチームの勝敗の責任を全て背負
い込む形で酷使が当たり前になり、燃え尽き症候群を招いたりケ
ガをも誘発する事になる。
正直言って高校野球ですら1人の優れた投手だけで優勝できない
時代になっており実際に江川卓を擁しても然りなので、投手のみ
を取り上げるという報道や風潮は令和に入った今では時代遅れだ
と思うのだが。
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