ウルトラコメディ第一号

 ウルトラマンガイアEP35・怪獣の身代金はガイアでは唯一とも言える
ギャグ偏だった。
 ウルトラのコメディ平成ウルトラではダイナで度々見かけたが、タロウでの
評価が今ひとつだったからか意外に少ない。

 ちなみにウルトラシリーズでの最初のコメディ作品といえば山田正弘ー
中川晴之助コンビの‘カネゴンの繭’などが印象深いが、何といっても
重たいだけの怪獣・スカイドンが登場するウルトラマンの‘空の贈り物’
だろう。

 ‘怪獣の身代金’では古田鉄工所に務める民間人が主役だったが‘空の
贈り物’は科特隊員達のみしか登場しない。
 とにかく重たいスカイドンを宇宙に捨て去るべく科特隊が悪戦苦闘する。

 まず雨に降られたキャップがジェットビートルで傘を落下させて届けさせる
ところから始まり、スカイドンが落下してきた時には夜中という事でハヤタと
ムラマツ以外はパジャマ姿。
 しかもムラマツは制服を後ろ前に着用している。

 ‘ワイヤーロック’
‘オートジャイロ’
‘ロケット弾’
‘風船化’ と4つの作戦を立てて行くが、ことごとく失敗。

 ワイヤーロック作戦失敗時にウルトラマンが登場するが、あまりの重さに
押し潰される。
 しかも押し潰されるときにウルトラマンのBGMが急に止まるという凝った
演出付き。

 オートジャイロ作戦が成功したと思われると作戦室でビールで乾杯する
シーンまである。
 そういえば‘傘を届けてくれ’とムラマツから通信が入るシーンではフジ
隊員が作戦室で肉まんを食べていた事もあった。

  トドメがハヤタのカレー事件ではあるが・・・・

 ‘カネゴンの繭’のときは万城目と一平に由利子の3人が登場せず、子供
達を含めた一般人達が主役だった。
 ところが‘空の贈り物’では堅い職業と思われていた科特隊員が意外に
コメディを演じるのが白眉だった。

  この流れがウルトラマンタロウにつながったのだろう。 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
面白い作品でした (トクタサツオ)
2009-05-14 20:35:08
はいこの作品は本当に笑ってしまう作品でした。

最初から最後までドタバタしていた、異色作品でしょう。

たとえばその冒頭の傘をヴィートルから落とすシーンだって危ないし、その時ハヤタは操縦席を離れている?!。

同じ実相時作品でも「故郷は地球」とは、かなり違いましたね。

これはわざとこういった明暗、笑いと悲しみ、の対極的な作品を作ったのでしょうか・・・。

 
 
 
突っ込みどころ満載です (こーじ)
2009-05-14 23:55:40
>トクタサツオ様
 まさしくこのEPは突っ込みどころ満載で楽しいですよね。
 故郷は地球だけでなく怪獣墓場も しんみり系ですから実相寺監督は‘いろんなジャンルの作品を撮れる’と思っていたのでしょう。

 コンセプトはガマクジラ偏と同じですけどね。
 
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