バーナード・ホプキンス46歳の快挙

 5月21日にカナダのモントリオールで行われたWBC:Lヘビー級タイトルマッチ
で46歳の元世界ミドル級王者のバーナード・ホプキンスが王者のジャン・パス
カルに3-0の判定勝ちでジョージ・フォアマンの持つ45歳という最年長記録を
更新する快挙を演じた。

 バーナード・ホプキンスといえば90年代に頭角を現し95年にIBFミドル級
王者になってから05年7月にジャーメイン・テーラーから敗れるまで10年間
ミドル級タイトルを保持するだけでなく4団体全てのタイトルを統一し最大で
20度の防衛に成功していたのだが、08年にジョー・カルザギに判定負けした
時点で43歳だったので過去の選手と思われていた。

 ところがケリー・パブリックやロイ・ジョーンズJrに判定勝ちして昨年12月に
ジャン・パスカルに挑戦し、1Rと3Rにダウンを喫したが後半盛り返して1-0の
引き分けで返り咲きに失敗したものの後半は一方的に押しまくっていたので
再戦が決まっていた。

 実際にWOWOWで その試合を見たのだが、前半だけ見れば一方的な展開
に‘ダメだこりゃ’と思ったのだが、後半徐々に持ち直してラスト3Rぐらいは圧倒
しストップ勝ちするのかと思うぐらいまで王者を追い詰めていたので再戦すれば
ひょっとしてと思っていた。

 そして今回のリターンマッチで小差ではあるが見事に判定勝ちしてSミドルを
飛び越しての2階級制覇を達成したのだから驚きだ。

 ホプキンスはクリーンファイトだけでなく巧妙なホールディングや頭突き攻撃と
いったダーティーテクニックをも駆使してオスカー・デラホーヤやフェリックス・
トリニダードらのライバル達を倒してきたのだ。

 とはいえ40歳を越えると体力も落ちてくる。
 それを経験から来る駆け引きや、前記したダーティーテクニックまで使って
戦う老獪さは特筆もの。

 やはり経験というのは財産になっているし、選手寿命が伸びた昨今20代で
引退する方が異常な世界になっている。
 
 もっとも40過ぎても世界の一線級として戦えるのは打たれないボクシングを
しているからで肉を切らせて骨を絶つというスタイルでは絶対に無理だろうし、
一気に2階級アップするなど過酷な減量とも無縁なはず。

 日本のボクシング界も これを見習って‘ホプキンスは特別’などと考えずに、
ホプキンスが どうやって選手寿命を延ばしているのかという事を しっかり分析
してコチラの方をスタンダードにするべきだろう。
 

コメント ( 2 ) | Trackback ( 0 )
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コメント
 
 
 
Unknown (屯田兵)
2011-05-24 01:13:26
ホプキンス化け物ですね。それと普段からの節制素晴らしい、歳取って強くなるのはプロレスっていうのもあります
椅子で殴られる60歳なんて観た事ねえwwww
 
 
 
たしかにプロレスは (こーじ)
2011-05-25 00:07:04
>屯田兵様
 たしかにプロレスはキャリアがモノを言いますからね。

 普通ならイスであれだけ殴られたらイチコロでしょうね。

 ホプキンスに関しては凄いの一言しかありません。
 
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