ロジャー・ムーア版ボンド終了!

 BS-TBSでOAされている007特集は昨日が美しき獲物たちで、
これがロジャー・ムーアボンドの最終作品となった。

 クリストファー・ウォーケン演じるマックス・ゾーリンが
シリコンバレーを壊滅させ既存エレクトロニクス業界の転覆
させ、自らの会社のICチップを流通させて儲けようという陰
謀を阻止するために内偵を進め…といった内容でスキー&ス
ノーボードアクションから始まり騎馬での戦いや消防車によ
るカーチェイスに最後はゴールデンゲートブリッジにおける
戦いなど激しいアクションが披露される。

 正直言ってムーアの年齢は当時57歳と高齢で前作オクトパ
シーから見るからに激しいアクションは厳しそうだったので、
起用されたスタントマンの動きとムーアの動きが全然違うと
いうのが改めて見ると分かる。

 思えばムーアは73年の死ぬのは奴らだで初めてボンドを演じ
たのが45歳と初代ボンドのショーン・コネリーより3歳も年上
だったわけで、コネリー版以上にアクションシーンが多いボン
ドを12年間も務めたのだから大変だったと思う。

 しかもコネリーが作り上げたタフでワイルドなキャラのイメ
ージからユーモア溢れるキャラを確立させたのだから凄いし、
考えてみれば最もムーアボンドの期間が長いのだからムーアが
作り上げたボンドのイメージが主流になった感じである。

 コネリー版まではスペクターという悪の組織が倒すべき敵と
して存在したのに対しムーア版になると敵は死ぬのは奴らだの
麻薬王から始まり、黄金銃を持つ男では太陽光エネルギー変換
装置ソレックス・アジテーターを所持する暗殺者スカラマンガ
に私を愛したスパイは米ソ核を引き起こして世界を壊滅させて
海の世界を作ろうとするストロンバーグなど個人になっている。

 つまりコネリー版よりもきめ細かい内偵が必要になってくる
わけで、荒唐無稽ではあるがエンターテイメントに徹した内容
がムーア版というのも象徴的だ。

 BS-TBSでドクターノォから通して見ていると特にムーア版
から流れが一気に変わった感が強い一方、12年にわたり6作品
作るとさすがにマンネリズムになってきやすいので年齢的な事
情での降板というのはムーアにとっても作品にとってもよかっ
たのではないかと思うのだ。

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