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こーじ苑
リオ五輪出場を逃した なでしこジャパンに求められるもの
なでしこ五輪消滅…中国勝利で残り2戦全勝でも圏内2位届かず
大阪で開催されているリオ五輪の女子サッカーアジア最終予選は
今日が第4節で日本はベトナムに後半4点を上げて6-1で大勝し、今
大会初勝利を上げたものの16:30から行われた試合で中国が韓国に
1-0で勝ったため残り2試合を連勝しても追い付けずアテネ五輪以
来の4大会連続五輪出場を逃す事になった。
初戦でオーストラリアに1-3で完敗した悪い流れから立て直せ
ないままズルズルと自滅するような形になったのだが、なでしこ
最大の課題だった世代交代の失敗の影響がモロに出たとしか言い
ようがない。
思えば佐々木則夫体制が発足したのが08年の北京五輪イヤーで、
北京で4位から11年W杯で初優勝すると12ロンドン五輪でも銀メダ
ルを獲得し昨年のW杯も準優勝と輝かしい成績を残していた。
ただ北京の頃から主力メンバーが ほぼ変わらないという陣容は
世代交代の失敗を意味し、最もチャンスと思われたロンドンから
15カナダW杯までの間でも主力の顔ぶれは変わらずW杯後は最大の
功労者である澤穂希が引退する。
とりあえず昨年のW杯では準優勝だったもののグループステージ
から組み合わせに恵まれただけでなく決勝トーナメントに入っても
アメリカやドイツにフランスという日本よりもランクが上の国は
別のブロックに入ったし、最も手ごわいと思われたブラジルが決勝
トーナメント初戦で敗れるなど運も味方しての決勝進出だったのだ。
ちなみに日本の若年層は12年のU-20W杯で3位に入ったり14年には
U-17W杯で優勝するなど結果も残しているのだが、代表に招集され
てもパッとしないのは佐々木監督の理想のスタイルに若手選手達が
アジャストできず気心が知れている既存の選手達が優先されると
いう悪循環に陥っていた。
一方で11ドイツW杯で優勝した時に女子版バルサと称賛された
ショートパスをつないで相手を崩していくスタイルで世界を取っ
た事から、そのスタイルに拘泥した感が強く時が経って対戦国に
徹底的に研究された時への対応策ができてなかったという事も言
えるだろう。
結局は長い間世界のトップに君臨し続けた副作用が世代交代の
失敗と、パスをつなぐスタイルへの拘泥に つながった事になる。
確かにリオへの出場権を取れなかったのは痛いが11ドイツW杯で
ベスト8で日本に敗れたばかりにロンドン五輪への出場権を逃した
ドイツが、見事に世代交代に成功し強豪チームとして復活している
ので日本も世代交代する機会だったというようにポジティブに解釈
しないといけないだろう。
結果を残し続けるというのは、それと引き換えに何らかの副作
用を伴うものなのだから。
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当時はティキタカという言葉がなく「女子版バルセロナ」と呼ばれて賞賛されたサッカースタイルも、2014年のW杯でオランダに惨敗を喫して崩壊した「本家(スペイン男子代表)」のティキタカ同様の終焉を迎えました。
世代交代の失敗やスタイルに拘泥し続けて新陳代謝が進まなかったことまでもが本家と同様であったため、この結果も無理もないのかもしれません・・・。
今回の予選敗退の原因は、相手の力量を見誤ったこと、ホーム開催から来る油断、「長期政権」が原因のマンネリ、相手の変化に対応する策が皆無、2012年の時点での女子A代表とアンダー世代の戦術と方針がバラバラで世代交代に失敗など、数え上げればキリがないほどですが、あらゆる準備と想定が足りなかったと思います。
変幻自在の戦術と大胆なメンバー起用で、大方の予想を覆した手倉森ジャパンとは対照的な結果となりました。
かつてのトルシエジャパンと同様に全ての世代別代表で戦術と方針を統一することが再建への第一歩になるでしょう。
それにしても、ただただ残念の一言に尽きます・・・。
結局一時代を築いたスタイルは時代に合わせて徐々にバージョンアップさせて行かないとダメなのですがロンドン五輪後の佐々木体制にそれは厳しかったという事になるのでしょうね。
言われる通り男子でスペイン代表が既に同じ道を辿っていたのですから、それを他山の石にできなかったのかと今さらながらに思われます。
やはり得意パターンだけに拘るだけでなく、新しいバージョンも作っていく必要があるという事でしょうね。